高齢者用の紙おむつ売り場を見ると、パンツタイプ、テープタイプ、尿とりパッド、昼用、夜用……と種類が多く、
「結局、どれを選べばいいの?」
と迷いますよね。
尿漏れが起きると、
「もっと吸収量が多いものがいいのかな」
「ワンサイズ大きくしたほうが漏れない?」
と考えてしまいます。
しかし、高齢者用紙おむつは吸収量だけで選ぶものではありません。
本人がどこまで動けるのかを確認し、
- 身体状況
- サイズ
- 尿量
- 交換間隔
の順番で考えると選びやすくなります。
花王の公式情報でも、外出できる方から介助があれば立てる・座れる方にはパンツタイプ、寝て過ごすことが多い方にはテープタイプを選ぶ考え方が示されています。
公式情報を確認したい方はこちら
ぼくは現役の介護福祉士として15年以上、介護現場で働いています。
紙おむつ選びで大切にしたいのは、「とにかく漏れないもの」を探すことだけではありません。
大切なのは、本人ができる動作をできるだけ残しながら、漏れにくく、交換する人にも扱いやすいものを選ぶことです。
この記事では、高齢者用紙おむつの種類から選び方、尿漏れしたときの確認方法まで順番に解説します。
「うちの場合は、何を選べばいい?」と迷っている方は、本人の状態と照らし合わせながら読み進めてみてください。
高齢者用紙おむつは、次の順番で選ぶと迷いにくくなります。
- 歩ける・立てる・寝て過ごすなど身体状況を見る
- パンツタイプかテープタイプかを決める
- 身体に合ったサイズを選ぶ
- 尿量と交換間隔から吸収量を決める
- 必要なら尿とりパッドを組み合わせる
尿漏れしたからといって、すぐに大きいサイズや高吸収タイプへ変える必要はありません。
サイズ、ギャザー、パッドの位置、当て方を確認してから、吸収量を見直すのがポイントです。
高齢者用の紙おむつを選ぶ3ステップ:「動ける範囲→サイズ→尿量」の順で選ぶ

高齢者用紙おむつで迷ったら、商品名や「○回吸収」という表示を見る前に、本人がどこまで動けるのか確認してください。
紙おむつは、大きく分けると次の3種類があります。
- パンツタイプ
- テープタイプ
- 尿とりパッド
大王製紙のアテントでも、パンツタイプは一人で歩いてトイレへ行ける方やトイレ利用に介助が必要な方向け、テープタイプは寝て過ごす時間が長い方向けとして案内されています。
つまり、
「どの商品が一番おすすめか」
よりも、
「どの姿勢で排泄し、どの姿勢で交換するのか」
から考えたほうが選びやすいということです。
歩ける・立てるならパンツタイプ
自分で歩ける方や、介助があれば立てる方なら、パンツタイプから検討します。
普通の下着に近い形なので、
- トイレへ行く
- 立った状態で交換する
- 自分で上げ下げする
といった動作を残しやすいからです。
本人がまだトイレへ行けるのに、
「失敗することがあるから」
という理由だけで、すぐテープタイプへ切り替える必要はありません。
花王の介護福祉士監修ガイドでも、紙おむつ選びでは高齢者本人の自立度に合わせ、できるだけ少ない介助ではけることも大切だとされています。
介護では、できないことをすべて代わりに行うのではなく、できる部分を残す視点も大切です。
「どこまで本人に任せ、どこから手伝えばいいの?」と迷う方は、こちらも参考にしてみてください。
寝て過ごす時間が長いならテープタイプ
自分で立つことが難しく、ベッド上で交換することが多い方にはテープタイプが使いやすくなります。
パンツのように脚を一本ずつ通す必要がなく、横になった状態で交換できるからです。
大王製紙でも、テープタイプを「寝て過ごす時間が長い方に適した、横になった状態で交換するタイプ」と案内しています。
一方、ほとんど立てない方にパンツタイプを使い続けると、交換のたびに脚を通す必要があります。
本人にも介助する側にも負担が増えるようなら、身体状況に合わせて種類そのものを見直してみてください。
ベッド上の介助や移乗など、身体への負担を減らす介助方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。
