介護職をしていると、ピンチの連続ですよね。
「一難去ってまた一難」
この記事では、介護職の大ピンチあるある15選を紹介します。
あなたが経験したピンチはどのくらいありますか?
<介護職の大ピンチ15選>
- お局の悪口を言っていたら、近くに本人がいた
- 夜勤の相方がお局
- 帰宅してから仕事のやり忘れに気づく
- 誤薬(ごやく)
- 泥棒扱いをされる
- 食事を全力で拒否される
- 複数の利用者さんを1人で対応
- 利用者さんの容態急変
- クレーマーの家族対応を任される
- スタッフが突然の欠勤
- 利用者さんが行方不明
- 転職先がブラック企業だった
- 介護業界のICT化についていけない
- 給料日なのにすでに家計がピンチ
- カオス:無秩序な状態
この記事を書いた人
名前:介護おじさん
年齢:42歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴14年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職のためになる情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
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介護職のピンチあるある
お局の悪口を言っていたら、近くに本人がいた
お局の悪口を本人に聞かれる大ピンチ。
「壁に耳あり障子に目あり」
「背後にお局あり」ですよ。
休憩時間など、スタッフが集まれば自然と始まるのが「悪口大会」です。
仕事のグチだけでなく、他のスタッフの批判までエキサイトしていきます。
その場にいても「自分は悪口を言わないから大丈夫」と楽観視していてはいけません。
悪口を言われた人から「みんなで私の悪口を言って盛り上がっていた」と受け止められる可能性があるからです。
つまり、その場にいただけで共犯になってしまいます。流れ弾ですね。
「じゃあ、どうすればいいの?」
個人を批判するような悪口が始まったら、その場を離れるしかありません。
悪口大会の場にいることは、非常に危険なのです。
同僚がお局の悪口を言っていたら、本人が登場する恐怖体験をしました。
モノマネ番組でよくある、ステージからご本人登場状態。
人の悪口は言ったらダメ、絶対。
お局の攻略法はこちら
【効果抜群】お局とうまく付き合う「ちょっとズルい3つの方法」
夜勤の相方がお局
2人夜勤をしていた時代の大ピンチといえば、夜勤の相方がお局の日です。
前日に何度か勤務表を確認しますが、間違いなくお局と一緒です。
前日から憂鬱で仕方がありません。
お局は出勤時から機嫌が悪く、挨拶も無視。地獄の始まりです。
この調子で16時間一緒に仕事するのは耐えられませんね。
お局の特徴:仕事中に口は動くけど、体は動かない。
「若者に任せる」
「あんちゃん若いんだから」
「若いから大丈夫でしょ?」
若い人にお願いするスタイル。
お局の分まで仕事をすることになるので、いつもの倍疲れます。
むしろ利用者さんが1人増えたレベルですね。
現在はワンオペ夜勤になったので、ストレスなく働けています。
「ワンオペ夜勤反対!」という声もありますが、「お局と一緒の夜勤」か「ワンオペ夜勤」ならどちらがいいですか?
もちろん、ワンオペ夜勤ですよね。
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帰宅してから仕事のやり忘れに気づく
帰宅してから仕事のやり忘れに気づく。
帰宅してから「ごみを捨て忘れた」「申し送りで伝え忘れた」など、仕事のやり忘れを思い出すことありますよね。
とくに夜勤明けの日は、寝不足で思考力が低下してますから。
重大なことであれば、職場に電話して伝えるしかありません。
職場のPHSを返し忘れ、自宅に持ち帰ることもありますよね。
帰宅する前にやり忘れがないか再度確認しましょう。
気をつけてもやり忘れが多いなら、チェックリストを作ってみるのもありですよ。
誤薬(ごやく)
誤薬は絶対にあってはならない、服薬の事故です。
なぜなら、利用者さんの命に係わる危険な事故で、100%スタッフの落ち度となります。
仕事に慣れたころに、思い込みで服薬介助をするのがよくある誤薬の原因です。
誤薬を防止するには、服薬前にダブルチェック、本人の顔と薬包の名前を確認してから服薬介助を行いましょう。
泥棒扱いをされる
利用者さんから泥棒扱いをされる。
もの盗られ妄想がある利用者さんから「あなたが盗んだんでしょ!?」と犯人扱いされた経験はありませんか?
