介護職の人間関係の悩み|つらい原因7選・対処法・辞める判断基準

介護職の人間関係の悩み|つらい原因7選・対処法・辞める判断基準

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「介護の仕事は嫌いじゃない。でも、人間関係がしんどい」

そんな理由で仕事へ行くのが憂うつになっていませんか?

介護現場では、利用者さんへの対応だけでなく、先輩・同僚・上司・看護師など、多くの人と連携しながら働きます。

だからこそ、一人との関係が崩れただけでも仕事のしんどさは一気に増えます。

介護労働安定センターが2026年7月29日に公表した令和7年度「介護労働実態調査」でも、前職を辞めた理由として「職場の人間関係に問題があったため」は27.3%でした。人間関係は、介護職が働き続けるうえで無視できない問題です。

ぼく自身、介護福祉士として15年以上働くなかで、無視や陰口に悩んだことも、仕事をしない先輩にモヤモヤしたこともあります。

ただ、人間関係で悩んだときに大切なのは、

「我慢するか、辞めるか」だけで考えないことです。

まずは、

  • 特定の相手との問題なのか
  • 職場全体の問題なのか
  • 自分が疲れ切っているのか

を分けると、次に何をすればいいか見えやすくなります。

この記事の要約
  • 人間関係の悩みは、すべて同じ方法では解決できません。
  • 特定の相手が原因なら、距離の取り方や伝え方を変える。
  • 職場全体が原因なら、記録・相談をして職場の反応を見る。
  • 自分が疲れ切っているなら、無理に人間関係を修復する前に休む。

それでも変わらないなら、転職を決める前に「今の職場以外の選択肢」を見ておく方法もあります。

目次

介護職の人間関係に悩んだら「相手・職場・疲労」の3つに分ける

介護職の人間関係に悩んだら「相手・職場・疲労」の3つに分ける

人間関係がつらいときは、いきなり「辞めよう」と結論を出さなくても大丈夫です。

最初に「何がつらいのか」を分けてみてください。

悩みの中心よくある状態最初にすること
特定の相手一人の先輩や同僚と勤務するとつらい距離・伝え方・勤務を調整する
職場環境陰口、派閥、パワハラなどが職場全体にある記録して上司や外部へ相談する
自分の疲労誰と働いてもイライラする、余裕がない休息を取り、負担を減らす

たとえば、苦手な先輩が一人いるだけなら、勤務や業務分担を変えることでラクになる可能性があります。

一方、管理者まで問題を放置しているなら、自分と相手だけの問題ではありません。

また、人間関係だけでなく「夜勤がつらい」「仕事を押し付けられる」「残業が続く」など複数の悩みが重なっているなら、こちらの介護職の悩み9選と対処法も一度整理に使ってみてください。

介護職の人間関係で悩みやすい7つの原因

介護現場の人間関係が悪くなる原因は、一人ひとりの性格だけではありません。

ぼくが現場で働いてきて感じるのは、忙しさや職場の仕組みが人間関係を悪くすることも多いということです。

主な原因は次の7つです。

  1. 人手不足で職員に余裕がない
  2. 介護のやり方や価値観が違う
  3. 年齢・経験年数・立場が違う
  4. お局・古株職員の影響が強い
  5. 上司やリーダーのマネジメントに問題がある
  6. 看護師など多職種との考え方が違う
  7. 利用者さん・家族への対応方針が違う

