
利用者さんや職場の人間関係に振り回されて、毎日ぐったり……



仕事が忙しすぎて、心に余裕がない……
そんな介護職のあなたへ。



介護士歴15年以上、心理カウンセラーでもある筆者が、介護の現場で役立つ「禅語」を紹介します。
禅の言葉には、シンプルなのに深い意味があり、ストレスが溜まりやすい介護の仕事に活かせる知恵が詰まっています。
心が疲れたとき、ふと禅の言葉を思い出せば、気持ちが楽になりますよ。
✅ 「日日是好日」── どんな日も意味がある
✅ 「知足」── 足るを知ることで、不満が減る
✅ 「一炷香」── 一つのことに集中し、今を大切にする
この記事を読めば、介護の仕事で感じるストレスを和らげ、穏やかな心で働けるヒントが得られます。
仕事に疲れを感じている方は、ぜひチェックしてください。
随時、情報を追加・更新していきます。
名前:なお(介護おじさん)
年齢:43歳
【資格】
・介護福祉士
・介護支援専門員
・上級心理カウンセラー
☑介護士歴15年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑職場で陰湿なイジメを受けた経験あり


詳しくはこちら
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介護の現場で役立つ禅語10選


シンプルだけど深い……
介護の仕事は、身体的にも精神的にも大きな負担がかかります。
利用者さんのケアだけでなく、
- 職場の人間関係
- 不規則なシフト
- 予測できないトラブル
など、日々さまざまなストレスを感じることも多いでしょう。
ストレスを感じたとき、禅の言葉が心を軽くし、前向きな気持ちを取り戻す助けになります。
ここでは、介護の現場で役立つ禅語10選を、具体例とともに紹介します。
1. 日日是好日(にちにちこれこうじつ)


意味:どんな日も、すべてが良い日である
介護の仕事では、「今日は大変だった」「また問題が起きた」とつい悪い出来事に目が向きがちです。
しかし、どんな日も「意味がある日」と捉えれば、心が楽になります。
介護現場での具体例
✅ 予定通りに進まず、焦ったが、結果的に新しい対応力が身についた。
✅ 利用者さんが機嫌が悪く大変だったが、接し方を学ぶ貴重な経験になった。
「今日はダメな日だった」ではなく、「今日も意味のある1日だった」と考えることで、気持ちが前向きになります。
2. 喫茶去(きっさこ)


意味:まあ、お茶でも飲んでいきなさい
忙しいときほど、自分に「ひと息つく時間」を与えることが大切です。喫茶去は、「焦らず、一度落ち着こう」というメッセージです。
介護現場での具体例
✅ 利用者さんの対応で疲れたとき、コーヒーやお茶をゆっくり飲んでリセットする。
✅ 介護スタッフ同士で「ちょっと休憩しよう」と声をかけ合い、リラックスする時間を作る。
「仕事が終わるまで休めない」と思わず、意識的に休憩を取ることで、ストレスを軽減できます。
3. 無事是貴人(ぶじこれきにん)


意味:特別なことがなく、平穏無事なことこそが一番尊い
介護の仕事では、大きな成果や感謝の言葉を求めがちですが、「何も問題なく1日を終えられた」こと自体が素晴らしいことです。
介護現場での具体例
✅ 事故やトラブルがなく1日を終えた。これは大きな成功!
✅ 何気ない日常の会話や、利用者さんの笑顔を大切にする。
「何もなかった1日こそが素晴らしい」と思うことで、満たされた気持ちになれます。
4. 随処作主(ずいしょにしゅとなる)


意味:どんな場所でも、自分の気持ち次第で主人公になれる
職場の環境や人間関係が合わなくても、自分の心の持ち方次第で、どこでも自分らしく働くことができるという教えです。
介護現場での具体例
✅ 職場の人間関係がギスギスしていても、自分は穏やかに対応しようと決める。
✅ 「どんな状況でも、自分の仕事に誇りを持つ」と意識すると、環境に振り回されにくくなる。
「この職場は合わない」と、なげくよりも「自分がどうありたいか」を考えると、ストレスが減ります。
5. 不識(ふしき)


意味:先入観を捨てて、ありのままを見る
介護の現場では、「この利用者さんはこういう人だ」と決めつけてしまうことがありますが、人は日々変わるものです。
介護現場での具体例
✅ 「あの人はわがままだ」と決めつけず、その日の気持ちを理解しようとする。
✅ 職場の苦手な人に対しても、「もしかしたら今は大変な状況なのかも」と考えてみる。
ものごとを決めつけずに「柔軟に考える」ことで、人間関係のストレスが減ります。
6. 和敬清寂(わけいせいじゃく)


