訪問介護で働くメリット・デメリット13選|向いている人・給料を現役介護士が解説

【まとめ】訪問介護で働くメリット・デメリット

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介護士

訪問介護に興味はあるけど、自分に合うのか不安……

介護士

施設勤務との違いって何?

訪問介護で働いてみたいけれど、
自分に向いているのかわからないですよね。

訪問介護は、利用者さん一人ひとりと丁寧に関われる一方で、一人で対応する場面や移動の負担もあります。

この記事では、次のことをわかりやすく解説します。

・訪問介護で働くメリット・デメリット
・向いている人・向いていない人
・常勤と登録ヘルパーの給料の違い

最後まで読めば、訪問介護が自分に合う働き方か判断でき、転職前に確認すべきポイントもわかりますよ。

【筆者紹介】
介護業界15年の現役介護士(施設勤務)
※現場経験公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー
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目次

訪問介護で働くメリット6選

訪問介護で働くメリット6選を説明する画像

訪問介護は、利用者さんの自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行う仕事です。

施設介護とは働き方が異なるため、訪問介護ならではのメリットがあります。

ここでは、訪問介護で働く6つのメリットを、具体例とともに紹介します。

利用者さん一人ひとりと丁寧に関われる

訪問介護では、決められた時間、一人の利用者さんを支援します。

複数の利用者さんを同時に対応する施設介護と比べて、目の前の利用者さんに集中しやすい働き方です。

たとえば、着替えに時間がかかる利用者さんに対して、本人のペースに合わせながら声をかけられます。

食事の準備や掃除をしながら、最近の体調や困っていることを聞く機会もあります。

会話のなかで「最近、食欲がない」「夜に眠れない」などの変化に気づける場合もあります。

一人ひとりに寄り添った介護をしたい人は、やりがいを感じやすいです。

職員同士の人間関係に悩みにくい

訪問介護は、一人で利用者さんの自宅を訪問することが多い仕事です。

勤務中に同僚と長時間一緒に過ごす機会は、施設介護より少ない傾向があります。

たとえば、施設では職員同士で介助の進め方が合わず、ストレスを感じることがあります。

訪問介護では、訪問中は利用者さんへの支援に集中できます。

職員同士の人間関係に疲れた経験がある人にとっては、働きやすいと感じる可能性があります。

ただし、サービス提供責任者への報告や相談は必要です。

一人で働く時間が多くても、事業所との連携は欠かせません。

自分の生活に合わせた働き方を選びやすい

訪問介護には、常勤、パート、登録ヘルパーなどの働き方があります。

事業所によっては、働ける曜日や時間帯を相談できます。

たとえば、子どもが学校へ行っている午前9時から午後2時まで働く方法があります。

家族の介護や通院に合わせて、週に数日だけ勤務する人もいます。

朝や夕方だけ働くなど、生活に合わせて訪問時間を調整できる職場もあります。

家庭や私生活と仕事を両立したい人にとって、選択肢の多い働き方です。

ただし、勤務時間や訪問件数の決まりは事業所によって異なります。

応募前に、希望する曜日や時間帯で働けるか確認しましょう。

自分で考えて行動する力が身につく

訪問介護では、利用者さんの自宅で状況を確認しながら支援します。

近くに同僚がいないため、小さな変化に気づき、必要な報告や相談につなげる力が身につきます。

たとえば、いつもより歩く速度が遅い場合や、薬が飲まれずに残っている場合があります。

そのような変化に気づいたら、サービス提供責任者へ報告します。

必要に応じて、ケアマネジャーや家族へ情報が共有されます。

観察力や判断力を身につけたい人にとって、訪問介護は成長できる仕事です。

ただし、自分だけで判断せず、迷ったときは事業所へ相談することが大切です。

介護だけでなく生活を支える経験ができる

訪問介護では、入浴や排泄などの身体介護だけでなく、掃除、洗濯、調理などの生活援助も行います。

