朝、子どもが発熱。
「また休まなきゃ…職場に何て言おう」
勤務中に、保育園から、お迎えの着信。
画面を見た瞬間、胸がギュッとなる。
子育てをしながら介護で働く以上、
急な欠勤は「避けられない現実」です。
大切なのは、「休まないこと」ではありません。
休んだときに、どう振る舞うかです。
欠勤の連絡をして、
- 快く受け入れられる人
- 迷惑がられる人
その違いは、
性格でも、頑張りでもありません。
ちょっとした立ち振る舞いと、
職場との関わり方を知っているかどうか。
この記事では、急な欠勤のときに、肩身の狭い思いをしないための「具体的なコツ」と「絶対NGな行動」を、現場目線で正直にまとめました。
読み終わる頃には、「また休むのが怖い…」という罪悪感が、きっと軽くなっています。
急な欠勤でも責められないコツ5選

職場がイラつく本音はこれです。
- 今日の人員、足りる?
- 利用者対応、回る?
- 誰が尻ぬぐいする?
- また同じパターン?
つまり、欠勤そのものより、「現場が崩れる不安」が怒りに変わります。
だから対策もシンプルです。
不安を減らす動きを先にやる。
これが「責められない」に直結します。
詳しく見ていきましょう。
コツ1:普段から“信頼の貯金”を積む(最強)
欠勤の時に守ってくれるのは、スキルでも愛想でもなく、信頼の貯金です。
信頼貯金とは、あなたが信頼されるためにしてきた行動のこと。
信頼の貯金になる行動(現場で効く)
- 申し送りを短くわかりやすくする
- 記録を溜めない(最低限でもその日に)
- ミスしたら隠さず早めに共有
- 忙しい人に「今、何かやります?」の一言
- 自分の担当外の業務を拾う姿勢
ここがポイント
大きい貢献はいらないです。
小さい貢献が積み上がる職場ほど強い。
具体例
Aさん:普段から記録が遅い。申し送りも雑。
Bさん:普段から記録が早い。申し送りが丁寧。
同じ「子どもが熱で休みます」でも反応が違います。
- Aさん →「また?こっち大変なんだけど」
- Bさん →「了解。大丈夫、任せて」
これが現実です。
欠勤の“許され方”は、普段の信用で決まるんです。
コツ2:欠勤の連絡は「早い・短い・具体的」が正解
欠勤連絡で一番嫌われるのは、
内容よりもモタモタです。
NG例(責められやすい)
- 直前にLINEだけ送る
- 「すみません…」だけで終わる
- 理由が長い(言い訳に聞こえる)
- 誰に何を引き継ぐか不明
OK例(責められにくいテンプレ)
電話 or 規定の連絡手段で、これ。
「申し訳ありません。子どもの発熱で本日お休みします。今から受診します。〇〇(担当)については△△まで記録済みで、残りは××さんにメモを残してあります。ご迷惑をおかけします。」
ここで効いてるのは、謝罪じゃないです。
“現場が回る情報”を渡してるからです。
コツ3:「休む罪悪感」より「感謝」で締める
欠勤後、職場で一番こじれるのはこれ。
- 休んだ本人 → 申し訳なさで気まずい
- フォロー側 → 労われずモヤモヤ
だから謝罪よりも、最後は感謝が効きます。
次出勤した日の一言(これで空気変わる)
- 「昨日フォローありがとうございました。助かりました」
- 「申し送り確認しました。今日自分が巻き取ります」
これだけで、フォローした側は報われます。
逆に、
「すみませんでした…」だけだと、
“また次もある前提の謝罪”に受け取られたりします。
感謝することを忘れずに。
コツ4:欠勤のダメージを減らす“仕組み”を自分から作る
ここが一段上の技です。
「欠勤しない努力」じゃなく、欠勤しても現場が崩れない仕組みを作る。
仕組み①:自分の仕事を“誰でもわかる化”する
- 申し送りメモの型を固定
- 利用者さんの注意点を短文でまとめる
- 物品の場所を共有する
- ルーティンを紙1枚にする
これをやってる人は、休んでも責められません。
なぜなら周りが困らないから。
普段は入浴介助をしないスタッフが、急きょ穴埋めすることもあります。
なので、入浴の手順を残しておけば、他の人が困らずに済みます。
- 9:00入浴スタート
- 洗髪は自分で可能、背部を洗うのは介助
- お湯は40℃が好み