意味:相手を敬い、心穏やかに接する
介護の現場では、利用者さんや職場の人と価値観が合わないこともあります。そんなときは、相手を尊重し、穏やかに接することが大切です。
介護現場での具体例
✅ イライラしている利用者さんに対して、あえて優しく接することで、空気を和らげる。
✅ 職場の人間関係が悪くても、自分は落ち着いて丁寧な対応を心がける。
「自分の心が乱れると、周囲も乱れる」ことを意識し、穏やかに対応すると、人間関係がスムーズになります。
7. 一期一会(いちごいちえ)


意味:「今日の出会いは一生に一度のもの」と考える
利用者さんとの関わりも、スタッフとの関係も、すべての出会いは二度と同じ形では訪れません。
介護現場での具体例
✅ 利用者さんとの日々の会話を大切にする。
✅ 退職するスタッフとの最後の時間を、感謝の気持ちで過ごす。
「この瞬間を大切にしよう」という意識を持つと、人間関係が豊かになります。
8. 知足(ちそく)


意味:「足るを知る」ことで、満たされた気持ちになる
「もっと評価されたい」「もっと給料がほしい」と不満を感じることもありますが、今あるものに感謝すると、気持ちが楽になります。
介護現場での具体例
✅ 利用者さんの「ありがとう」の一言を、しっかり受け止める。
✅ 「介護の仕事をしているから、人の役に立てる」と考える。
持っていないものではなく、すでに持っているものに目を向けましょう。
9. 明鏡止水(めいきょうしすい)


意味:心を静かに落ち着け、冷静な判断をする
忙しいときこそ、焦らず冷静になることが大切です。
介護現場での具体例
✅ 急なトラブルでも、一呼吸おいて落ち着いて対応する。
✅ 感情的になりそうなとき、「いま冷静かな?」と自問する。
まずは深呼吸。冷静になれば正しい判断ができます。
10. 百尺竿頭進一歩(ひゃくしゃくかんとうしんいっぽ)


意味:今の自分から、もう一歩成長する
「もう十分頑張った」と思っても、もう一歩成長できる余地があるという教えです。
介護現場での具体例
✅ さらに良いケアを目指し、学び続ける姿勢を持つ。
✅ ちょっとした工夫で、仕事の効率を上げてみる。
昨日より1ミリでも成長できればOK。毎日コツコツと成長していきましょう。
【実践編】禅語を日常に取り入れる方法5選


今日から始めませんか?
禅の言葉は、ただ知っているだけでは意味がありません。
大切なのは、日常生活や仕事の中でどう活かすかです。
介護の現場は、予測できない出来事が多く、心が乱れることもあります。だからこそ、「意識的に」禅の考え方を取り入れることが、心の安定につながるのです。
ここでは、介護の仕事の中で実践できる禅語の取り入れ方を、具体例を交えて解説します。
1. 朝の習慣に禅語を取り入れる|「日日是好日」を唱える
朝、1日を前向きに始めるための習慣をつくる
「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」は、「どんな日も意味がある」という考え方です。朝起きたときや、出勤前にこの言葉を思い出すことで、その日をポジティブに受け入れる準備ができます。
実践方法
✅ 朝の身支度をしながら、心の中で「今日も良い日になる」とつぶやく。
✅ 出勤時に「どんなことが起きても、学びのある1日」と意識する。
✅ 朝礼やミーティングで「昨日の学び」をシェアし、日々の成長を実感する。
たとえ話
ある農夫が、天気が良い日には「いい日だ」と喜び、雨の日には「作物が育つからいい日だ」と喜びました。
どんな天候でも「今日も素晴らしい」と思うことで、彼はいつも幸せだったのです。



どんな日も、「今日もいい日」と思うことで、心が軽くなりますよ。
こちらも読まれています 【介護職のやる気アップ!】仕事のモチベーションを上げる7つの方法
2. 仕事の合間に「喫茶去」の時間をつくる
忙しいときこそ、一息つく習慣を
「喫茶去(きっさこ)」は、「まあ、お茶でも飲んでいきなさい」という意味ですが、これは「ひと休みして、落ち着いてから考えよう」というメッセージでもあります。