利用者さんが自宅で暮らし続けるために、生活全体を支える仕事です。

たとえば、利用者さんの身体状況に合わせて、食べやすい大きさに食材を切ることがあります。

転倒を防ぐために、生活動線を確認しながら掃除をする場合もあります。

ただ家事を代わりに行うのではありません。

利用者さんができることは一緒に行い、自立した生活を続けられるように支援します。

介護技術だけでなく、調理や掃除、生活環境を整える力も身につきます。

利用者さんや家族から感謝を受けやすい

訪問介護は、利用者さんの生活に近い場所で支援する仕事です。

自宅での暮らしを直接支えるため、利用者さんや家族から感謝の言葉を受けることがあります。

たとえば、買い物が難しい利用者さんのために食事を準備したとき、「今日も家で過ごせて安心した」と言われる場合があります。

入浴介助のあとに、「さっぱりした」「来てくれて助かった」と声をかけてもらえることもあります。

自分の支援が利用者さんの生活に役立っていると実感しやすい点は、訪問介護の大きな魅力です。

同じ利用者さんを継続して担当することで、少しずつ信頼関係を築けます。

訪問介護のメリットは、利用者さん一人ひとりと向き合いながら、その人らしい生活を支えられることです。

職員同士の人間関係から距離を取りやすく、勤務日や時間を相談できる職場もあります。

一方で、一人で訪問する不安や移動の負担など、訪問介護ならではの大変さもあります。

メリットだけで転職を決めず、自分の性格や希望する働き方に合っているか確認しましょう。

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訪問介護で働くデメリット7選

訪問介護で働くデメリットを説明する画像

訪問介護は、利用者さん一人ひとりと丁寧に関われる仕事です。

一方で、施設介護とは異なる大変さもあります。

働き始めてから後悔しないために、デメリットも理解しておきましょう。

ここでは、訪問介護で働く7つのデメリットを、具体例とともに紹介します。

一人で対応する場面が多い

訪問介護では、基本的に一人で利用者さんの自宅を訪問します。

施設のように、すぐ近くに同僚がいるとは限りません。

たとえば、訪問したときに利用者さんが転倒していた場合です。

利用者さんの意識や痛みの有無を確認し、事業所へ連絡したうえで、必要に応じて救急車を呼びます。

すべてを一人で解決する必要はありません。

ただし、最初に状況を確認し、落ち着いて報告する力が求められます。

一人での対応に不安がある人は、同行研修の期間や緊急時の連絡体制を確認しておきましょう。

移動の負担がある

訪問介護では、利用者さんの自宅から次の利用者さんの自宅へ移動します。

地域によっては、車、自転車、原付バイクなどを使います。

たとえば、夏の暑い日に自転車で移動したり、雨の日に荷物を持って訪問したりすることがあります。

車を使う場合も、渋滞や駐車場所に悩むことがあります。

介護業務だけでなく、移動による疲労も考えておかなければなりません。

応募前に、訪問範囲、移動手段、車両の貸し出し、交通費の支給方法を確認しましょう。

訪問の合間に空き時間が生じることがある

訪問する時間は、利用者さんの希望やケアプランによって決まります。

そのため、訪問と訪問の間に空き時間ができる場合があります。

たとえば、午前9時の訪問が終わったあと、次の訪問が午前11時からという日もあります。

空いた時間を休憩や記録に使える職場もありますが、拘束時間が長いと感じる人もいます。

登録ヘルパーの場合は、訪問件数によって収入が変わることもあります。

空き時間の扱い、移動時間の賃金、キャンセル時の補償は、事業所によって異なります。

面接時に具体的な扱いを確認しておきましょう。

限られた時間内で支援を終える必要がある

訪問介護では、サービスを提供する時間が決められています。

利用者さんの希望をすべて聞いていると、時間内に仕事が終わらないことがあります。

たとえば、45分の生活援助で、掃除と調理を行う場合です。

利用者さんとの会話が長くなると、予定していた調理まで終わらない可能性があります。

反対に、時間を気にして急ぎすぎると、利用者さんを不安にさせてしまいます。

必要な支援の優先順位を考えながら、時間内に進める力が必要です。