人手不足で職員同士に余裕がなくなる

忙しい日は、小さなことでもイライラしやすくなります。

ナースコール、排泄介助、食事介助、記録、家族対応。

そこへ急な欠勤まで重なれば、周囲を気遣う余裕がなくなることもあります。

普段なら「お願いします」で済む場面でも、

「なんで私ばかり?」

という不満につながります。

この場合、表面上は「〇〇さんが嫌い」という問題に見えても、根っこには業務量や人員配置の問題が隠れています。

介護のやり方や価値観が違う

介護には、答えが一つではない場面がたくさんあります。

「できるだけ本人にやってもらいたい」

「時間がないから介助した方が早い」

どちらも理由があって行動していても、考え方が違えば衝突します。

相手を「介護が分かっていない」と決めつける前に、事故リスクや利用者さんの状態など、事実をそろえて話す方が建設的です。

上司やリーダーで職場の雰囲気が変わる

人間関係は、管理する側の影響もかなり大きいです。

ぼくが働いてきた職場でも、おおらかなユニットリーダーだったときは、職員同士が楽しそうに仕事をしていました。

ところが人事異動でリーダーが変わると、退職希望者が2人出て、新しく入った職員も1カ月ほどで辞めてしまったことがあります。

同じ施設でも、配属先によって雰囲気が変わる。

これはぼく自身が現場で見てきたことです。

人間関係に悩んだときは、相手との相性だけでなく、

「管理者は問題を調整してくれる人なのか」

も見てください。

【悩み別】介護職の人間関係をラクにする対処法

原因が分かったら、問題の種類に合わせて対応します。

「コミュニケーションを増やす」だけでは、かえってつらくなるケースもあります。

無視・陰口・お局に悩んでいるなら無理に好かれようとしない

職場の全員と仲良くなる必要はありません。

ぼくも入社1年目にユニットリーダーになったとき、仕事中にスマホゲームをしていた先輩を注意したことがあります。

すると翌日から無視されるようになりました。

さらに別の職員を巻き込んで陰口を言われたり、連絡ノートに誹謗中傷を書かれたりしました。

最初はかなり悩みました。

しかし、途中から「他人の行動まで自分では変えられない」と考え、自分の仕事へ集中するようにしました。

ここからぼくが学んだのは、

苦手な相手との関係を改善することより、仕事に必要な関係だけ保つ方がいい場合もある

ということです。

挨拶、申し送り、利用者さんに必要な情報共有。

そこまでできているなら、無理に雑談へ入ったり、相手から好かれようとしたりしなくてもいいと思います。

特に古株職員との関係で悩んでいる方は、介護現場のお局・古株職員との付き合い方も参考にしてください。

仕事をしない先輩・押し付けてくる同僚には「仕事量」を見える化する

人間関係の不満は、仕事量の偏りから生まれることもあります。

ぼくにも、ナースコールが鳴っても対応しない先輩と一緒に働いていた時期があります。

コールが鳴ると、先輩は座ったまま、

「ナースコールだよ〜」
「ほら、急いで〜」

と声をかけてくるだけ。

ぼくが廊下を走って対応している間も、利用者さんと談笑していました。

「二人分の仕事を一人でしている」

そんな感覚でした。

相手が先輩だと、なおさら言いづらいです。

こうしたケースでは「〇〇さんが嫌いです」ではなく、

「この時間帯にコール対応が自分へ集中している」
「この業務だけ毎回自分が担当している」

と、仕事上の事実に変えて相談する方が伝わりやすくなります。

仕事を断れず抱え込みやすい方は、介護職で仕事を押し付けられたときの対処法もあわせて読んでみてください。

上司が話を聞いてくれないなら相談先を一段上げる

直属の上司へ相談して終わり、ではありません。

ユニットリーダーで改善しなければ主任。

主任で難しければ施設長や法人本部。

職場の規模や組織によって相談ルートは違いますが、相談した相手が動かないなら、一段上へ相談する方法があります。

このときも、

「〇〇さんがムカつく」

ではなく、

  • いつ
  • どこで
  • 何があったか
  • 業務にどんな影響があったか
  • これまで誰へ相談したか

を整理しておくと話がぶれません。

相談できる相手が思い浮かばない方は、介護職で相談相手がいないときの相談先5選に、社内・社外の相談先をまとめています。

パワハラや嫌がらせは一人で解決しようとしない

強い言い方をされたからといって、すべてが直ちにパワーハラスメントに当たるとは限りません。

ただし、

「自分が我慢すればいい」

と抱え続ける必要もありません。

事実関係を記録し、社内の相談窓口や上司へ相談してください。

厚生労働省も、職場のハラスメント対策について情報を公開しています。判断に迷ったら、厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」を確認してください。