尿とりパッドは尿量や交換間隔に合わせて使う
パンツタイプやテープタイプの中には、対応した尿とりパッドを組み合わせられます。
尿量や交換頻度に合わせて選択できるため、外側のおむつを毎回交換する必要がない場面では、パッドのみ交換する使い方もできます。
花王でも、尿とりパッドは排尿量や交換回数に合わせて選ぶよう案内されています。
また、大王製紙では、
- パンツタイプ用の尿とりパッド
- テープタイプ用の尿とりパッド
- 布下着向けの専用パッド
を分けて案内しています。
「尿とりパッドなら何でも同じ」と考えず、使用する外側のおむつに対応しているか確認してください。
高齢者用の紙おむつを選ぶコツ5選



高齢者用紙おむつを選ぶときは、次の5項目を確認すると整理しやすくなります。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 身体状況 | 歩ける・立てる・座れる・寝て過ごす |
| サイズ | パンツはウエスト、テープはヒップ |
| 尿量 | 少ない・普通・多い |
| 交換間隔 | 日中・夜間に何時間おきに交換できるか |
| 使いやすさ | 締めつけ・動きやすさ・上げ下げのしやすさ |
1.本人がどこまで自分で動けるか
最初に確認したいのは、要介護度ではなく本人の動作です。
たとえば、
- トイレまで歩ける
- 手すりにつかまれば立てる
- ズボンを上げ下げできる
- トイレには座れる
- ベッド上で交換する必要がある
などを確認します。
同じ要介護度でも、できる動作は人によって違います。
「要介護3だからテープタイプ」
というように数字だけで決めず、実際の生活動作を見て判断してください。
2.ウエスト・ヒップに合ったサイズか
尿漏れを防ぎたいからと、大きめを選ぶ必要はありません。
大きすぎると身体との間に隙間ができ、漏れや不快感につながる可能性があります。
花王では、
- パンツタイプ → ウエストサイズ
- テープタイプ → ヒップサイズ
を基準に選ぶよう案内しています。
同じMサイズでも、すべての商品で対応する身体寸法が同じとは限りません。
「今までMだったから今回もM」
と決めるのではなく、購入する商品のパッケージに記載された寸法を確認しましょう。
3.尿量に合った吸収量か
身体状況とサイズが決まったら、吸収量を考えます。
紙おむつや尿とりパッドには、
「2回吸収」
「4回吸収」
「6回吸収」
などと表示されている商品があります。
ただし、「○回分」は商品の吸収性能を比較するための目安として見たほうがいいでしょう。
たとえば花王のリリーフと大王製紙のアテントでは、1回の排尿量150mlを基準として吸収回数を表示しています。
つまり、
「6回吸収だから、誰でも6回排尿するまで交換しなくていい」
という意味ではありません。
本人の実際の尿量や使用状況に合わせて判断してください。
4.日中と夜間の交換間隔に合っているか
同じ人でも、昼と夜で同じパッドを使う必要はありません。
日中にトイレ誘導や定期的な交換ができる場合は、それほど吸収量の多いものが必要ないことがあります。
一方、夜間など次の交換まで長時間空く場合は、尿量に合わせて吸収量の多いタイプを検討します。
たとえば、
- 日中:薄めのパッド
- 夜間:吸収量の多いパッド
という使い分けです。
大王製紙でも、使用時間帯や身体状況、必要な吸収量に応じて尿とりパッドを使い分ける方法が紹介されています。
「一番吸収量が多いものを一日中使う」のではなく、本人の尿量と交換できる時間をセットで考えてみてください。
5.本人が使いにくくないか
漏れないことだけで決めないことも大切です。
本人が、
「ゴワゴワする」
「きつい」
「自分で上げにくい」
と感じるなら、その商品が生活に合っていない可能性があります。
とくに自分でトイレへ行く方の場合、紙おむつが上げ下げしにくいと、これまで自分でできていた動作まで難しくなることがあります。