対応が難しい場合は、自分だけで抱え込まず、サービス提供責任者へ相談しましょう。

利用者さんや家族との関係に悩むことがある

訪問介護では、利用者さんの自宅に入って支援します。

利用者さん本人だけでなく、同居する家族と関わる機会もあります。

たとえば、家族から大掃除、庭の手入れ、ペットの世話などを頼まれる場合があります。

訪問介護では、契約やケアプランに含まれていない仕事を自由に引き受けることはできません。

頼みを断ったことで、利用者さんや家族が不満を持つ可能性もあります。

できる支援とできない支援を丁寧に説明し、必要に応じて事業所へ報告することが大切です。

人間関係の悩みがない仕事ではなく、関わる相手が職員から利用者さんや家族へ変わると考えたほうがよいでしょう。

訪問先によって仕事の環境が異なる

訪問介護の仕事場は、利用者さんの自宅です。

施設のように、介護しやすい設備が整っているとは限りません。

たとえば、室内に物が多くて移動しにくい家や、浴室が狭くて介助しにくい家もあります。

夏でも冷房を使わない家庭や、ペットを飼っている家庭を訪問することもあります。

衛生面やにおいが気になる訪問先もあるかもしれません。

介護士の判断だけで、家具の配置を変えたり、利用者さんの物を処分したりはできません。

苦手な環境やアレルギーがある場合は、事前に事業所へ伝えておきましょう。

職員との情報共有が難しい場合がある

訪問介護は一人で行動する時間が長いため、ほかの職員と顔を合わせる機会が少ない職場もあります。

施設勤務のように、その場で同僚へ相談できない場合があります。

たとえば、利用者さんの食欲が落ちていることに気づいても、報告が遅れると情報共有が不十分になります。

別の訪問介護員が、同じ変化に気づかない可能性もあります。

利用者さんの状態を支えるためには、記録と報告が欠かせません。

小さな変化でも、サービス提供責任者や事業所へ伝える習慣が必要です。

情報共有に使うアプリや連絡方法、定期的な会議の有無も確認しておきましょう。

訪問介護には、一人で対応する不安、移動の負担、時間管理の難しさなどがあります。

ただし、デメリットの感じ方は、事業所の研修やサポート体制によって大きく変わります。

同行研修が充実している職場や、困ったときにすぐ相談できる職場なら、不安を減らせます。

応募する際は、給料だけで判断しないことが大切です。

訪問範囲、移動時間の扱い、同行研修、キャンセル時の対応、緊急連絡の方法まで確認しましょう。

訪問介護に向いている人

訪問介護に向いている人を説明する画像

訪問介護に向いている人

訪問介護は、利用者さんの自宅を一人で訪問し、必要な介護や生活援助を行う仕事です。

施設介護とは働き方が大きく異なるため、向いている人にも特徴があります。

ここでは、訪問介護に向いている人を具体例とともに紹介します。

利用者さん一人ひとりと丁寧に関わりたい人

利用者さんと一対一で向き合いたい人は、訪問介護に向いています。

施設では複数の利用者さんを同時に担当するため、忙しい時間帯には一人ずつゆっくり話を聞けないこともあります。

訪問介護では、決められた時間は一人の利用者さんを支援します。

たとえば、着替えを急がせるのではなく、本人のペースに合わせて声をかけながら介助できます。

料理や掃除をしながら、最近の体調や生活上の困りごとを聞くこともあります。

目の前の利用者さんに集中して介護をしたい人には、やりがいを感じやすい仕事です。

一人で考えて行動できる人

訪問介護では、基本的に一人で利用者さんの自宅を訪問します。

そのため、利用者さんの様子を見ながら、自分で考えて行動する力が必要です。

たとえば、いつもより顔色が悪い、食事を残している、部屋が極端に散らかっているなど、小さな変化に気づく場面があります。

異変を感じた場合は、サービス提供責任者へ連絡し、必要な対応を相談します。

すべてを一人で判断する必要はありません。

ただし、変化を見逃さず、報告や相談につなげる姿勢は必要です。

指示を待つだけではなく、自分で状況を確認して動ける人は訪問介護に向いています。

利用者さんの生活習慣を尊重できる人

訪問介護の仕事場は、利用者さんの自宅です。

自分にとっては効率が悪く見える方法でも、利用者さんにとっては長年続けてきた大切な習慣かもしれません。

たとえば、食器を置く場所、洗濯物のたたみ方、料理の味つけなどは家庭によって違います。