介護現場での具体的なケースについては、介護業界のパワハラから自分を守る方法でも詳しく解説しています。

看護師など多職種とは「正しい・間違い」ではなく事実を共有する

介護士と看護師では、同じ利用者さんを見ていても注目する部分が違います。

介護士は普段の生活の変化を見ています。

看護師は医療的な観点から状態を確認します。

意見がぶつかったときに、

「介護士のことを分かってくれない」

で終わらせず、

「昨日より食事量が落ちている」
「いつもより立ち上がりが不安定だった」

など、具体的な変化を伝えた方が話しやすくなります。

職種の違いをなくすのではなく、違う視点を持ち寄るイメージです。

人間関係の悩みを解決する5つのステップ

【介護職の人間関係を解決する5ステップ】

何から始めればいいか迷うなら、次の順番で考えてみてください。

1.「嫌い」ではなく何が起きているかを書き出す

最初は感情ではなく事実です。

「先輩が嫌い」

では相談もしづらいですが、

「ナースコール対応が自分に集中している」

なら改善策を考えられます。

2.仕事に必要な範囲まで距離を取る

仲良くなることを目標にしなくても構いません。

申し送りや必要な連絡ができるなら、無理にプライベートまで近づく必要はありません。

3.繰り返す問題は記録する

日時、状況、言われたこと、周囲にいた人などを残しておきます。

記憶だけに頼るより、あとから相談するときに状況を説明しやすくなります。

4.自分だけで解決できなければ相談する

上司、施設長、法人本部、相談窓口など、一人で抱えないことです。

問題の当事者同士だけで話すとかえってこじれそうなら、第三者を入れた方がいいケースもあります。

5.相談した後の「職場の反応」を見る

ぼくはここがかなり大切だと思っています。

問題が起きること自体をゼロにはできません。

しかし、

「相談したら調整してくれる職場」

と、

「相談しても放置する職場」

では大きく違います。

人間関係の問題だけでなく、問題が起きたときの会社の反応も働き続ける判断材料にしてください。

介護職の人間関係でやってはいけない4つのこと

人間関係に悩んでいるときほど、その場の感情だけで動かない方がいいです。

特に避けたいのは次の4つです。

感情的に言い返す

その場ではスッキリしても、あとから「どちらも感情的だった」と処理される可能性があります。

反論する必要があるときほど、事実を短く伝える方が安全です。

陰口のグループに入る

自分を守るために誰かの派閥へ入ると、別の人間関係へ巻き込まれることがあります。

誰かの悪口へ同意を求められても、必要以上に加わらない方がラクです。

SNSへ個人を特定できる内容を書く

職場への不満を吐き出したくなる気持ちは分かります。

ただ、施設名を書いていなくても、勤務先や利用者さん、職員が特定できる情報は避けるべきです。

限界まで一人で我慢する

「人間関係くらいで相談するのは大げさかな」

と考える必要はありません。

人間関係以外の負担まで重なっている場合は、介護職でメンタルがやられる原因と対処法も確認してみてください。

人間関係を理由に介護職を辞めるか迷ったときの判断基準

人間関係がつらいからといって、必ず転職した方がいいわけではありません。

逆に「どこの職場にも嫌な人はいる」と我慢し続ける必要もありません。

【今の職場に残るか環境を変えるかの判断基準】
今の職場で改善を試しやすい環境を変えることも検討したい
苦手な人が特定の一人だけ複数の職員から嫌がらせを受ける
配置や勤務変更で距離を取れる配置変更しても状況が変わらない
上司が相談に対応してくれる上司へ相談しても放置される
一時的なトラブル同じ問題が繰り返されている
仕事そのものには満足している人間関係以外の労働環境にも問題がある