漏れにくさだけではなく、
「本人が今までどおり動けるか」
という視点でも確認してください。
尿漏れしたときに確認すること5選



紙おむつから尿が漏れると、
「もっと吸収する商品に変えよう」
と考えがちです。
しかし、吸収量だけが原因とは限りません。
サイズや当て方に原因がある場合、高吸収タイプへ変更しても漏れが続く可能性があります。
花王の公式ページでも、背中側まで十分に引き上げることや、ギャザーの状態を確認することなど、正しい装着方法が案内されています。
漏れたときは、次の5つを順番に確認してみましょう。
1.サイズが大きすぎないか
最初にサイズを確認します。
大きすぎると脚まわりなどに隙間ができやすくなります。
反対に、小さすぎても身体にうまくフィットしません。
「締めつけないこと」と「隙間があること」は別です。
パッケージに記載されている身体寸法を基準に選んでください。
2.ギャザーが内側に入り込んでいないか
紙おむつには、尿の横漏れを抑えるためのギャザーがあります。
交換後は、
- ギャザーが内側へ折れていないか
- パッドで押しつぶされていないか
- 脚まわりに不自然な隙間がないか
を確認してください。
吸収量を増やす前に、きちんと装着できているかを見ることが大切です。
3.背中までしっかり上がっているか
パンツタイプは、前側だけではなく後ろ側までしっかり引き上げます。
花王もパンツタイプの装着方法で、背中側がウエストまで上がっていることを確認するよう案内しています。
前から見ると問題がなくても、背中側だけ下がっていることがあります。
とくに背中漏れがある場合は、一度確認してみてください。
4.尿とりパッドがずれていないか
吸収量が十分でも、尿が吸収体へうまく届かなければ漏れることがあります。
確認するのは、
- 左右へずれていないか
- 折れ曲がっていないか
- 丸まっていないか
- 外側のおむつにきちんと収まっているか
です。
歩行や寝返りによって装着時から位置が変わる場合もあります。
5.吸収量を超えていないか
サイズや当て方に問題がなければ、尿量と交換間隔を確認します。
毎日ほぼ同じ時間帯に漏れるなら、
「最後に交換した時間」
「漏れた時間」
「どこから漏れたか」
を簡単に記録してみてください。
同じ条件で漏れが続くようなら、夜間だけ吸収量を増やす、交換時間を見直すといった対策を考えやすくなります。
漏れる場所から尿漏れの原因を探す
「尿漏れした」という結果だけでなく、どこから漏れたのかを見ることも大切です。
原因を絞り込みやすくなります。
足まわりから漏れる
足まわりから漏れる場合は、
- サイズが大きすぎないか
- 脚の付け根に隙間がないか
- ギャザーが内側へ入り込んでいないか
- パッドがずれていないか
を確認します。
すぐに吸収量を上げるのではなく、装着状態から見直してみてください。
背中から漏れる
寝ているときに背中側から漏れるなら、
- おむつが背中まで上がっているか
- サイズが合っているか
- パッドの位置
- 夜間の尿量
- 交換間隔
を確認します。
毎晩同じような時間帯に漏れる場合は、夜間に必要な吸収量も見直します。
前側から漏れる
前側から漏れる場合も、サイズやパッドの位置を確認してください。
身体の向きや寝ている姿勢によって、尿が流れる方向も変わります。
「とにかく大きいパッドを使えばいい」と考えず、使用している商品の説明に沿って装着できているかを確認しましょう。
夜だけ漏れる
日中は問題ないのに、朝になると漏れている。
この場合は、夜間の交換間隔と尿量を確認します。
たとえば、
「21時に交換して、朝5時ごろには漏れている」
と分かれば、約8時間の間に必要な吸収量を考える材料になります。
夜間だけ吸収量の多いパッドへ変更する方法もあるため、日中まで同じ高吸収タイプにする必要があるとは限りません。
尿とりパッドの選び方



尿とりパッドも、「吸収量が多いもの」を選べばよいわけではありません。
外側のおむつと本人の生活に合わせて選びます。