- 更衣中にふらつきあり、見守りは必要
- 9:30入浴スタート
- 洗髪・洗体:全介助
- 浴槽へのまたぎ動作:一部介助
- バスボード使用
- 更衣:全介助
- 入浴後:保湿剤を塗布(浴室の棚にあり)
たったこれだけで、現場の不安が減ります。
仕組み②:「休む可能性」を先に共有しておく
子育て中なら、正直これが効きます。
月初やシフト確定後に一言。
- 「保育園で風邪が流行っているので、急に呼び出しがあるかもです」
- 「その時は早めに連絡します。申し送りは必ず残します」
先に言ってあると、職場は“想定内”になります。
想定外が一番荒れます。
逆に、想定内は受け入れやすいものです。
コツ5:休む前に「代替案」を1つだけ添える(できる範囲でOK)
無理はダメです。
でも、できる時はこれが効きます。
- 「午後なら出れそうです」
- 「明日は出勤できます」
大事なのは、代替案は“1つだけ”です。
なぜなら、
3つ提案すると、交渉に見えます。
1つだけだと、誠意に見えます。
【要注意】絶対にやらないほうがいいNG3選(ここで嫌われる)



NG1:ウソをつく(1回で信用を失う)
なぜダメか?
介護の職場って、良くも悪くも情報が回ります。
そして一度「嘘ついた人」になると、こうなります。
- 欠勤理由が何でも疑われる
- 申し送りも信用されない
- 「またサボり?」の目で見られる
- シフトの融通が利かなくなる
欠勤そのものより、
信用が壊れるダメージが致命的です。
よくあるウソのパターン(危険)
- 「子どもが熱」→実は自分が遊びの用事
- 「体調不良」→病院に行ってない
- 「親の介護」→実際は私用の外出
ウソが怖いのは、
本人が忘れた頃にバレることです。
具体例(現場でよくある)
職員A「子どもが高熱で…休みます」
翌日、同僚が見ちゃう。
「昨日、ショッピングモールいたよね?」
この瞬間、終わります。
たとえ偶然でも、説明が必要になります。
こう言えばOK(ウソを避ける言い方)
私用でも、言い方はあります。
- 「家庭の事情でお休みします」
- 「外せない用事があり、申し訳ありません」
ここ、変に盛るから苦しくなります。
詳細を言わない勇気が一番安全です。
NG2:休んだ日に“遊んでるのがバレる”(SNS・目撃)
なぜダメか?
欠勤って、周りは必死に穴埋めしてます。
その時に「楽しそう」が見えると、こう感じます。
- こっちは地獄なのに?
- 体調不良じゃないの?
- こっちの負担を軽く見てる?
つまり怒りの正体は、
不公平感です。
具体例(SNSでありがち)
- 「体調不良で休みます」→ストーリーに外食
- 「子どもが熱」→夜に友達と飲み会投稿
- 「メンタル不調」→旅行写真アップ
これ、本人は悪気なくても、
見た側は“裏切り”に感じます。
さらに危ないのが「いい人が損をするパターン」
実際はこういうケースもあります。
- 子どもを病院に連れて行った帰りに、
ついでにドラッグストア寄った - 熱は下がったから、夕方だけ買い物した
- 気分転換で10分散歩した
これ自体は普通です。
でも写真や投稿は、切り取られます。
- “元気じゃん”
- “遊んでたんだ”
って見える。
対策(現場向けの現実解)
- 欠勤連絡した日はSNS投稿しない
- どうしても必要な外出は“説明しない”
(説明すると余計に燃える) - 目撃されそうな場所は避ける(職場の近所)
言い方は冷たいけど、現場ではこれが正解です。
あなたを守るためです。
NG3:欠勤後に“取り戻す行動”がゼロ(当たり前化が一番嫌われる)
なぜダメか?
フォローした側がきついのは、仕事量だけじゃない。
本当にしんどいのはこれです。
「こっちがやって当たり前」
「感謝もなし」
「翌日も普通にしてる」
これが積み上がると、
次の欠勤で爆発します。
具体例(人間関係が壊れる流れ)
職員Bが急に休む
↓
現場がバタつく
↓
他の職員が残業で穴埋め
↓
翌日Bが出勤
↓
B「おはようございます(普通)」
↓
周り「……(空気が冷える)」
この“普通”が刺さります。
「何もなかったこと」にされるから。
取り戻す行動って何?
