介護職の手取りを増やす5つの方法|副業・資格・転職を現役介護士が解説

介護職の手取りを増やす5つの方法|副業・資格・転職を現役介護士が解説

「夜勤までしているのに、思ったほど手元に残らない」

「あと月2〜3万円あれば、もう少し生活に余裕ができるのに……」

介護職として働いていると、こんなことを考えるときがありますよね。

ぼくもニュースで日本の平均年収を見るたびに、自分の給与明細を思い浮かべて、ちょっとへこむことがあります。

ただ、介護職の手取りを増やす方法は「夜勤を増やしてもっと働く」だけではありません。

大切なのは、

「今だけ収入を増やしたいのか」
「毎月の収入そのものを増やしたいのか」

を分けることです。

この記事では、介護福祉士として15年以上働いているぼくの経験も交えながら、介護職の手取りを増やす方法を整理します。

この記事の結論

介護職の手取りを増やす方法は、大きく分けて5つ。

  • 資格・役職・各種手当を確認する
  • 夜勤や勤務条件を見直す
  • 単発バイト・副業で収入を足す
  • 経験・資格を評価してくれる職場へ転職する
  • 年末調整・確定申告の申告漏れを確認する

ただし、全部やる必要はありません。

  • 今月・来月だけ増やしたいなら単発バイト。
  • 今の職場を続けたいなら資格・手当。
  • 毎月の収入を底上げしたいなら他施設との給与比較。

このように目的から逆算すると、選びやすくなります。

介護職の手取りを増やす方法の選び方

【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー

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目次

介護職の手取りを「いつまでに増やしたいか」で考える

最初に、手取りを増やす方法を目的別に整理しましょう。

今の悩み最初に検討したい方法
今月・来月だけ収入を増やしたい単発バイト
今の職場を辞めずに増やしたい資格・手当・役職
夜勤に無理なく入れる夜勤回数の見直し
毎月の給与そのものが低い他施設との給与比較
税金や控除が気になる給与明細・年末調整等を確認

ここを間違えると、しんどくなります。

たとえば、毎月3万円足りない状態をずっと単発バイトで補おうとすると、休日まで働き続けなければいけません。

反対に、

「来月だけ出費が多い」

という人が、何カ月もかけて資格を取得しても間に合いません。

まず、

「いつまでに、どれくらい増やしたいのか」

を考えてください。


最初に給与明細を3か月分確認する

手取りを増やそうと思ったら、いきなり副業アプリや求人サイトを見る前に、給与明細を確認しましょう。

できれば直近3か月程度を並べます。

見る場所は、

  • 基本給
  • 資格手当
  • 役職手当
  • 夜勤手当
  • 時間外手当
  • 処遇改善に関係する支給
  • 住宅・扶養などの各種手当

です。

介護職は夜勤回数などによって月収が変動します。

「今月だけ手取りが低かった」のか、

「毎月ずっと低い」のかで、取るべき方法が変わります。

なお、2026年6月から介護職員等処遇改善加算はさらに拡充されていますが、厚生労働省は事業所内で柔軟に配分できる仕組みとしています。全介護職員が同額だけ自動的に昇給する制度ではありません。
引用:厚生労働省の処遇改善

