新しい介護職場に入ったものの、なかなか馴染めない。
- 休憩室の会話に入れない
- 先輩に話しかけるのが怖い
- 自分だけ浮いている気がする
- 経験者なのに、職場のやり方が分からない
- このまま続けるべきか迷っている
こんな状態が続くと、「自分はコミュニケーションが苦手なのかな」「介護職に向いていないのかな」と考えてしまいますよね。
でも、先に結論を言います。
職場に馴染めているかを、休憩室の雑談に入れるかどうかだけで判断しなくて大丈夫です。
ぼくが大切だと思うのは、次の3つ
- 仕事に必要な情報を共有してもらえる
- 分からないときに確認できる人がいる
- 困りごとを相談したとき、職場が話を聞いてくれる
この3つがあるなら、今はまだ「慣れる途中」の可能性があります。
反対に、必要な情報まで教えてもらえない、無視や嫌がらせがある、相談しても何も変わらないのであれば、「もっと馴染む努力をしよう」だけでは解決しない問題です。
ぼくは介護現場で15年以上働き、人間関係で悩んだことも、職場で孤立していると感じたこともあります。
この記事では、介護職が職場に馴染めない原因を整理したうえで、「もう少し続ける」「職場に相談する」「他の職場も見る」のどれを選べばいいのか、判断できるところまで解説します。
【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー
・無料メルマガ:【特典あり】介護職の心を守るメール講座
https://kokoro-room.jp/p/r/i2mzSFwE
・X(旧Twitter):介護現場のリアルを発信
https://x.com/@kaigo3939
・YouTube:文章が苦手でも、動画でサクッと理解
https://www.youtube.com/@nao-ai-kaigo
・note:介護現場の裏話&試験対策
https://note.com/gentle_ferret775
・介護福祉士・試験対策ラジオ(Spotify)
通勤中に聞き流すだけ。試験に必要な知識が身につく
https://open.spotify.com/show/1tVJ8uB7sMQuhKdMTH12kY
・ブログ村「介護職」PVランキング1位獲得
・おすすめブログとして複数のメディアで紹介される
詳しくはトップページのプロフィールに記載
まず3問|「慣れる途中」か「合わない職場」かを切り分けよう
「馴染めない」と感じたとき、最初から「辞める・辞めない」を決めなくて大丈夫です。
まずは次の3つを確認してみてください。
| 確認すること | 問題が小さい状態 | 注意したい状態 |
|---|---|---|
| 必要な情報は共有される? | 申し送りやケア変更を教えてもらえる | 自分だけ必要な情報を知らされない |
| 確認できる人はいる? | 一人でも質問できる職員がいる | 誰に聞いても嫌な顔をされる・答えてもらえない |
| 相談したら職場は動く? | 話を聞き、調整しようとしてくれる | 放置される・さらに責められる |
休憩中に一人でも、業務上のコミュニケーションが取れているなら、急いで辞める必要はありません。
逆に、雑談には混ぜてもらえていても、必要な申し送りがない、介助方法を確認できない、安全に関わる相談を聞いてもらえないのであれば、そちらの方が問題です。
「仲良しになれたか」ではなく、安心して仕事ができる関係があるかで考えてみてください。

介護職が職場に馴染めない主な5つの理由
職場に馴染めない理由を全部「自分の性格」にすると、必要以上に自分を責めてしまいます。
介護現場では、本人のコミュニケーション能力以外にも馴染みにくくなる理由があります。
1.その職場だけのルールをまだ知らない
同じ介護施設でも、記録、申し送り、排泄介助、食事介助、物品の置き場所までやり方は違います。
長く働いている職員にとっては「当たり前」でも、新しく入った人には分かりません。
ここで「前の施設ではこうしていました」と自分のやり方だけで動くと、周囲とのズレが大きくなることがあります。
まずは「この職場ではどうしているのか」を確認する期間が必要です。
2.すでにできている人間関係へ途中から入るから
長く働いている職員同士には、これまで一緒に夜勤をした経験や、利用者さんとの思い出、過去の出来事など共通の話題があります。
新しく入った人が、その会話へすぐ自然に入るのは簡単ではありません。
ぼくにも、職場で女性職員が多く、ユニットに男性が一人しかいない時期がありました。
女性職員同士の会話へ入りづらく、「孤立している」と感じたことがあります。
もちろん、「女性が多い職場だから馴染めない」という意味ではありません。これは、ぼくが少数側になったときに感じた一つの経験です。
だから今は、雑談の輪に入れていることと、仕事で孤立していることは分けて考えた方がいいと思っています。
3.誰に聞けばいいのか分からない
介護現場でつらいのが、「AさんとBさんで言うことが違う」という状態です。
昨日は「一人介助でいい」と言われたのに、今日は「二人で入って」と言われる。
そのたびに注意されると、質問すること自体が怖くなってしまいます。
これは新人側だけの問題ではありません。
教える人や判断基準が決まっていない職場では、新しく入った人ほど混乱します。
4.経験者だから「できて当然」と思われる
介護経験がある人ほど、転職先で「経験者だから分かるよね」と思われることがあります。
でも、介護技術を知っていることと、新しい施設のやり方を知っていることは別です。
経験者でも、利用者さんの状態や施設独自のルールは一から覚える必要があります。
教育する側との期待のズレが大きいと、「仕事ができない人」のように感じてしまうことがあります。
5.介護観や職場の雰囲気そのものが合わない
努力だけでは埋めにくいのが、価値観の違いです。
たとえば、自分は利用者さんへの声かけや本人のペースを大切にしたい。
一方、職場では「とにかく早く業務を終わらせる」という空気が強い。
どちらが正しいという話ではなく、毎日大切にしたいことが大きく違えば、働き続けるほど苦しくなることがあります。



