介護施設で働くメリット・デメリット|現役介護士が向いている人・職場選びまで解説

介護施設で働くメリット・デメリット|現役介護士が向いている人・職場選びまで解説

「介護施設で働いてみたいけど、実際はきつい?」

「給料や夜勤、人間関係まで含めて、自分に向いているのか知りたい」

介護施設は外から仕事の様子が見えにくいため、求人票を読んだだけでは働くイメージをつかみにくいですよね。

ぼくは介護業界で15年以上働き、施設介護の現場を長く経験してきました。

結論からいうと、介護施設は「介護技術を身につけたい」「利用者さんの生活を継続して支えたい」人には向いています。

一方で、身体的な負担、変則勤務、人間関係、一度に複数の利用者さんへ対応する難しさがあります。

さらに大切なのが、「介護施設」とひとくくりにしないことです。同じ施設の中ですら、配属されるユニットやリーダーによって働きやすさが変わることがあります。

この記事の結論

介護施設にはメリットもデメリットもあります。大切なのは「メリットが多い施設」を探すことではなく、自分が受け入れられないデメリットが少ない職場を選ぶことです。

この記事では、現場経験をもとにメリット・デメリットを整理し、最後に「応募前に何を確認すればいいのか」まで解説します。

【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー

・無料メルマガ:【特典あり】介護職の心を守るメール講座
https://kokoro-room.jp/p/r/i2mzSFwE
・X(旧Twitter):介護現場のリアルを発信
https://x.com/@kaigo3939
・YouTube:文章が苦手でも、動画でサクッと理解
https://www.youtube.com/@nao-ai-kaigo
・note:介護現場の裏話&試験対策
https://note.com/gentle_ferret775
・介護福祉士・試験対策ラジオ(Spotify)
通勤中に聞き流すだけ。試験に必要な知識が身につく
https://open.spotify.com/show/1tVJ8uB7sMQuhKdMTH12kY

当サイトの実績と信頼性

・ブログ村「介護職」PVランキング1位獲得
・おすすめブログとして複数のメディアで紹介される
詳しくはトップページのプロフィールに記載

目次

介護施設で働くメリット・デメリットを比較

まずは全体像を比較します。

メリットデメリット
介護技術を実践で身につけやすい身体的な負担が大きい職場がある
利用者さんと継続して関われる早番・遅番・夜勤で生活リズムが変わりやすい
チームでケアを考えられる人間関係の影響を受けやすい
夜勤や手当で収入を増やせる場合がある一度に複数の利用者さんへ対応する難しさがある
―同じ施設でも配属先によって働きやすさが変わる

どちらが重要かというと、ぼくはデメリットを見るほうが大切だと思っています。

理由は、良い部分は働き始めてからでも実感できますが、自分に合わない勤務形態や職場環境は、毎日のストレスになるからです。

【介護施設で働くメリット・デメリット比較】

介護施設で働く4つのメリット

1.介護技術を実践で身につけやすい

介護施設では、食事・排泄・入浴・移乗・口腔ケア・認知症ケアなど、さまざまな場面を経験します。

利用者さんによって身体状況や性格、理解力、必要な介助は違います。

同じ「トイレ介助」でも、一人で歩ける方と移乗介助が必要な方では対応がまったく違います。

そのため、教科書で覚えた知識を、実際の利用者さんに合わせて応用する力が身につきます。

ぼくが新人のころに感じたこと

資格を取ったときは「学んだ通りに対応すればいい」と考えていました。でも、現場はそんなに単純ではありませんでした。

意思疎通が難しい方もいれば、介助を拒否されることもあります。認知症の利用者さんから突然怒鳴られたり、身に覚えのないことで疑われたりした経験もあります。

最初は戸惑いましたが、経験を重ねる中で「この方にはどう伝えれば安心してもらえるか」と考えるようになりました。施設勤務で身につくのは、介助の手順だけではないと思っています。

2.利用者さんの生活を継続して支えられる

入居型の介護施設では、同じ利用者さんと長く関わる機会があります。

毎日関わっていると、「今日は食欲がない」「いつもより口数が少ない」「最近できることが増えた」など、小さな変化にも気づきやすくなります。

もちろん大変なこともあります。

それでも、疲れているときに利用者さんから「ありがとう」と言われると、本当にうれしいです。

ぼく自身、へとへとのときほど、その一言に救われた経験が何度もあります。

3.一人ではなくチームでケアを考えられる

施設介護は基本的にチームで行います。

「この利用者さんの介助方法を変えたほうがいいのでは?」

「最近、夜に眠れていない」

このような変化を介護職同士で共有したり、看護職やケアマネなどと相談したりしながら対応を考えます。

ぼくは、この「みんなで考えて試して、うまくいかなければまた修正する」という過程が介護の仕事の面白さだと思っています。

反対に、一人で自分のペースだけで仕事を進めたい人は、チームで動くことに窮屈さを感じるかもしれません。

4.夜勤や各種手当で収入を増やせる場合がある

24時間対応する施設では、夜勤を含む働き方があります。

夜勤手当などが支給される職場では、その分だけ収入を増やせる可能性があります。

厚生労働省の「令和7年度介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査」の速報では、介護職員等処遇改善加算を取得している施設・事業所における月給・常勤の介護職員の平均給与額は34万1,340円でした。

