「利用者さんと信頼関係を築きたい」
「寝たきりの利用者さんとのコミュニケーションがわからない」
介護士の経験が長くても、利用者さんとのコミュニケーションが苦手だと感じている職員が多いです。
利用者さんとコミュニケーションを取るときに、人間らしさに重点を置いた「ユマニチュード」が役立ちます。
相手に受け入れてもらいたいなら、まずは相手を受けいることから始めましょう。
この記事を読めば、ユマニチュードについての理解が深まるだけでなく、今日から実践できるカンタンな内容なので、あなたの介護スキルが向上します。
1979年、フランスの体育学専門家イヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏の2人が考案した「人間らしさ」に重点を置いたケアの技法です。
- 介護の現場でユマニチュードをどのよう活用するのか?
- 具体的に何をすればよいのか?
- 実践することで得られるメリットなにか?
そのような疑問を解決するために、ユマニチュードの要点をわかりやすく解説します。
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この記事を書いた人
名前:介護おじさん
年齢:42歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴14年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職のためになる情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
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簡単すぎるので本当なのか疑っていました。
ユマニチュードを知る前と後では、利用者さんへの対応が別人のように変わりますよ。
ぼくの職場でユマニチュードを実践した新人職員がまさにそうです。
介護経験も少なくて、利用者さんとのコミュニケーションや信頼関係を築くのに悩んでいました。
その新人職員がユマニチュードを実践すると、利用者さんからお褒めの言葉がぼくに届きました。
- あの子(新人職員)の対応がよくなったね
- どうやって指導したの?
- 頼れるようになったわ
ぼくはその言葉を聞いて、自分の事のように嬉しかったです。
ぼくが実践した結果でも効果抜群でした。
ユマニチュードを実践することにより、介助をするときに利用者さんから「あなたでよかった」と言っていただけるようになりました。
不思議と介助する側の心にゆとりができます。
利用者さんに、ゆっくりと穏やかに話しかけたり、やさしく触れることで、自分の心も穏やかになる感覚です。
利用者さんから信頼される介護士になれますよ。
信頼関係を築ける傾聴のコツはこちら
【介護士必見】傾聴とは?利用者さんの心を開き信頼関係を築く7つのコツ
ユマニチュード4つの柱
介護の現場では「できることを奪わない」「残存機能を活かそう」といいますが、そのようなケアを徹底することがユマニチュードの考え方です。
- 見る
- 話す
- 触れる
- 立つ
ユマニチュードの柱:見る
「近い距離」で「正面」から「視線を水平」にして見るようにしましょう。
- 近い距離=親しい
- 水平な視線=平等
- 正面=正直
利用者さんの警戒心をとき、信頼関係を築くために「あなたという存在」を非言語で伝えるのです。
あなたは親しく平等で正直な存在であることを伝えられます。
NG
ベッドや車椅子の利用者さんに、上から見下ろすように話しかけると、あなたの方が立場が上だと非言語で伝えていることになります。
ユマニチュードの柱:話す
「優しく」「穏やかに」話しかけましょう。
話しかけることは相手の存在を認めることです。
話しかけても返事のない利用者さんの介助を思い出してほしい。
無言でオムツ交換をしていないだろうか?
返事がなくても「やさしく」「穏やかに」話しかけることが大切ですね。
NG
話しかけないのは「そこに誰も存在していない」とこになります。
ユマニチュードの柱:触れる
背中や肩などを「手の平全体」で「ゆっくりと動かす」ように触れましょう。
優しさを伝えることができます。
NG
「つかむ」「引っ張る」ような介助はNGです。利用者さんはモノではありませんから。
ユマニチュードの柱:立つ
「立つ」とは人間であることです。
1日20分立つ時間があれば、立つ能力は維持されると提唱されています。
歩くことは移動としての手段だけではなく、人間らしさを表現する手段でもあります。
NG
歩く能力があるのに、効率を優先して車椅子で移動する。
ユマニチュードの目標
1.心身の回復を目指す
回復を目指すケアとは、本人の能力を最大限に生かすことです。寝たきりの場合、筋力の低下や関節可動域の縮小などは症状を悪化させる原因となります。そのため、少しでも立位保持ができるようであれば、清拭を立ったまま行うなど、可能な限り回復に努めた生活を心がけます。
2.機能を保つ
ご本人が出来ることを最優先したケアを目指します。身体の機能を維持するために、歩く能力があるなら車椅子を使わずに歩くことを、日々の行動のなかに取り入れましょう。
3.最期まで寄り添う
最後までその人らしく過ごせることを目指します。心身の回復や身体機能の維持が困難な場合、残りわずかな力を奪わないように気をつけましょう。穏やかな最後を迎えられるように寄り添います。
ユマニチュード実践の5ステップ
ノックして挨拶「失礼します。○○さん、こんにちは介護士の○○です。」
「これからオムツの確認をしてもよろしいですか?」
「見る」「話す」「触れる」を取り入れながらケア(オムツ交換)
「きれいになりましたよ。さっぱりしましたね」
「また2時間後にオムツの確認に来ますので、よろしくお願いします」
まとめ
ユマニチュードをどのように実践するか振り返りましょう。
- 見る近くで、正面から、視線を水平に見る
- 話すやさしく、穏やかに話しかける
- 触れる背中や肩を手の平全体でゆっくりと動かす
- 立つ1日20分立つ時間を確保する
- 車椅子の利用者さん、ベッドで臥床されている利用者さんの視線と平行になるまで自分の姿勢を低くする。
- 実況するように、何をするのかを伝えながらケアをする。
- 歩ける能力があるのなら車椅子を使用しない。
- 残像機能を最大限に引き出し、できることはご本人にしていただく。
とはいえ、実際の現場では業務に追われ「忙しくて実践できない」と思うかもしれません。
最初からすべて完璧にしようと思わないで、できることから意識して実践しましょう。
忙しくても視線を水平に合わせて、肩に触れ、優しく話しかける。
そのことを実践すれば、利用者さんに思いが伝わります。意識して行動してみましょう。
ぼくも介護士。あなたの仲間です。
あなたを応援してます。
では、また。
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