給与明細で分からなければ、

「処遇改善分は、うちの施設ではどのように給与へ反映されていますか?」

と確認してみてもいいでしょう。

給与明細で確認したいポイント


介護職の手取りを増やす5つの方法

1.資格・役職・手当を確認する

今の職場そのものには大きな不満がないなら、最初にここを確認してください。

新しい資格を取ることだけではありません。

すでに持っている資格や担当している仕事に、手当が付くかどうかも確認します。

ぼくの場合、介護福祉士の資格手当として月18,000円支給されています。

一方、資格手当の金額は職場によって違います。

同じ介護福祉士でも、

「資格を持っていることを、給与としてどの程度評価する職場なのか」

で収入は変わります。

つまり、資格取得だけでなく資格を評価してくれる職場を選ぶことも大切です。

資格・役職・夜勤・施設形態など、給料そのものを上げる方法を詳しく知りたい場合は「介護職の給料を上げる方法7選」でまとめています。

介護職の給料を上げる方法7選を見る


2.夜勤・勤務条件を無理のない範囲で見直す

夜勤手当が付く職場であれば、夜勤回数を増やすことで比較的早く総支給額を増やせます。

ただし、ぼくは、

「手取りを増やしたいなら、とりあえず夜勤を増やせばいい」

とは思いません。

夜勤を増やせば、収入と一緒に負担も増えるからです。

夜勤明けで疲れているのに、さらに勤務を入れて生活が崩れてしまったら長続きしません。

そのため、

  • 夜勤を増やしても無理がない
  • 家庭生活へ大きな影響がない
  • 夜勤明けに十分休める
  • 夜勤手当が負担に見合っている

この条件を確認してから考えましょう。

「これ以上勤務を増やしたくない」

という人は、無理に夜勤を増やすより単発バイトの働き方や転職による給与アップを比較したほうがいい場合もあります。


3.単発バイト・副業で必要な月だけ収入を足す

今の職場を辞めずに、必要なときだけ収入を増やしたい。

そんな人には介護の単発バイトという選択肢があります。

一般的な固定アルバイトと違い、

「今月は1回」

「来月は働かない」

「余裕がある月だけ働く」

といった働き方を選びやすいのがメリットです。

ぼく自身も副業をしています。

副業を始めてからは、収入が増えただけでなく、

  • 家族と月1回程度、小旅行へ行けるようになった
  • 本業の給料が上がらなくても以前ほど落ち込まなくなった
  • 本業以外の経験を得られた

という変化がありました。

ただし、もちろんメリットだけではありません。

休日の自由時間は減りますし、働き方によっては確定申告などの手続きも必要になります。

だからこそ、最初から、

「毎月○回働かなければ」

と決める必要はありません。

まず、

「自宅から無理なく通える求人があるか」

を見るくらいでいいと思います。

介護の単発バイトには複数のサービスがあります。違いを比較したい場合は、カイテク・Ucare・イチロウをまとめた比較記事があります。

介護職の単発バイトアプリ3社を比較する

副業を始める前に就業規則を確認する

ここは忘れないでください。

厚生労働省は副業・兼業のガイドラインを公開していますが、勤務先によって届出などのルールが定められている場合があります。
引用:厚生労働省:副業・兼業

ぼくの職場は副業OKです。

それでも最初は、

「副業をしていることを隠そうかな」

と悩みました。

本業でミスしたときに、

「副業しているから本業に集中していない」

と思われるのが嫌だったからです。

結局、施設長へ相談してから始めました。

施設長からは「いろいろな経験をするのは本業にもプラスになる」と言ってもらえましたが、同時に「本業に支障のない範囲で」と釘も刺されました。

これはあくまでぼくの勤務先での体験です。

職場によってルールは違うので、まず就業規則を確認してください。


4.毎月の手取りを増やしたいなら「給与を評価してくれる職場」を比較する

「今月だけ少し足りない」

ではなく、

「毎月ずっと給料が低い」

という不満なら、本業そのものを見直す必要があります。

ここで参考になるのが、厚生労働省の「令和7年転職者実態調査」です。

転職時の給与では「経験・資格」が重視される