介護士のやり方を押しつけると、利用者さんとの信頼関係が崩れる可能性があります。

安全上の問題がない範囲で、利用者さんの希望や生活習慣に合わせることが大切です。

自分の価値観だけで判断せず、相手の暮らしを尊重できる人に向いています。

小さな変化に気づける人

訪問介護員は、利用者さんの生活を近くで見る仕事です。

利用者さん本人も気づいていない変化を、介護士が先に発見することもあります。

たとえば、冷蔵庫の中に食べ物がほとんどない、薬が飲まれずに残っている、以前より歩く速度が遅くなっているなどの変化です。

こうした変化を記録し、ケアマネジャーやサービス提供責任者へ共有することで、体調悪化や事故を防げる場合があります。

介護技術だけでなく、観察力も訪問介護では重要です。

普段との違いに気づき、周囲へ伝えられる人は力を発揮できます。

利用者さんや家族と落ち着いて話せる人

訪問介護では、利用者さんだけでなく、家族と話す機会もあります。

介護方法について要望を受けたり、サービスの範囲外の支援を頼まれたりすることもあります。

たとえば、契約に含まれていない大掃除や庭仕事を依頼される場合があります。

その場の雰囲気に流されて引き受けると、事業所との契約上の問題につながります。

できないことは丁寧に説明し、サービス提供責任者へ相談する必要があります。

相手の話を聞きながらも、必要な線引きができる人は訪問介護に向いています。

移動や時間管理が苦にならない人

訪問介護では、利用者さんの自宅から次の利用者さんの自宅へ移動します。

地域によっては、車、自転車、原付バイクなどを使います。

訪問時間に遅れないように、移動時間や道路状況を考えて行動する必要があります。

たとえば、午前9時から身体介護を行い、移動後の午前10時30分から別の利用者さん宅で生活援助を行うことがあります。

訪問の合間に記録や連絡を済ませる場面もあります。

予定を確認しながら自分で時間を管理できる人は、比較的働きやすいです。

訪問介護に向いているのは、介護技術が高い人だけではありません。

利用者さんの暮らしを尊重し、小さな変化に気づき、必要な報告や相談ができる人が活躍しやすい仕事です。

一方で、一人で訪問することに強い不安がある人や、決められた時間内で動くことが苦手な人は、慣れるまで負担を感じる可能性があります。

自分の性格や希望する働き方と照らし合わせながら、訪問介護が合っているか考えてみましょう。

訪問介護に向いていない人

訪問介護に向いていない人を説明する画像

訪問介護は、利用者さんの自宅を一人で訪問し、決められた時間内で支援を行う仕事です。

施設介護とは違う難しさがあるため、人によっては働きにくいと感じることがあります。

ここでは、訪問介護で負担を感じやすい人の特徴を、具体例とともに紹介します。

一人で対応することに強い不安がある人

訪問介護では、基本的に一人で利用者さんの自宅を訪問します。

近くに同僚がいないため、利用者さんの体調が急に変化したときも、最初の対応は自分で行います。

たとえば、訪問したときに利用者さんが転倒していた場合です。

利用者さんの状態を確認し、事業所へ連絡したうえで、必要に応じて救急車を呼ぶ判断をします。

もちろん、すべてを一人で解決する必要はありません。

サービス提供責任者や事業所へ相談できます。

ただし、自分で状況を確認して報告することに強い不安がある人は、負担を感じやすいです。

一人での訪問が心配な場合は、同行研修の回数や緊急時の連絡体制を応募前に確認しましょう。

決められた時間内で仕事を進めるのが苦手な人

訪問介護では、サービスを提供できる時間が決まっています。

限られた時間内に、介助、掃除、調理、記録などを終わらせる必要があります。

たとえば、45分間の生活援助で、掃除と調理を依頼される場合があります。

利用者さんとの会話に時間を使いすぎると、予定していた支援が終わらないこともあります。

反対に、作業を急ぎすぎると、利用者さんに不安を与えてしまいます。

時計を確認しながら、優先順位を考えて動く力が必要です。

時間を意識して行動することが苦手な人は、慣れるまで大変に感じる可能性があります。

自分のやり方を優先してしまう人

訪問介護の仕事場は、介護士の職場である前に、利用者さんの生活の場です。