パンツ用とテープ用を使い分ける
尿とりパッドには、それぞれ使用を想定した商品があります。
紙パンツの中で使用するパッドと、テープタイプのおむつで使用するパッドでは、形状や用途が異なる商品があります。
大王製紙では、
- 普通の布下着につける専用パッド
- パンツタイプの内側につけるパッド
- テープタイプの内側につけるパッド
を分けて案内しています。
購入するときは、「尿とりパッド」とだけ見て決めず、何と組み合わせる商品なのかを確認してください。
昼用・夜用は交換間隔で選ぶ
昼用と夜用の違いを考えるときは、
「夜だから夜用」
だけではなく、次の交換まで何時間空くのかを見ます。
日中はトイレ誘導や定期交換ができるため薄めのタイプ。
夜間は交換間隔が長くなるため、必要に応じて吸収量の多いタイプ。
このように使い分ける方法があります。
本人の尿量と交換間隔をセットで考えると選びやすくなります。
尿とりパッドを何枚も重ねない
漏れるからと、尿とりパッドを2枚、3枚と重ねるのはおすすめできません。
花王では、尿とりパッドは排尿量や交換回数に合ったものを選び、おむつの中に1枚だけ入れて使用するよう案内しています。
大王製紙も、外側のおむつと内側のパッドの吸収量は単純な足し算にはならないと説明しています。
吸収量が足りないのであれば、何枚も重ねるのではなく、必要な吸収量を1枚で確保できるタイプへ変更するほうが分かりやすいでしょう。
状態別|おすすめの高齢者用紙おむつ



ここまで読んでも、
「結局、うちの場合はどれ?」
と迷う方もいると思います。
商品名ではなく、本人の身体状況から整理してみましょう。
| 本人の状態 | 検討したいタイプ |
|---|---|
| 自分で歩いてトイレへ行ける | 薄型パンツ |
| 介助があれば立てる | パンツ+必要に応じて尿とりパッド |
| ベッド上で交換することが多い | テープ+必要に応じて尿とりパッド |
| 昼は問題ないが夜に漏れる | 夜間の尿量に合ったパッド |
自分で歩ける人|薄型パンツ
自分でトイレまで行ける方なら、パンツタイプから検討します。
とくに、
- 自分で歩ける
- 自分でパンツを上げ下げできる
- 基本的にはトイレで排尿する
- ときどきトイレに間に合わない
という方です。
本人が自分でできる動作を残すという意味でも、必要以上に介助量を増やさないことが大切です。
介助があれば立てる人|パンツ+尿とりパッド
介助があれば立てる方なら、パンツタイプを基本に、必要に応じて尿とりパッドを組み合わせる方法があります。
トイレでパッドのみ交換できる場面なら、パンツ本体を毎回交換しなくても済む場合があります。
ただし、ふらつきが強いなど立位が不安定な場合は、おむつの種類より安全を優先してください。
立ち上がりや移乗時の介助方法も見直したい方はこちらが参考になります。
寝て過ごす時間が長い人|テープ+尿とりパッド
ベッド上で交換することが多い方なら、テープタイプを基本に考えます。
必要な吸収量に応じて尿とりパッドを組み合わせます。
ここでも、
「寝て過ごす時間が長いから一番大きなパッド」
と決める必要はありません。
本人の尿量と交換間隔に合ったものを選んでください。
夜間の尿量が多い人|夜だけ高吸収タイプを検討
昼間は問題ないのに夜だけ漏れるなら、夜間のみ吸収量の多いパッドへ変更する方法があります。
反対に、日中も同じ高吸収タイプにする必要があるとは限りません。
必要な時間帯だけ吸収量を調整する。
この考え方のほうが、本人の動きやすさと交換のしやすさを両立しやすくなります。
紙おむつ代を抑える3つのコツ



紙おむつは継続して使う消耗品なので、費用も気になりますよね。
ただし、単純に「1枚が一番安い商品」を選べばよいわけではありません。
最初から大容量を買わない
初めて使う商品なら、いきなり大量購入しないほうが無難です。
実際に使ってみると、
- サイズが合わない
- 足まわりから漏れる
- 本人が上げ下げしにくい
- 想像していたより厚い
と分かることがあります。