「人間関係だけで辞めるなんて甘いのでは?」

と思う人もいるかもしれません。

しかし、令和7年度の介護労働実態調査でも、前職を辞めた理由として人間関係を挙げた人は27.3%でした。珍しい退職理由ではありません。

大切なのは「人間関係だから辞める」「人間関係だから我慢する」と理由だけで決めないことです。

改善する余地があるか。相談したときに職場が動くか。自分の生活まで影響していないか。

そこを見て判断してください。

気分の落ち込みや不安などが続き、仕事以外の生活にも支障が出ている場合は、職場内だけで解決しようとせず、医療機関や公的な相談窓口へ相談する選択肢もあります。

厚生労働省の「こころの耳」では、働く人向けの電話・SNS・メール相談が案内されています。 働く人の「こころの耳相談」

転職を決める前に「今の職場以外」を見てみる

ぼくは、人間関係に悩んだらすぐ転職すればいいとは思っていません。

ただ、逃げ道を一つ作っておくのはかなり有効でした。

先輩から無視や陰口を受けていたとき、他社の求人を見るようになって、

「この職場だけに執着しなくてもいい」

と思えるようになったからです。

一度「辞めようと思えば辞められる」と考えられるようになると、嫌がらせをしてくる人の存在も以前ほど大きく感じなくなりました。

結局、その時点ですぐ転職したわけではありません。

それでも、転職活動をして視野を広げただけで気持ちはラクになりました。

つまり、

転職活動=転職を決めること

ではありません。

「今の職場は本当に悪いのか」
「ほかにはどんな働き方があるのか」

を確認するために求人を見る方法もあります。

介護職向けサービスを比べたい方は、介護職におすすめの転職エージェント5社を実体験で比較した記事から、自分に合いそうな方法を確認してみてください。

ぼく自身はレバウェル介護へ相談したとき、希望条件に合う求人がないことを正直に伝えてもらい、「今はまだ仕事を辞めない方がいい」と言われました。

今すぐ転職するつもりがなく、情報収集として相談したときの詳しい流れは、レバウェル介護の口コミと実際に利用した体験談にまとめています。

次の職場で人間関係に悩まないための4つのチェックポイント

人間関係を理由に転職するなら、給料や休日だけで次の職場を選ばない方がいいです。

求人票だけでは見えない部分も確認してください。

【人間関係の良い介護施設を見分ける4つのチェック】

管理者が職員へ声をかけているか

施設見学では、職員同士だけでなく管理者の動きも見ます。

現場へ顔を出しているか。

職員が管理者へ自然に話しかけられているか。

問題が起きたときに相談できそうな距離感かを確認します。

職員同士で声を掛け合っているか

忙しい介護現場なので、静かに仕事をしているだけで「人間関係が悪い」とは判断できません。

見るべきなのは、

「お願いします」
「ありがとう」
「こっちはやります」

といった、仕事上の声かけがあるかです。

新人を放置していないか

新人教育の仕組みも、人間関係を見るヒントになります。

誰に質問すればいいのか分からない職場では、新人が孤立しやすくなります。

面接では、

「入職後は誰に教えてもらう形ですか?」

と聞いてみてください。

職員が極端に入れ替わっていないか

退職者がいることだけでブラックとは判断できません。

ただ、短期間で何人も辞めている場合は、理由を確認した方がいいでしょう。

ぼく自身、リーダーが変わったあとに退職希望者が続いた職場を経験しているので、求人票に書かれていない職場内部の状況はかなり大切だと感じています。

職場見学で見るポイントは、介護施設を見学するときの申し込み・服装・チェックポイントで詳しくまとめています。

また、給与や休日を含めて「働きやすい職場」の条件を整理したい方は、介護業界のホワイト企業を見分けるポイントも参考にしてください。

職場だけでは解決できない人間関係の相談先

職場へ相談しても改善しない。

そもそも上司自身が問題の当事者。

そんな場合は、社外の相談先もあります。

厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、いじめ・嫌がらせ・パワハラを含む幅広い労働問題について、電話や面談で相談を受け付けています。相談は無料で、予約不要と案内されています。

心の負担について相談したい場合は、働く人の「こころの耳相談」も選択肢です。

社内で解決できないからといって、一人だけで抱え込む必要はありません。

介護職の人間関係についてよくある質問

介護職は人間関係が悪い職場が多いですか?

「介護職だから人間関係が悪い」とは一括りにできません。

同じ法人でも、管理者やメンバーが違えば雰囲気は変わります。

ぼく自身、ユニットリーダーが変わっただけで職場の雰囲気が大きく変わった経験があります。

業界全体のイメージだけではなく、応募先ごとに確認することが大切です。

苦手な職員とも仲良くする必要がありますか?

仲良くする必要はありません。

利用者さんの支援に必要な報告・連絡・相談ができれば、仕事上の関係として成立します。

無理に好かれようとして消耗するより、必要な距離を保つ方が働きやすいこともあります。

人間関係を理由に辞めるのは甘えですか?

人間関係だけで「辞めるべき」「我慢すべき」と決める必要はありません。

相談や配置変更で改善できるのか、職場全体に問題があるのかを確認してから判断してください。

令和7年度の介護労働実態調査でも、人間関係は前職の退職理由として挙げられています。

面接で職場の人間関係について聞いてもいいですか?

「人間関係はいいですか?」と直接聞くより、具体的な仕組みを聞く方が判断しやすいです。

たとえば、

「新人の教育担当は決まっていますか?」
「困ったときは誰へ相談しますか?」
「入職後のフォローはどのように行っていますか?」

と聞くと、職場の体制が見えてきます。

まとめ|人間関係で悩んだら「我慢か退職か」の二択にしない

介護職の人間関係がつらいときは、最初に原因を3つへ分けてください。

特定の相手が原因なら、距離や伝え方を変える。

職場全体が原因なら、記録して相談し、職場がどう動くかを見る。

自分が疲れ切っているなら、関係修復より先に休む。

それでも改善しないなら、今の職場だけで考え続けなくてもいいです。

ぼく自身、人間関係で悩んでいたとき、他社の求人を見ただけでも「ここしかない」という感覚が薄れました。

転職するかどうかは、そのあと決めればいい。

まずは、

「今の職場以外には、どんな選択肢があるのか」

を知るところからでも十分です。

働き方や求人の探し方を比較したい方は、介護職向け転職エージェント5社の比較記事から確認してみてください。

介護職によくある悩み9選と対処法を見る


人間関係・しんどさ解決

転職に失敗しないコツ

動画でわかりやすく解説


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この記事を書いた人

【介護業界15年以上】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

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