掃除や料理の方法は、家庭によって大きく違います。

たとえば、洗濯物の干し方や食器の置き場所にも、利用者さんなりの決まりがあります。

介護士から見ると非効率な方法でも、安全上の問題がなければ、本人の希望を尊重する必要があります。

自分のやり方を押しつけると、利用者さんとの信頼関係が悪くなる可能性があります。

効率だけを求めず、相手の生活習慣に合わせることが苦手な人は、訪問介護でストレスを感じやすいです。

利用者さんや家族からの要望を断れない人

訪問介護では、契約で決められたサービスだけを提供します。

利用者さんや家族から頼まれたことであっても、訪問介護では対応できない仕事があります。

たとえば、家族の部屋の掃除、庭の草むしり、ペットの世話、大掃除などです。

断ることに罪悪感があり、頼まれた仕事をすべて引き受けると、トラブルにつながる可能性があります。

その場で判断できない場合は、サービス提供責任者へ確認することが大切です。

相手の希望を聞きながらも、できることとできないことを分ける必要があります。

人から頼まれると断れない人は、事業所のルールに沿った対応を身につける必要があります。

移動が苦手な人

訪問介護では、利用者さんの自宅から次の利用者さんの自宅へ移動します。

事業所によっては、車、自転車、原付バイクなどを使います。

雨や雪の日でも訪問が必要になる場合があります。

たとえば、知らない道を運転しながら利用者さんの自宅を探したり、駐車場所に悩んだりすることがあります。

地域によっては、細い道や坂道を通る場合もあります。

運転や自転車での移動が苦手な人は、介護業務以外の部分で負担を感じる可能性があります。

求人へ応募する前に、訪問する地域、移動手段、車両の貸し出し、交通費の支給方法を確認しましょう。

予定の変更に対応するのが苦手な人

訪問介護では、予定どおりに仕事が進まないこともあります。

利用者さんの体調不良によって訪問が中止になったり、緊急の支援が入ったりする場合があります。

たとえば、午前中の訪問が急にキャンセルされ、予定していた勤務時間が短くなることもあります。

反対に、前の訪問が長引き、次の訪問時間が迫る場合もあります。

特に登録ヘルパーは、キャンセルによって収入が変わる可能性があります。

毎日決まった場所で、同じ時間に働きたい人は、訪問介護の働き方に不安定さを感じることがあります。

勤務時間や収入を安定させたい場合は、登録ヘルパーではなく常勤職員も検討しましょう。

整理整頓された環境で働きたい人

訪問先の生活環境は、利用者さんによって異なります。

すべての自宅が、介護しやすいように整っているわけではありません。

たとえば、部屋に物が多くて移動しにくい場合や、夏でも冷房を使わない家庭があります。

ペットを飼っている家庭や、衛生面が気になる家庭を訪問することもあります。

介護士の判断だけで、利用者さんの物を捨てたり、部屋の配置を変えたりはできません。

さまざまな生活環境を受け入れることが難しい人は、訪問介護にストレスを感じる可能性があります。

苦手な環境やアレルギーがある場合は、事前に事業所へ伝えておきましょう。

訪問介護に向いていない特徴に当てはまったからといって、働けないわけではありません。

同行研修を受けたり、常勤職員として経験を積んだりすることで、不安を減らせる場合があります。

大切なのは、自分が苦手なことを理解したうえで、事業所のサポート体制を確認することです。

訪問件数、移動方法、研修期間、緊急時の連絡先などを面接で質問し、自分が安心して働ける職場を選びましょう。

訪問介護の給料は低い?常勤と登録ヘルパーで違う

訪問介護の給料は低い?常勤と登録ヘルパーで違うを説明する画像

訪問介護への転職を考えるとき、「施設介護より給料が低いのでは」と不安になる人もいるでしょう。

結論から言うと、訪問介護の給料が必ず低いわけではありません。

常勤として働く場合と、登録ヘルパーとして働く場合では、勤務時間や給与の仕組みが大きく異なります。

そのため、平均月収だけを見て比較しないことが大切です。

常勤の平均給与額は月34万9,740円

厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」によると、訪問介護事業所で働く月給制・常勤介護職員の平均給与額は、月34万9,740円です。