輪に入れないときに試したい4ステップ
STEP1.「全員と仲良くなる」を目標にしない
職場は友達を作る場所ではありません。
無理に雑談へ入ったり、全員に好かれようとしたりすると、仕事以外のことで疲れてしまいます。
まず目標にしたいのは、次の4つです。
- 挨拶をする
- 必要な報告をする
- 分からないことを確認する
- 手伝ってもらったらお礼を伝える
これだけでも、仕事をするうえでは十分な土台になります。
STEP2.話しやすい人を一人だけ見つける
最初から全員と関係を作ろうとしなくて大丈夫です。
質問したときに普通に答えてくれる人、説明が分かりやすい人、利用者さんへの声かけが穏やかな人。
「この人なら確認できそう」と思える人を一人見つけてください。
雑談より、仕事の質問から関係を作る方が自然です。
STEP3.質問は短く、具体的にする
先輩に話しかけるのが怖い人は、使う言葉を先に決めておくと少しラクになります。
使いやすい3つの言葉
- 「今、30秒だけ確認してもいいですか」
- 「このフロアでは、どの方法に統一されていますか」
- 「急ぎではないのですが、あとで確認したいことがあります」
「分からないんですけど、どうしたらいいですか」と全部を相手へ渡すより、「〇〇について確認したいです」と最初に用件を伝えると答えてもらいやすくなります。
先輩に話しかけること自体が怖くなっている方は、介護職で先輩が怖い・苦手なときの対処法も参考にしてください。
STEP4.改善しないことは「事実」で相談する
自分なりに動いても困る状態が続くなら、一人で抱え込まないでください。
相談するときは、「みんな冷たいです」だけではなく、具体的な事実を伝える方が状況を共有しやすくなります。
たとえば、
- 「〇日に介助方法を確認しましたが、職員によって回答が違いました」
- 「ケア変更の申し送りが自分には伝わっていないことが続いています」
- 「質問すると強い口調で返されるため、確認しにくくなっています」
のように伝えます。
人を責めるのではなく、仕事にどんな支障が出ているのかを伝えるのがポイントです。
人間関係全体を整理したい方は、介護職の人間関係がつらい原因と対処法も参考にしてください。