厚生労働省の調査によると、「医療・福祉」の事業所が転職者の賃金を決定するときに考慮した項目は次のとおりでした。

賃金決定で考慮した要素医療・福祉
これまでの経験・能力・知識66.9%
免許・資格62.0%
賃金の世間相場32.9%
前職の賃金19.8%

※複数回答。「介護職のみ」ではなく「医療・福祉」産業全体の数値です。

経験・能力・知識と免許・資格が、前職の賃金より高い割合で考慮されています。
引用:厚生労働省:令和7(2025)年転職者実態調査の概況

転職者の給与で考慮される経験・資格

これは介護職にとって、かなり重要なデータだと思います。

たとえば、

「今の職場で給料が低いから、転職してもどうせ同じ」

と最初から決めつける必要はありません。

介護福祉士としての資格や、

  • 介護経験年数
  • リーダー経験
  • 新人教育
  • 認知症ケア
  • 夜勤経験
  • 委員会や業務改善
  • ケアマネ資格

などをどう評価するかは職場によって違います。

ぼくなら転職時に、

「この経験と資格を持っている場合、給与はどのように決まりますか?」

と確認します。

月給より「固定でもらえる金額」を見る

ただし、

「月給27万円だから今より高い」

と判断するのは早いです。

たとえば、

A施設
基本給22万円+資格手当2万円

B施設
基本給18万円+夜勤6回+各種手当で27万円

なら、月給だけを見るとB施設のほうが高く見えます。

しかし夜勤回数が減ったときはどうでしょうか。

求人を見るときは、

  • 基本給
  • 資格手当
  • 夜勤手当と想定回数
  • 固定残業代
  • 処遇改善に関する支給
  • 賞与の算定基礎
  • 年間休日
  • 通勤時間

まで比べてください。

「いくらもらえるか」だけでなく、「その給料を得るためにどれくらい働くのか」まで見る。

ここが大切です。

求人票で給与を比較するチェックポイント

転職するか決める前に、求人を見るだけでもいい

ぼく自身、レバウェル介護やマイナビ介護職へ相談した経験があります。

レバウェル介護では希望条件を伝えたところ、

「今は条件に合う求人はありません」

とはっきり教えてもらいました。

無理に転職を勧められなかったので、むしろ安心しました。

マイナビ介護職でも、ぼくが希望していた

「通勤30分以内で年収が上がる」

という条件に合う求人がなかったとき、

「今はまだ辞めない方がいい」

というアドバイスを受けています。

これはあくまでぼくが利用したときの経験で、担当者によって対応は異なるでしょう。

でも、

「求人を見る=転職する」ではありません。

今の職場と比較して、

「今の職場のほうが条件がいい」

と分かれば、そのまま働けばいいんです。

介護職向け転職エージェントを比較する場合は、5社をまとめた記事があります。

介護職向け転職エージェント5社を比較する


5.年末調整・確定申告の申告漏れを確認する

「手取りを増やす方法」として節税ばかり紹介されることがありますが、税金を減らすためだけに不要な商品や制度を利用する必要はありません。

確認したいのは、

本来申告できるものを忘れていないか

です。

給与所得者の多くは年末調整で所得税の精算が完了します。

一方、条件によっては確定申告が必要になったり、申告することで還付を受けられたりするケースがあります。国税庁では医療費控除、寄附金控除、住宅ローン控除などの例を案内しています。
引用:国税庁:給与所得者の確定申告

特に副業を始める場合、

「20万円以下なら何もしなくていい」

と一律に考えないよう注意してください。

給与を2か所以上から受け取るケースなど、条件によって判定方法が変わります。
引用:国税庁:給与所得者で確定申告が必要な人

税金について自分のケースを判断できない場合は、国税庁や税務署、税理士などへ確認してください。


介護職の手取りを増やす5つの方法を比較

方法収入へ反映継続性負担向いている人
資格・手当条件による高い低〜中今の職場を続けたい
夜勤を増やす比較的早い中高め夜勤に余裕がある
単発バイト求人があれば早い求人次第中必要な月だけ増やしたい
転職転職後高い中毎月の給与を上げたい
税・控除確認制度による内容次第低申告漏れが気になる