介護サービス全体の月給制・常勤介護職員の平均給与額は33万8,200円なので、訪問介護のほうが1万1,540円高くなっています。

この数字を見る限り、「訪問介護は施設介護より給料が低い」とは一概にいえません。

なお、ここでいう平均給与額には、基本給だけでなく、各種手当と賞与などの一時金を6分の1にした金額も含まれています。

手取り額ではなく、税金や社会保険料が引かれる前の金額である点にも注意しましょう。

同調査における訪問介護の常勤職員は、月の平均実労働時間が164.1時間でした。

たとえば、月曜日から金曜日まで事業所の勤務表に沿って働き、利用者さん宅への訪問だけでなく、記録作成や会議、研修なども行う働き方です。

勤務時間が決まっているため、毎月の収入を安定させたい人には常勤が向いています。

登録ヘルパーは勤務時間によって月収が変わる

登録ヘルパーは、自分が働ける曜日や時間帯を事業所へ登録し、利用者さんの訪問予定に合わせて働く方法です。

短時間から働きやすい一方で、担当する訪問件数や勤務時間によって月収が変わります。

厚生労働省の調査では、「登録ヘルパー」だけを分けた給与額は公表されていません。

そこで、登録ヘルパーに近い働き方として、訪問介護事業所で働く「時給制・非常勤職員」のデータを参考にします。

令和6年度の時給制・非常勤職員は、月の平均実労働時間が65.1時間、平均給与額が11万7,560円でした。

この11万7,560円は、1時間あたりの時給ではありません。

基本給となる時給に実労働時間を掛け、手当と賞与などの一時金を加えた、1か月あたりの平均給与額です。

常勤より月収が低い主な理由は、時給そのものが低いからではなく、月の勤務時間が短いからです。

たとえば、午前9時から正午までを週3日程度働く人と、週5日フルタイムで働く人では、同じ訪問介護でも月収に大きな差が出ます。

登録ヘルパーは、子どもが学校へ行っている時間だけ働きたい人や、家族の介護と両立したい人には利用しやすい働き方です。

一方で、多くの収入を得たい場合は、希望する時間帯に十分な訪問先があるか確認する必要があります。

登録ヘルパーは訪問のキャンセルにも注意する

登録ヘルパーは、利用者さんの入院や体調不良によって訪問が中止になると、予定していた勤務時間が減る場合があります。

たとえば、1日に3件訪問する予定だったのに、1件がキャンセルされ、2件だけになるケースです。

キャンセル時の休業手当や給与の扱いは、事業所の雇用契約によって異なります。

訪問介護員の業務に必要な移動時間や、事業所から指示された記録作成時間などは、条件を満たせば労働時間に該当します。

そのため、求人票に書かれた時給だけでなく、次の条件まで確認しましょう。

  • 利用者さん宅から次の利用者さん宅までの移動時間に賃金が出るか
  • 交通費やガソリン代が支給されるか
  • 訪問がキャンセルされた場合に補償があるか
  • 記録作成や研修の時間にも賃金が出るか
  • 希望する曜日や時間帯に何件程度の訪問があるか