価格だけで大量購入する前に、身体に合うかを確認してください。
パッド交換で済む場面を活用する
外側のおむつが汚れていないなど、使用状況によっては尿とりパッドの交換で対応できる場合があります。
花王も、外側のおむつと尿とりパッドを併用する方法を紹介しています。
ただし、節約を優先しすぎて本人が不快な状態を長く我慢するような使い方は避けましょう。
「1枚の値段」より「1日に何枚使うか」で考える
紙おむつを比較するときは、
1枚あたりの価格
だけでなく、
1日に何枚必要なのか
まで考えます。
安い商品でも何度も漏れて交換枚数が増えるなら、結果的に負担が大きくなることがあります。
反対に、必要以上の高吸収タイプを毎回使う必要もありません。
本人の状態と交換間隔に合わせて調整してください。
紙おむつだけで排泄の悩みを解決しようとしない
紙おむつは便利な介護用品です。
ただし、
「失禁した=すぐ紙おむつ」
と一律に考える必要はありません。
本人がまだトイレへ行けるのであれば、
- 排尿しやすい時間帯
- トイレまで移動できるか
- ズボンを自分で下ろせるか
- 声をかけるタイミング
- 本人がどこまで自分でできるか
なども確認してみてください。
紙おむつの種類を変えることだけが排泄ケアではありません。
国立がん研究センターも、尿漏れ・便漏れについて、活動量や生活スタイル、漏れの種類や量に合わせてケア用品を選ぶことを紹介しています。また、原因を考えたうえで医師や看護師へ相談することを勧めています。
国立がん研究センター|知っておきたい尿もれ・便もれの基礎知識
紙おむつは、
「本人ができないことを全部置き換えるもの」
ではなく、
「できる生活を支える道具のひとつ」
として考えてみてください。
介護の基本や、本人のできることを残す介助については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
なお、尿漏れが急に始まった、痛みなど普段と異なる身体症状があるといった場合は、紙おむつの変更だけで判断せず、医療機関へ相談してください。
高齢者用紙おむつを選ぶときのチェックリスト
購入前に、次の項目を確認してみてください。
| チェック | 確認すること |
|---|---|
| □ | 本人は自分で歩けるか |
| □ | 介助があれば立てるか |
| □ | ベッド上で交換することが多いか |
| □ | パンツならウエストサイズを確認したか |
| □ | テープならヒップサイズを確認したか |
| □ | 現在の尿量をある程度把握しているか |
| □ | 日中は何時間おきに交換できるか |
| □ | 夜間はどのくらい交換しない時間があるか |
| □ | 漏れた場合、どこから漏れているか確認したか |
| □ | 当て方やギャザーの状態を確認したか |
迷ったら、
身体状況 → サイズ → 尿量 → 交換間隔
の順番に戻って確認してください。
高齢者用紙おむつについてよくある質問【Q&A】
高齢者用紙おむつはパンツとテープのどちらがおすすめですか?
歩ける方や介助があれば立てる方はパンツタイプ、寝て過ごす時間が長くベッド上で交換することが多い方はテープタイプから検討します。
「どちらが高性能か」ではなく、本人の身体状況を基準にしてください。
花王と大王製紙の公式サイトでも、身体状況を紙おむつ選びの基準としています。
尿漏れするならワンサイズ大きくしたほうがいいですか?
必ずしも大きくする必要はありません。
サイズが大きすぎると身体との間に隙間ができ、漏れにつながることがあります。
まずは現在使っている商品の適応サイズと装着状態を確認してください。
尿とりパッドを2枚使えば吸収量は増えますか?
2枚重ねれば単純に吸収性能が2倍になるわけではありません。
花王では、尿とりパッドは排尿量や交換回数に合ったものを選び、1枚で使用するよう案内しています。
吸収量が不足しているなら、必要な吸収量を満たすパッドへ変更しましょう。
紙パンツだけでも使えますか?