介護の仕事は、目の前の対応に追われがちです。意識的に休憩を取ることを意識しましょう。
実践方法
✅ 利用者さんとお茶を飲む時間を大切にする(リラックスした雰囲気が生まれる)。
✅ 仕事の合間に「深呼吸」をすることで、心を落ち着ける。
✅ 休憩中はスマホを見ず、ただ「お茶を飲む」ことに集中する。
たとえ話
ある武士が、師匠に「決闘の前で心が乱れています」と相談したところ、師匠は「まずはお茶を飲め」と言いました。
武士は「そんな場合ではありません!」と焦りましたが、師匠はゆっくりとお茶を飲み続けたのです。
仕方なく武士もお茶を飲んでいるうちに、心が落ち着き、冷静に決闘へ向かうことができました。



忙しいときこそ、まずは落ち着くことが大切ですね。
3. トラブルが起きたときは「無事是貴人」を思い出す
「何もない平凡な1日」がいかに尊いかを意識する
「無事是貴人(ぶじこれきにん)」とは、「何も特別なことが起こらず、平穏無事でいられることが最も価値のあること」という意味です。
介護の現場では、トラブルが起こるたびに疲弊します。
- 転倒事故があった
- 家族からクレームが来た
- 急きょ休日出勤になった
- 残業を頼まれた
だからこそ、何も問題なく1日を終えられた日こそ、大きな幸せであると考えると、日々の満足感が高まるのです。
実践方法
✅ 「今日は大変だった」と思う日も、「無事に終わった」と考える。
✅ 利用者さんが元気なこと、事故なく1日を終えられたことを振り返る習慣をつくる。
✅ 退勤時に「今日も無事に終えられた」と心の中で感謝する。
たとえ話
ある旅人が、「私は成功者になりたい!」とお坊さんに相談しました。しかし、お坊さんは静かに「何もなく、無事に1日を過ごせることこそ、最も価値のある成功だ」と伝えたのです。



平凡な一日に感謝。大きな成功よりも、何気ない日常の幸せに気づくことが大切ですね。
4. 人間関係に悩んだら「随処作主」を実践する
環境に流されず、自分の軸を持つ
「随処作主(ずいしょにしゅとなる)」とは、「どんな場所でも、自分の気持ち次第で主体的に生きられる」という意味です。
介護の現場では、人間関係に悩むことが多いですが、「環境を変えたい」と思うよりも、「自分の考え方を変える」ことで、心が楽になります。
実践方法
✅ 「苦手な人がいるから嫌だ」ではなく、「自分はどうありたいか?」を考える。
✅ 周囲の空気に流されず、「自分が大切にしたい価値観」を持つ。
✅ 「どこにいても、自分は自分」と意識することで、ストレスを減らす。
たとえ話
ある若者が「この村は退屈だから都会へ行きたい」と言いました。すると師匠は「どこにいても、楽しめる人は楽しめる。退屈と感じるのは場所ではなく、お前の心だ」と答えたのです。



どんな環境でも、「自分の気持ち次第」で生きやすくなります。
5. 感情的になりそうなときは「不識」を思い出す
先入観を捨て、ありのままを受け入れる
「不識(ふしき)」は、「物事を先入観で判断せず、そのままを見る」という意味です。
介護の現場では、利用者さんや同僚に対して「この人はいつもこうだ」と決めつけてしまうことがあります。
しかし、その日の体調や気分で、相手の態度は変わるものです。決めつけずに、フラットに接することで、無駄なストレスが減ります。
実践方法
✅ 「この利用者さんはわがまま」と思い込まず、今日はどんな気分なのかを観察する。
✅ 苦手なスタッフに対しても、「今日は違う一面が見えるかもしれない」と考える。
たとえ話
ある人が「この道は険しいから無理だ」とあきらめていました。
しかし、師匠は「本当に険しいのか?歩いてみなければわからない」と言ったのです。
実際に歩いてみると、思っていたよりも楽で、難なく進むことができました。



先入観を持たず、目の前のことをそのまま受け入れると、ストレスが減ります。
まとめ
今回は「介護の現場で役立つ禅語10選」を紹介しました。
おさらいすると次のとおり。
禅語を日常に取り入れると、介護の仕事のストレスが軽減され、心に余裕が生まれます。
まずは、「一つだけ」でも試してみてください。
少しずつ、心が軽くなっていきますよ。
どんな日も価値がある一日です。



落ち込んだ日こそ、「成長できる一日だ」と前向きに考えてみませんか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
あなたの幸せを心から願っています。
では、また。
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