大げさに償う必要はないです。
むしろやりすぎると逆効果です。
効くのは、小さな返しです。
例:次の日にできる「小さな返し」
- 「昨日フォローありがとうございました」
- 「昨日の分、記録早めにやります」
- 「入浴、今日多めに入ります」
- 「ゴミ捨て・片付けやります」
- 「何か巻き取れる仕事あります?」
ポイントは3つだけ。
- まず感謝
- 具体的に返す
- その場で短く
NGパターン(逆に嫌われる)
- 「すみませんでした…」だけで終わる
- 「昨日大変でした?」と聞くだけ
- 「私も大変だった」と自分語り
- 「次は頑張ります」で終わる(具体性ゼロ)
これ、フォロー側は報われません。
現場の会話(リアルに再現)
良い例(責められない)
B「昨日ありがとうございました。
今日、昨日分の記録と片付け、僕がやります」
先輩「助かる。じゃあ入浴も頼める?」
B「了解です」
→ 空気が一気に戻ります。
悪い例(嫌われる)
A「すみませんでした…」
先輩「……」
A「今日は定時で帰りますね」
先輩「は?」(心の声)
→ こういう時に揉めます。
現場の会話例(リアル)



介護現場の人間関係は、言葉選びとタイミングです。
同じ言葉でも、
- いつ
- 誰に
- どんな状況で
言うかで、天国と地獄に分かれます。
会話例①:責められない人の欠勤連絡(理想形)
シーン
朝7時。
日勤帯が一番バタつく時間。
実際の会話(責められない)
職員B「おはようございます。申し訳ありません。子どもが38度超の発熱で、本日お休みします。すでに小児科予約済みです。Aさんの入浴注意点は記録済み、Bフロアの申し送りメモは机に置いています。ご迷惑をおかけします」
管理者・リーダー側の本音
- 早い(準備できる)
- ウソっぽくない
- 現場情報が揃ってる
- フォローのイメージが湧く
だから返事はこうなります。
「了解です。お大事に。こっちは回します」
ポイント解説
急に休むことになる前提で動いています。
自分が休んでも、他の人が困らないための準備万端です。
会話例②:同じ欠勤でも空気が悪くなるパターン
実際の会話(よくある)
職員A「今日無理です…すみません」
リーダー側の頭の中
- 無理って何が?
- いつ連絡?遅くない?
- 誰の仕事どうなる?
- 結局、誰が尻拭い?
だから返事もトゲが出ます。
「え?じゃあ今日の入浴どうするの?」
ポイント解説
Aさんが悪いわけじゃない。
でも情報がなさすぎる。
現場は感情より先に、「段取り」が必要なんです。
会話例③:欠勤翌日|空気が一気に良くなる人
シーン
前日、Bさんが急に休んだ。
現場はバタバタ。
翌日の会話(空気が戻る)
B「昨日は急に休んでしまって、フォローありがとうございました。昨日の記録、今日自分がまとめてやります」
先輩「助かる。じゃあ入浴も多めに頼める?」
B「了解です」
なぜこれで空気が良くなる?
- 感謝がある
- “返す行動”が見える
- 言い訳がない
- 普通に戦力として動く
フォローした側は、「やってよかった」に変わります。
会話例④:同じ翌日でも空気が凍る人
翌日の会話(ありがち)
A「昨日すみませんでした…」
先輩「……」
A「今日は定時で帰りますね」
先輩の心の声(リアル)
- え?
- 昨日残業したの、こっちだけど?
- 何もなかったことにするの?
ここで一気に印象が落ちます。
ポイント解説
問題は「定時で帰る」ことじゃない。
何も返さずに通常運転なこと。
これが「この人は、周りの負担を気にしない」という評価につながります。
会話例⑤:フォロー側が爆発する瞬間
積み重なった後の会話
職員C「また今日休み?正直さ、こっちの身にもなってほしいんだけど」
職員A「でも仕方なくないですか?」
ここで完全に拗れます。
なぜ爆発した?
