利用者さんと信頼関係を築けないと、スムーズに仕事ができないですよね。
利用者さんからナースコールで呼ばれて行ったのに「あなたじゃなくて、他の人を呼んできて」と言われてしまったり、誠意を持って対応しているのに悔しいですよね。
代わりに対応したスタッフとはニコニコしながら会話しているのを見ると「自分は何なんだろう…」と落ち込んだり、仕事が嫌になってしまいます。
でも大丈夫です。もう落ち込むことはありません。
この記事を読めば、今度は「○○さん(あなた)を呼んできて」と名指して言ってもらえるようになりますよ。
ぼくが介護士として13年間働いてわかった利用者さんと信頼関係を築くポイントを紹介します。
コツさえわかれば、利用者さんから信頼される介護士になるのはカンタンです。
利用者さんと信頼関係を築く3つのポイント
- コミュニケーション
- 寄り添ったケア
- 気遣い・心配り
この記事を読んで実践すれば、利用者さんから信頼されて、仕事が楽しくなります。
なぜ仕事が楽しくなるかというと…
利用者さんから、次のような言葉をかけてもらえるようになるからです。
「ありがとう」
「あなたで安心した」
「次はいつ来るの?待ってるよ」
あなたが必要とされていることを実感できるようになりますよ。
「介護施設で働く労働者のアンケート調査」2014年4月23日全労連 介護・ヘルパーネットより「介護の仕事をやっていてよかったと思うこと」を一部抜粋して紹介します。
- 人と人とのふれあい、人生を歩んできた方々の強さを感じ元気をもらう、暖かい感謝の言葉をもらえる。
- 名前を呼んでもらえたとき。
- 利用者さんが不安なときに自分の存在で安心してもらえたとき。
この記事を最後まで読んで、やりがいのある、明るい未来を手に入れましょう。
この記事を書いた人
名前:介護おじさん
年齢:41歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴13年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職のためになる情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
転職の失敗を繰り返して介護士に落ち着く
コミュニケーション

信頼関係を築くにはコミュニケーションが大切なの言うまでもありません。
利用者さんと会話するときは下記を意識しましょう。
- ほめる
- 好きなことをリサーチしておく
- 傾聴(けいちょう)する
利用者さんをほめる
利用者さんを日常的にほめる習慣をつけましょう。
何でもいいのでとにかくほめることが大切です。
- ステキな洋服ですね。色もいいし、似合ってますよ。
- ステキな髪型ですね。ご自分でセットされたんですか?
- ステキなマグカップですね。センスがありますよ。
- 字がきれいですね。書道の先生ですか?
ダチョウ俱楽部の「つかみはOK」という言葉を知っているだろうか?
「つかみ」とは本題の前にある導入部分のことです。
ほめて相手が笑顔になれば「つかみはOK」だと思ってください。
褒められると笑顔になり、会話も弾みます。
利用者さんと「会話が盛り上がらない」と悩んでいる人は、ほめることを意識しましょう。そうすれば気分よく体験談などを話してくれて会話が盛り上がりますよ。
そして、ほめてくれた人・楽しく会話した人に好意をもつでしょう。
その積み重ねで“信頼される介護士”になっていきます。
好きなことをリサーチしておく
利用者さんとコミュニケーションをとりたいけど「話題がない」「会話が続かない」と悩まないために好きなことをリサーチしましょう。
- 野球 (好きなチーム、好きな選手、昔ご自身もしていたか)など
- 相撲 (好きな力士、歴代の横綱、名場面)など
- 時代劇 (水戸黄門、遠山の金さん、大河ドラマ)など
- 歌 (好きな歌、好きな歌手、カラオケでよく歌う曲)など
他の職員に聞いたり、直接本人から聞き出して好きなことの話題で会話しましょう。
傾聴(けいちょう)する
相手の話を「否定しない」で「耳と心で聞く」ことです。
利用者さんとの会話で「またその話か…」と思ったことありますよね。
介護士としては他の業務もあるし、忙しいので「1秒でも早く話を終わらせてほしい」と思うでしょう。
心の中で思うのは仕方がないですが、顔に出してはいけません。
利用者さんの中では初めて話す内容なのです。
その話を介護士が引きつった顔で聞いていたら「この人は私の話に興味がない」と思われてしまいます。
どんなときも笑顔を忘れずに話を傾聴しましょう。