ただし、この平均給与額には基本給だけでなく手当や一時金の換算額が含まれており、「介護施設で働けば必ずこの金額になる」という意味ではありません。

厚生労働省|令和7年度介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査

また、「施設勤務ならほかの介護サービスより必ず給料が高い」とも言い切れません。

求人を見るときは、基本給だけではなく、夜勤手当・資格手当・賞与・年間休日まで含めて比べましょう。

夜勤で働くことを検討している方は、夜勤専従のメリット・デメリットも参考にしてください。

介護施設で働く5つのデメリット

1.身体的な負担が大きい職場がある

施設介護では、移乗、排泄、入浴、体位変換など体を使う仕事があります。

さらに、ナースコールやセンサー対応が重なると施設内を何度も行き来します。

ただし、身体的な負担は施設名だけでは決まりません。

利用者さんの状態、人員体制、福祉用具や介護機器の活用方法、業務分担などでも変わります。

腰や体力に不安があるなら、身体介助が少ない介護施設・職場も選択肢として確認してみてください。

2.早番・遅番・夜勤で生活リズムが変わりやすい

入居型施設は24時間生活を支えるため、早番・日勤・遅番・夜勤などの交代勤務になる職場があります。

勤務時間が日によって変わると、睡眠や食事の時間を一定にしにくいのがデメリットです。

土日祝日や年末年始も利用者さんの生活は続くため、一般企業と同じカレンダー通りに休めるとは限りません。

ただし、介護職でも日勤のみで働ける職場はあります。夜勤が難しいからといって、介護職そのものを諦める必要はありません。

介護職で日勤のみ働ける職場と探し方で詳しく解説しています。

3.職員同士の人間関係に左右されやすい

チームで働けることはメリットですが、裏を返せば人間関係の影響を受けやすい仕事でもあります。

介護労働安定センターの令和7年度「介護労働実態調査」でも、直前の介護の仕事を辞めた理由では「職場の人間関係に問題があったため」が27.3%で最も多くなっています。

介護労働安定センター|令和7年度介護労働実態調査

同じ施設なのに雰囲気がまったく違った

ぼくが実際に働いて感じたのは、同じ施設でもユニットによって雰囲気がかなり違うことです。

仕事の進め方や独自ルールだけでなく、リーダーが変わるだけで職員同士の空気が大きく変化したこともあります。

実際に、リーダーが変わったあと退職を希望する職員が出たり、新しく入った職員が短期間で辞めたりした経験もありました。

「有料老人ホームだから働きやすい」「特養だから人間関係が悪い」のように、施設種別だけで判断するのは危険です。

人間関係で悩んでいる方は、介護職の人間関係がつらい原因と対処法も参考にしてください。

【同じ施設でも働きやすさが変わる3つの要素】

4.一人で複数の利用者さんを見る難しさがある

介護施設では、利用者さん一人だけを見ていればいいわけではありません。

ある方の話を聞いている途中にナースコールが鳴ったり、別の方の排泄介助や転倒リスクへの対応が必要になったりします。

新人のころ、ぼくが一番戸惑ったこと

新人時代は、日中に一人で複数の利用者さんへ対応し、夜勤では少人数の職員で多くの利用者さんを支える難しさを感じました。

本当はもっと話を聞きたい。でも、別の利用者さんから呼ばれる。

教科書で学んだ理想どおりにできず、申し訳なく感じることもありました。

これは「介護に向いていない」という話ではありません。施設介護では、丁寧さだけでなく優先順位を考えて動く力も必要だということです。

5.求人票だけでは職場の実態がわかりにくい

ぼくが介護施設で働くデメリットとして一番伝えたいのは、ここです。

求人票に書かれている条件だけでは、その施設の働きやすさはわかりません。

ぼくは介護職になる前、福祉用具専門相談員として100以上の介護施設へ出入りしました。

そこで見たのは、外部業者にも丁寧に接する職員がいる施設もあれば、人前で職員を強い口調で叱っている施設、新人教育が十分とは言いにくい状況の施設など、本当にさまざまでした。

建物が新しいか、給料が高いかだけでは判断できません。

だから、ぼくが今から転職するなら、求人票を見て終わりにせず、できる限り施設を自分の目で見ます。

介護施設で働くのが向いている人・慎重に選びたい人

メリットとデメリットを踏まえると、施設勤務との相性は次のように考えられます。

施設勤務と相性がよい人職場選びを慎重にしたい人
実践で介護技術を身につけたい身体的な負担をできるだけ減らしたい
利用者さんと継続して関わりたい土日祝・日中だけなど固定勤務を強く希望する
チームで相談しながら働くのが好き一人で自分のペースで仕事を進めたい
状況に合わせて優先順位を変えられる急な予定変更が大きなストレスになる
夜勤を含め収入を増やす選択肢を持ちたい生活リズムを一定に保ちたい