時給が高く見えても、移動時間が無給だったり、訪問件数が少なかったりすると、想定より月収が低くなる可能性があります。

安定した収入なら常勤、短時間勤務なら登録ヘルパー

毎月安定した収入を得たい人は、月給制の常勤職員が向いています。

勤務日数や勤務時間を自分で調整したい人は、登録ヘルパーが選択肢になります。

ただし、登録ヘルパーでも、希望する時間帯に訪問件数を確保できれば、収入を増やせる場合があります。

反対に、常勤でも基本給や手当、賞与は事業所によって異なります。

訪問介護の給料を比較するときは、月給や時給だけで判断してはいけません。

移動時間の賃金、交通費、訪問件数、キャンセル時の補償、賞与、処遇改善手当まで確認しましょう。

複数の求人を比較し、自分が希望する収入と働き方の両方を満たせる事業所を選ぶことが大切です。

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参照したURL

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/24/dl/r06kekka.pdf

調査結果の掲載ページ
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/24/index.html

厚生労働省「介護従事者処遇状況等調査・用語の解説」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/151-2-yougo.html

厚生労働省「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kantoku/dl/090501-1_0004.pdf

よくある質問【Q&A】

訪問介護と施設介護、どちらが自分に合っているか迷っています。どう判断すればいいですか?

訪問介護は「1対1で深く関われる」「時間の融通がきく」「体力的な負担が少ない」といったメリットがあります。一方で「資格が必要」「移動が大変」「収入が施設より低めなことがある」といったデメリットもあります。ライフスタイルや働き方の希望に応じて、どちらのメリットが魅力的かを優先して判断するのがおすすめです。記事内の「訪問介護に向いている人」の項目も参考にしてください。

訪問介護で身体介護をするには、どんな資格が必要ですか?

身体介護には「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)以上の資格が必要です。資格がない状態では生活援助のみ可能で、身体介護はできません。まずは初任者研修の取得を目指しましょう。

移動時間が多くて疲れそう…。交通費はどうなりますか?

移動時間はほとんどの場合「業務外」として扱われ、賃金が発生しないことがあります。交通費に関しても「支給されない事業所」や「1kmあたり10円など不十分な補助」というケースがありますので、求人内容や面接時にしっかり確認することが大切です。

利用者宅の環境が気になります…どう対処すればいいでしょうか?

訪問先は必ずしも清潔とは限らず、ゴミが散乱していたり異臭があったりする場合もあります。靴下が汚れることもあるため、「替えの靴下を持参」するなど実務的な対策がおすすめです。

収入面が不安ですが、他で稼げる手段はありますか?

訪問介護は夜勤がなく、施設に比べて月収が約3万円ほど低くなる傾向にあります(年収換算で約36万円の差)補填としては、資格手当のある事業所を選んだり、単発バイトや副業を検討するのも手です。

一人で現場に行くのは心配…不安を減らす方法はありますか?

初めのうちは先輩と同行してOJT(実務研修)が行われることが多いですが、慣れてくると基本的に“ひとり”で対応するケースが増えます。判断や対応に不安がある場合は、同行制度がしっかりしている事業所や、頻繁に相談できるサポート体制のある職場を選ぶと安心です。

「やりがい」は本当にあるのでしょうか?

問介護では、「利用者さんとの深い関わり」「感謝される場面が多い」「スキルが幅広く身につく」といったやりがいを感じやすい環境です。施設勤務にはない「じっくり1人に向き合える時間」が訪問介護の魅力の一つです。

訪問介護に向いている人・向いていない人の特徴は?

向いている人:

  • 利用者さんと深く関わりたい
  • 人間関係の煩わしさがない働き方がしたい
  • 自分の生活スタイルを優先したい
  • 家事全般が苦にならない

向いていない可能性がある人:

  • 夜勤やチームでの作業にやりがいを感じる人
  • 移動や環境に対応するのが難しい人
  • 安定した収入や福利厚生を重視する人

まとめ

訪問介護は、利用者さん一人ひとりと丁寧に関われる仕事です。

勤務時間を調整しやすく、自分の生活に合わせて働けるメリットもあります。

一方で、一人で対応する不安や移動の負担、訪問先による環境の違いがあります。

給料は常勤と登録ヘルパーで大きく異なるため、月給や時給だけで判断してはいけません。

移動時間の賃金、交通費、研修体制、キャンセル時の補償まで確認することが大切です。

複数の事業所を比較し、自分の性格や希望する働き方に合う職場を選びましょう。

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【まとめ】訪問介護で働くメリット・デメリット

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この記事を書いた人

【介護業界15年目】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

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