商品によっては単体で使用できます。
大王製紙もパンツタイプについて、単体で使用できる商品と、尿とりパッドとの併用を案内している商品があります。
使用する商品の説明を確認してください。
昼と夜で違う尿とりパッドを使ってもいいですか?
本人の尿量や交換間隔に合わせて使い分けられます。
日中はこまめに交換できるため薄め、夜間は交換間隔が長くなるため必要に応じて吸収量の多いタイプ、という考え方があります。
「○回吸収」は何を意味していますか?
メーカーが設定した1回あたりの尿量をもとにした吸収性能の目安です。
花王リリーフと大王製紙アテントでは、1回の排尿量150mlを基準として表示しています。
商品によって表示条件を確認し、本人の実際の尿量や交換間隔も合わせて判断してください。
初めて紙おむつを使う場合、何から決めればいいですか?
最初に本人がどこまで動けるのかを確認します。
歩ける・立てるならパンツタイプ、寝て過ごす時間が長くベッド上で交換することが多ければテープタイプが目安です。
そのあとにサイズ、尿量、交換間隔を確認すると選びやすくなります。
まとめ|高齢者用紙おむつは本人の状態に合わせて選ぼう
高齢者用紙おむつ選びで大切なのは、一番吸収量が多い商品を選ぶことではありません。
本人の状態に合っていることです。
迷ったら、
- 本人がどこまで動けるか
- パンツかテープか
- 身体に合ったサイズか
- 尿量はどのくらいか
- 何時間おきに交換できるか
の順番で確認してください。
歩ける・立てるならパンツタイプ。
寝て過ごす時間が長ければテープタイプ。
必要に応じて尿とりパッドを組み合わせます。
そして尿漏れした場合も、すぐに高吸収タイプへ変更するのではなく、
- サイズ
- ギャザー
- 当て方
- パッドの位置
- 尿量
- 交換間隔
を一つずつ確認してみましょう。
ぼくは現役の介護福祉士として15年以上働いていますが、紙おむつは「失敗しないためだけの道具」と考えないことも大切だと思っています。
本人がまだトイレへ行けるなら、その力をできるだけ生かす。
難しい部分だけ介護用品や介助で補う。
そう考えると、本人にも介護する側にも合った紙おむつを選びやすくなります。
介護技術や利用者さんとの関わり方もあわせて見直したい方は、介護おじさんの「介護の知識」カテゴリにまとめています。
本文を書く際に確認した主な公式情報
情報確認日:2026年9月10日
1.花王株式会社「大人用おむつ(介護おむつ)の種類と選び方」
身体状況によるパンツタイプ・テープタイプの使い分け、サイズ選びの基準を確認しました。
2.花王株式会社「大人用おむつに関するよくあるご質問」
尿とりパッドの使い方、重ね使い、排尿量や交換回数に合わせた選び方などを確認しました。
3.花王株式会社「大人用おむつの漏れない当て方と交換方法」
パンツタイプの引き上げ方や、背中側まで正しく装着する方法などを確認しました。
4.花王株式会社「リリーフ商品ラインナップ」
身体状況別の商品分類と「1回の排尿量150ml」とする吸収回数表示を確認しました。
5.大王製紙株式会社「アテント パンツタイプの商品一覧」
歩ける方・トイレ利用に介助が必要な方へのパンツタイプの位置づけと吸収回数表示を確認しました。
6.大王製紙株式会社「アテント テープタイプの商品一覧」
寝て過ごす時間が長い方へのテープタイプの位置づけを確認しました。
7.大王製紙株式会社「尿とりパッド商品一覧」
布下着用・紙パンツ用・テープタイプ用など、尿とりパッドの使い分けを確認しました。
8.国立がん研究センター中央病院「知っておきたい尿もれ・便もれの基礎知識」
活動量・生活スタイル・漏れの種類や量に合わせたケア用品選びと、医師・看護師への相談について確認しました。
国立がん研究センター|知っておきたい尿もれ・便もれの基礎知識
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