- 欠勤が多いからじゃない
- 子育てだからでもない
返しが一切なかったから。
人は、「大変だったね」と言われるだけで救われる。
それがゼロだと、不満は溜まります。
会話例⑥:同じ指摘でも受け止めが変わる言い方
悪い返し(火に油)
「私だって大変なんです」
→ 比較が始まる
→ 誰も幸せにならない
良い返し(鎮火)
「そうですよね。フォローありがとうございます。次、私が多めに動きます」
→ これだけで流れが止まります。
よくある質問(Q&A)
- 子どもの体調不良で休むのは、やっぱり迷惑ですか?
-
正直に言うと、
迷惑かどうかは「休むこと」では決まりません。問題になるのは、
- 連絡が遅い
- 引き継ぎがない
- 感謝やフォローがない
この3つです。
子育てによる欠勤自体は、
多くの現場で「想定内」です。
大切なのは、その後の立ち振る舞いです。 - 欠勤が多いと評価が下がったり、居づらくなりますか?
-
職場によります。
ただし、居づらくなる職場は長く働く場所ではありません。評価が下がる現場は、
人手不足や体制に問題があることが多いです。子育て中でも評価される職場は、
- 日勤のみ職員がいる
- ママ介護士が多い
- 管理者が現場経験者
この傾向があります。
- 欠勤理由はどこまで正直に話すべきですか?
-
詳しく話す必要はありません。
おすすめはこのレベルです。
- 「子どもの体調不良」
- 「家庭の事情」
- 「体調不良」
理由を盛ったり、
細かく説明しすぎると、
逆に疑われやすくなります。 - 欠勤連絡はLINEでも大丈夫ですか?
-
基本は、職場のルールを最優先してください。
ただし現場目線で言うと、
- 朝の急な欠勤
- 人員調整が必要な日
この場合は、
電話+必要ならLINE補足がベターです。「ちゃんと伝えた感」が、
責められにくさにつながります。 - 欠勤後、どんな一言を言えば空気が良くなりますか?
-
長い謝罪はいりません。
この一言で十分です。「昨日はフォローありがとうございました。助かりました。」
できれば、
「今日、〇〇やります」と
行動を1つ添えると、さらに印象が良くなります。 - 子育てママ介護士でも長く続けられる職場は本当にありますか?
-
あります。
- 子育て経験者が多い
- 日勤・時短が当たり前
- 欠勤時も「お互いさま」の文化
あなたが悪いのではなく、
まだ合う職場に出会っていないだけです。
まとめ
今回は「急な欠勤でも責められないためのコツ」について解説しました。
おさらいすると、次のとおり。
急な欠勤でも責められないコツ5選
① 普段から“信頼の貯金”を作っておく
小さな気配り、丁寧な申し送り、記録。
これが欠勤時の「守り」になります。
② 欠勤連絡は早く・短く・具体的に
謝罪よりも「現場が回る情報」を伝える。
これだけで空気は荒れません。
③ 休んだ後は「謝罪」より「感謝」を伝える
「フォローありがとうございます」の一言が、
人間関係を救います。
④ 欠勤しても困らない“仕組み”を作っておく
申し送りメモ、仕事の見える化。
あなたがいなくても回る状態が理想です。
⑤ できる範囲で“小さな返し”をする
翌日の記録、片付け、声かけ。
大きな頑張りはいりません。
絶対にやらないほうがいいNG3選(要注意)
NG① 嘘をつく
一度の嘘で、信用は一気に崩れます。
理由は盛らず、言いすぎないのが正解です。
NG② 休んだ日に遊んでいるのがバレる
SNS投稿や目撃は、不公平感を生みます。
欠勤した日は静かに過ごすのが無難です。
NG③ 欠勤後に“何もなかった顔”をする
これが一番嫌われます。
感謝も返しもないと、次で爆発します。
ここまで工夫しても、
それでも責めてくる職場はあります。
その場合、あなたの努力不足ではありません。
その職場の体質の問題です。
子育て中でも、
日勤だけでも、
急に休むことがあっても、
大切にされる介護現場は、必ずあります。
「我慢する力」より、
「守ってくれる職場」を選ぶこと。
それが、子育てママ介護士が長く働くための道です。
子育て中でも働きやすい職場はコチラ
仕事、家事、子育て、
毎日、本当にお疲れさまです。
頑張るあなたを応援しています。















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