ここで大事なのは、どれか1つを「正解」にしないことです。

今の職場が好きなら、転職する必要はありません。

休日まで働きたくないなら、副業を無理にする必要もありません。

夜勤で疲れているなら、さらに夜勤を増やす必要もないと思います。

収入を増やすために、自分を削り続ける働き方になっていないか。

ここは一度考えてみてください。


迷ったら「給与明細→目的→比較」の3ステップ

「結局、自分はどうすればいい?」

と迷ったら、この順番で十分です。

STEP1:給与明細を確認する

直近3か月程度を並べます。

基本給、資格手当、夜勤手当、処遇改善に関する支給などを見てください。

STEP2:一時的か、毎月かを決める

今月だけ足りない
→ 単発バイトなど

今の職場で少し増やしたい
→ 資格・役職・手当

毎月ずっと足りない
→ 他施設との給与比較

という具合です。

STEP3:小さく比較する

いきなり退職届を出す必要なんてありません。

単発バイトなら求人を見る。

転職なら自分と同じ資格・経験の求人を見る。

それだけです。

ぼくは、

人生を一気に変えようとしなくても、小さく動けばいい

と思っています。

求人を見た結果、

「今の職場って意外と条件いいんだな」

と分かることだってあります。

情報を集めても、必ず転職しなければならないわけではありません。


介護職の手取りを増やすときによくある質問

介護職の平均手取りはいくらですか?

手取りは額面給与だけでなく、社会保険料、税金、扶養状況、夜勤回数、各種手当などで変わります。

そのため、

「介護職なら手取り○万円」

と一律には言えません。

平均額だけを見るより、自分と同じ地域・資格・経験年数の求人と現在の給与明細を比べるほうが実用的です。

2026年の処遇改善で手取りは自動的に増えますか?

全員が同じ金額だけ自動的に増える制度ではありません。

2026年6月から処遇改善加算はさらに拡充されていますが、事業所内で柔軟に配分できる仕組みです。
引用:厚生労働省:介護職員の処遇改善

勤務先でどのように給与へ反映されるか確認してください。

副業が20万円以下なら確定申告は不要ですか?

「20万円以下なら全員何もしなくていい」とは判断しないでください。

給与を1か所から受け取るケースと2か所以上から受け取るケースなどで条件が違います。国税庁の最新案内を確認してください。
引用:国税庁:給与所得者の確定申告

転職すれば必ず給料が上がりますか?

必ずではありません。

ただし、厚生労働省の2025年調査では、医療・福祉事業所が転職者の賃金を決める際、「経験・能力・知識」66.9%、「免許・資格」62.0%を考慮したと回答しています。
引用:厚生労働省:令和7(2025)年転職者実態調査の概況

現在の給料だけでなく、自分の経験や資格をどう評価してくれるかを確認する価値はあります。

転職サービスへ相談したら転職しないといけませんか?

少なくとも、ぼくがレバウェル介護とマイナビ介護職を利用したときは、転職を強制されることはありませんでした。

転職するか決めていない人向けに、実際に相談した体験を別記事でまとめています。

転職エージェントへ相談だけするときの体験談を見る


まとめ|介護職の手取りを増やすなら、まず「何を変えたいか」を決めよう

介護職の手取りを増やす方法は1つではありません。

もう一度整理すると、

  • 今の職場で増やす → 資格・役職・手当
  • 比較的早く増やす → 夜勤
  • 必要な月だけ増やす → 単発バイト
  • 毎月の給与を底上げする → 他施設との比較・転職
  • 控除が気になる → 年末調整・確定申告を確認

です。

給料が不満だからといって、すぐに転職する必要はありません。

だからといって、

「介護職だから給料が低くても仕方ない」と最初から諦める必要もないと思っています。

まず、自分の給与明細を見る。

次に、ほかの選択肢を見る。

そのうえで今の職場が一番よければ、そのまま働けばいいんです。

ゴールは転職でも副業でもありません。

「自分が納得できる収入と働き方を、自分で選べる状態にすること」

だと、ぼくは思います。

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この記事を書いた人

【介護業界15年以上】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

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