寄り添ったケア

利用者さんのペースに合わせる
利用者さんを急がせずに、利用者さんのペースに合わせて対応しましょう。
介護士の都合で対応するのではなく、ケアの中心は利用者さんです。
介護士の都合でごはんの上におかずを全部のせたり、ごはんとおかずを混ぜて提供するのはNGです。
食事に時間がかかる場合は他の方より早く提供するなど、工夫する必要があります。
行動に時間がかかるのを想定して余裕をもって対応ましょう。
介護の拒否があったり、対応が困難な利用者さんには「ユマニチュード」というフランスのケア技法がおススメですよ。

利用者さんに対して「頑張って」はタブー
利用者さんの食事量や水分量が少ないと、ついつい「頑張って」と言いたくなりますよね。
- もう少し頑張って食べましょう
- 脱水になるので頑張って飲みましょう
しかし、本人なりに頑張った結果、それ以上食べられない、飲めないときは「頑張って」という言葉が本人を追い詰めてしまいます。
利用者さんは「私のことをわかってくれない」と思うでしょう。
励ましているのではなく、“職員の都合”を押しつけているのです。
利用者さんの食事・水分量が少なくて上司や看護師から「なんでもっと摂取を促したり、介助しないんだ」と介護士が怒られる場面を見たことはありませんか?
介護士は“自分が怒られるから”食事してほしい、水分を摂取してほしいとなってしまいます。
利用者さんのためではなく、自分が怒られないために「頑張って」と言うような介護士は信頼されないどころか嫌われてしまいます。
食事や水分が残ったときは「そういう時もありますよね」とやさしく寄り添ってあげましょう。
提供した食事や水分の全量摂取を目標にしないことが大切です。
とはいえ、食事や水分が足りないと体調に影響するし、命も危ないですよね。
そのような場合は「何か食べれそうなものはないですか?」「飲みたいものはないですか?」と聞いてみましょう。
施設で提供するもの以外なら喜んで召し上がられることがあります。
ぼくの勤めている施設では提供するものは残すけど、好きなものなら召し上がられる利用者さんが多いですよ。
塩分制限などがある利用者さんは、担当の医師と相談して提供できる範囲を確認しましょう。
利用者さんの立場で物事を考えて対応するのが大切ですね。
その積み重ねが信頼につながります。
利用者さんから「あなたは理解してくれる」と思われる介護士になれますよ。
気遣い・心配り

笑顔で接する
笑顔はどのような仕事でも大切です。
それは表情のような非言語的コミュニケーションのほうが、言葉よりも相手に伝わるからです。
「メラビアンの法則」でコミュニケーションするとき相手に影響を与えるのは、「言葉」よりも「見た目」だと言われてます。
影響力を割合にすると下の通りです。
- 視覚(表情)は55%
- 聴覚(声、話し方)は38%
- 言語(言葉、話の内容)は7%
利用者さんは今まで見ない顔の職員を警戒しています。
(安心して任せられるのだろうか?)
警戒心を解くためにも笑顔で接して、距離を縮めましょう。
細かな心配り
ベッドから車椅子に移乗後、ベッド上の布団が乱れてはいないだろうか?
寝ぐせがついたまま、食堂に誘導していないだろうか?
洋服が汚れたままだったりしても、利用者さんは「介護してもらっている」という気持ちがあるので、言えずに我慢していることがあります。
なので、介護士のあなたが気づいてあげましょう。
まとめ
今回は「介護士が利用者さんと信頼関係を築くための3つのポイント」について解説しました。
おさらいすると次のとおりです。
利用者さんと信頼関係を築く3つのポイント
- コミュニケーション
- 寄り添ったケア
- 気遣い・心配り
以上のポイントを押さえて対応すれば、あなたを見る目が変わります。
利用者さんから信頼される介護士になって、楽しく仕事をしましょう。
ぼくも介護士。あなたの仲間。
あなたを応援しています。
では、また。
あなたの悩みをピンポイントで解決
介護士の悩み・疑問 Q&A
悩みを解決してスッキリしましょう。

にほんブログ村

福祉・介護ランキング
コメント