ここで「慎重に選びたい人」に当てはまったとしても、介護職そのものが向いていないとは限りません。

日勤のみ、身体介助が少ない仕事、小規模な事業所など、働き方を変えれば解決できることもあります。

介護職に向いているかと、今見ている施設に向いているかは別問題です。

後悔しないために応募前に確認したい5つのこと

介護施設の求人を見るときは、給料だけで決めないことをおすすめします。

  • 勤務時間:早番・遅番・夜勤の有無、夜勤時間、夜勤回数を確認する
  • 人員と業務:日中・夜間に何人で、どのくらいの利用者さんを担当するのか確認する
  • 新人教育:OJTの期間や、いつ頃から一人で業務を任されるのか確認する
  • 職場の雰囲気:見学時に職員同士の挨拶、管理者の接し方、新人への声かけを見る
  • 待遇:基本給・夜勤手当・資格手当・賞与・残業・年間休日を分けて確認する
【介護施設へ応募する前の5つの確認ポイント】

ぼくが職場選びで大切にしていること

給料や休日はもちろん大切です。

でも、長く働くなら「毎日、安心して働けるか」も同じくらい大切だと思っています。

給料が少し高くても、シフト表を見るたびに「今日はあの人と一緒か……」と憂うつになる職場は、ぼくなら長く続けにくいです。

逆に、相談できる人がいて、お互いに助け合える職場なら、大変な勤務でも乗り越えやすくなります。

求人票では見えない部分を確認するには、施設見学が役立ちます。

気になる施設があるなら、応募前に一度見ておく

施設見学では、仕事内容だけでなく、職員の表情・挨拶・管理者との距離感・新人への接し方なども確認できます。

介護施設で働くメリット・デメリットのよくある質問

介護施設の仕事はきついですか?

身体介助、変則勤務、一度に複数の利用者さんへ対応することを「きつい」と感じる人はいます。ただし、負担の大きさは利用者さんの状態、人員体制、設備、業務分担などによって違います。

「施設介護=全部きつい」と決めつけず、実際の仕事内容まで確認してください。

未経験でも介護施設で働けますか?

未経験者を採用している介護施設はあります。ただし、教育体制は施設によって違います。

未経験なら特に、「誰が教えるのか」「OJTはどのくらいか」「一人で任されるまでの流れ」を面接や見学で確認しておきましょう。

介護施設で働くと夜勤は必須ですか?

必ずしもすべての求人で夜勤が必須とは限りません。日勤のみの正社員・パートなどを募集している職場もあります。

夜勤が難しい場合は、応募前に勤務条件を確認してください。

どの介護施設が一番働きやすいですか?

「この施設種別なら必ず働きやすい」とは言えません。

ぼく自身、同じ施設でもユニットによって雰囲気が違う経験をしています。

施設種別だけでなく、人員体制、利用者さんの状態、勤務時間、教育、職員同士の関係まで見て判断することをおすすめします。

まとめ|メリットより「自分が受け入れられるデメリット」で選ぶ

介護施設で働くメリットは、介護技術を実践で学べること、利用者さんと継続して関われること、チームでケアを考えられること、夜勤や手当で収入を増やせる場合があることです。

一方で、身体的な負担、変則勤務、人間関係、一対多で対応する難しさ、施設ごとの環境差があります。

だからこそ、「メリットが多そうだから」で職場を決めるのではなく、自分が譲れない条件を先に決めることが大切です。

ぼくなら、まず「これだけは嫌だ」という条件を3つ書き出します。

そのうえで求人を比較し、最後はできるだけ施設を見学します。

求人票だけではわからない情報のほうが、実際に長く働くうえでは重要なこともあるからです。

「どんな施設を選べばいいのかわからない」「自分だけで求人票を比較するのが難しい」という方は、条件を整理してから介護職向け転職エージェント5社の比較を確認してみてください。

介護施設で働くかどうかではなく、「どんな環境なら自分が無理なく続けられるか」で考えてみてください。

【無料・登録・広告なし】介護業務がラクになる

知りたい情報がすぐに見つかる

介護職×心理カウンセラーが届ける

「辞める」か「我慢」の二択じゃない。
心を守りながら働きませんか?

「辞めたい」と思った日に読む
介護職の心を守る無料メルマガ
今なら、登録特典の限定記事
「職場で消耗した日の3分セルフケア」を配布中

にほんブログ村 介護ブログ 介護職へ
にほんブログ村 にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村 PVアクセスランキング にほんブログ村
介護施設で働くメリット・デメリット|現役介護士が向いている人・職場選びまで解説

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

【介護業界15年以上】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

目次