それでも馴染めないなら「自分の努力不足」と決めつけない
人間関係は、介護職の離職とも無関係ではありません。
介護労働安定センターの令和7年度「介護労働実態調査」では、直前の仕事が介護関係だった人がその仕事を辞めた理由で、「職場の人間関係に問題があったため」が27.3%で最も多くなっています。
さらに、人間関係を理由に挙げた人の具体的な内容では、「上司や先輩からの指導や言動がきつかったり、パワーハラスメントがあった」が45.8%でした。
出典:公益財団法人 介護労働安定センター「介護労働実態調査」
もちろん、この数字だけで「介護施設は人間関係が悪い」とは言えません。
ただ、人間関係の問題をすべて「自分がもっとコミュニケーションを頑張ればいい」と考える必要もないということです。
職場環境の問題を疑った方がいいサイン
- 自分だけ必要な申し送りや変更を伝えてもらえない
- 挨拶や質問を意図的に無視される状態が続く
- 人格を否定するような言動や嫌がらせがある
- 介助方法が職員ごとに違うのに、相談しても統一されない
- 上司へ相談しても放置される、またはさらに責められる
- 安全に関わる問題や不適切な対応を指摘できない雰囲気がある
- 出勤を考えるだけで強い心身の不調が続いている
こうした状態なら、「まだ入ったばかりだから」と期間だけで我慢し続ける必要はありません。
パワハラや嫌がらせが疑われる場合は、介護職のパワハラ対処法で、記録の残し方や相談先を整理しています。
また、眠れない、食欲が落ちる、吐き気や動悸など強い不調が続く場合は、仕事の判断より先に自分の状態を優先してください。必要に応じて医療機関や厚生労働省「こころの耳」の相談窓口などを利用してください。
介護職でメンタルがやられる原因と限界サインもまとめています。
ぼくは「いつでも転職できる」と思えたら人間関係が少しラクになった
ぼく自身、入社1年目にユニットリーダーになった頃、職場の人間関係でかなり悩んだ経験があります。
仕事中にスマホゲームをしていた先輩へ注意したところ、翌日から無視されるようになりました。
さらに陰口を言われたり、連絡ノートに誹謗中傷を書かれたりして、最初はかなり傷つきました。
そのとき、ぼくの気持ちをラクにしてくれた一つが、他の職場の求人を見ることでした。
求人を見ていると、
別に、今の職場だけに執着しなくてもいいんだ。
と思えるようになったんです。
実際にすぐ転職する必要はありません。
転職活動と、転職を決めることは別です。
今の職場しか選択肢がないと思うと、人間関係の悩みが世界のすべてのように感じてしまいます。
でも、「ほかにも働く場所はある」と分かるだけでも、少し距離を取って考えられることがあります。
介護職は、我慢するために働いているわけじゃない。辞めるか、我慢するか、その二択じゃなくていい。
相談する。
少し距離を取る。
異動できないか確認する。
他の求人だけ見てみる。
それから残ると決めてもいいんです。
「続ける・相談する・職場を変える」の判断基準
| 今の状態 | 次の行動 |
|---|---|
| 雑談には入れないが、仕事上の連携はできる | 急いで辞めず、仕事を通じて少しずつ慣れる |
| 特定の先輩が怖い/指示がバラバラ | 確認相手を決め、リーダーや上司へ相談する |
| 価値観や働き方がどうしても合わない | 今の職場と他施設の条件を比較する |
| 必要な情報を共有されない/嫌がらせが続く | 記録を残し、上司・相談窓口へ相談。改善しないなら環境変更を検討する |
| 心身の不調が強い | 無理に出勤を続けず、休む・相談する・医療機関等につながることを優先する |
大切なのは、「何か月働いたか」だけで判断しないことです。
1か月でも危険な職場はありますし、数か月かけて少しずつ関係ができる職場もあります。
見るべきなのは、時間ではなく状況が良い方向へ動いているかです。
まだ「辞めるほどなのか分からない」という方は、介護職を辞めたいときの限界サインと判断基準から整理してみてください。
転職を決める前に、今の職場を「外と比較」してみる
今の職場が普通なのか、それとも働きにくいのか。
一つの職場の中だけで考えていると、判断しにくいことがあります。
そんなときは、実際に転職するかどうかは決めずに、他の求人を見てみる方法があります。
- どんな勤務条件の施設があるか
- 今より休日が多い職場はあるか
- 希望する働き方ができるか
- 職場環境についてどこまで事前確認できるか
こうした情報が分かると、「今の職場でもう少し続ける」「やっぱり環境を変える」のどちらも選びやすくなります。
転職を決めていなくても大丈夫。
まず「自分の地域に、今より条件の合う職場があるか」を比較するだけでも判断材料になります。
ぼくが実際に利用したサービスを含め、職場環境・希望条件など目的別に比較しています。
介護職で職場に馴染めないときのよくある質問
どれくらい働けば職場に馴染めますか?
「1か月なら普通」「3か月経ったら馴染める」と一律には決められません。
期間よりも、質問できる人が増えた、仕事を教えてもらえるようになった、必要な情報が共有されるようになったなど、少しでも良い変化があるかを見てください。
休憩時間に一人なのは問題ですか?
一人で休憩すること自体は問題ではありません。
介護は人と関わり続ける仕事なので、休憩くらい静かに過ごしたい人もいます。
挨拶、申し送り、報告・連絡・相談など、仕事に必要なコミュニケーションが取れているかを重視してください。
人見知りでも介護職を続けられますか?
雑談が得意でなくても介護職はできます。
必要なのは、話を盛り上げる力より、利用者さんや職員の話を聞き、必要なことを確認・報告できることです。
入ったばかりで転職を考えるのは早すぎますか?
入職して何日・何か月という期間だけでは決められません。
ただ馴染んでいないだけなら、少し様子を見る選択肢があります。
一方で、必要な情報を意図的に共有されない、ハラスメントがある、安全上の問題を相談できない、強い心身の不調が続いているなら、「まだ新人だから」と我慢を続ける必要はありません。
まとめ|「馴染めるか」より「安心して仕事ができるか」で考えよう
介護職として職場に馴染めないと感じたとき、一番つらいのは「自分に何か問題があるのでは」と考えてしまうことだと思います。
でも、休憩室の会話に入れないだけで、介護職に向いていないとは言えません。
確認してほしいのは、
- 必要な情報を共有してもらえるか
- 確認できる人がいるか
- 相談したとき職場が動いてくれるか
この3つです。
問題がなければ、全員と仲良くなろうとせず、仕事を通じて少しずつ関係を作れば大丈夫です。
反対に、自分なりに動いて相談しても状況が変わらないなら、今の職場だけにこだわる必要はありません。
辞めるか、我慢するか。その二択じゃなくていい。
今日できることは、まず「この人なら確認できそう」という職員を一人決めること。
もし一人も思い浮かばないなら、今起きていることを一つだけメモして、上司や相談できる人へ伝えるところから始めてみてください。
【無料・登録・広告なし】介護業務がラクになる



知りたい情報がすぐに見つかる
「辞める」か「我慢」の二択じゃない。
心を守りながら働きませんか?
「辞めたい」と思った日に読む
介護職の心を守る無料メルマガ
今なら、登録特典の限定記事
「職場で消耗した日の3分セルフケア」を配布中
にほんブログ村
にほんブログ村
















コメント