長く働いているなら、一度は経験があると思います。
ぼくも犯人扱いされたことがありますよ。
ぼくの濡れ衣は「入れ歯泥棒」です。
ご家族が面会に来た時に、家族の目の前で「この男が入れ歯を盗むのよ」と言われたときには、心の底から「勘弁してぇ」と思いました(汗)
ご家族に説明すると理解していただきましたが、盗まれたものが「お金」でなかったのが不幸中の幸いです。
「お金がなくなった」というトラブルもよくあるので、利用者さんのお金の管理はしっかりと行いたいですね。
※基本的にお金などの貴重品は事務所の金庫で管理しているのですが、スタッフに言わずに、ご家族が本人にお金を渡していたこともあるので要注意です。
食事を全力で拒否される
食事は断固拒否。
1食くらいなら無理に食べなくてもいいのですが、毎回のように拒否されると困ってしまいます。
ぼくの職場に毎食拒否される利用者がいますが、エンシュアで栄養を補いながら、食べる意思があるときだけ召し上がって頂いています。
無理強いはできませんから。
全量摂取がいいことではありません。
「なんで全量摂取させないの!」とキレる看護師さんは周りにいませんか?
全量摂取=スタッフの自己満足にならないように、利用者さんに合わせた対応が大切ですね。
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複数の利用者さんを1人で対応
スタッフの心と体がピンチ!
特養、老健、グループホーム、特定施設の人員基準は「3:1」となっています。
利用者さん100人に対して、看護3人、介護31人です。
実際、現場はどうなのか?この人数で十分なのか?
正直、きついです。
フロアにスタッフが2人いたとしても、1人は入浴介助で浴室にいるので、実質1人のスタッフがフロア全員の利用者さんを対応する状態です。
ぼくの職場のワンオペ夜勤だと、18人の利用者さんに対してスタッフ1人です。
転倒リスクが高くて離れられない利用者さんのトイレ介助中に、他の利用者さんのセンサーマットが鳴る。
転倒リスクが高い利用者さんの対応を同時にすることが日常茶飯事です。
転倒事故を防ぐために瞬時に判断しなければいけません。
仕事がきついときはこちら
利用者さんの容態急変
利用者さんの容態急変は、大大大ピンチです。
日中であれば他のスタッフと協力して対応できますが、ワンオペ夜勤中ならそうはいきません。
1分1秒を争う事態もあるので、職場の「緊急時対応マニュアル」を定期的に確認して、脳内でシミュレーションしています。
夜勤中に巡回で安否確認をするときに「きっと大丈夫だろう」と思うのではなく「もしかしたら」と考えるだけでも、緊急時の対応がスムーズにできるでしょう。
事故は忘れたころに起こるので、緊張感をもって働きたいですね。
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【体験談】介護施設の夜勤中に利用者さんが亡くなり警察が来たときの対応
クレーマーの家族対応を任される
クレーマーのご家族対応を任された(丸投げされた)ときの対応は地獄です。
とにかく時間がかかりますから。
重箱の隅をつつき、文句が止まりません。
面会は利用者さん本人に会うよりも、文句を言うのが目的なのか?
ご家族が抜き打ちで居室のチェックに来るときの姿を見ると、脳内でダースベイダーのテーマ曲が自動再生されます。
ある利用者さんの家族が抜き打ちで居室のチェックに来ます。
— 介護おじさん@介護士ブロガー (@kaigo3939) September 15, 2023
「服のたたみ方が違う!」
「尿取りパッドの置き場が違う!」
「ちゃんとしてくれないなら、うちのお婆ちゃん連れてかえるよ!?」
(どうぞ、どうぞ)※心の声
スタッフが突然の欠勤
突然の欠勤は仕方がありませんが、現場は超絶ピンチになります。
夜勤者が出勤時間の10分前に「体調が悪いから休みます」と電話してきたことがありました。
10分前に言われても、代わりのスタッフが見つからないので、遅番だったぼくがそのまま夜勤をすることに。
「もっと早く言ってくれ~」というモヤモヤを、「夜勤手当で稼げるラッキー」というポジティブに変換するのに苦労しました。
遅番からの夜勤で24時間勤務が終わり、帰り道に寄ったラーメン屋ではチャーシューをトッピングしてやりましたよ。(自分へのご褒美)
利用者さんが行方不明
絶体絶命のピンチ!利用者さんが行方不明。
出入り口はロックされていて、暗証番号を入力しないと開かないのですが、他の利用者さんのご家族が帰るときに紛れ込んで、施設の外に出てしまった利用者さんがいました。
利用者さんが施設にいないと気づいたのは、施設を出てから約1時間後。
定期巡回で居室を訪問するが不在。ホールにもいない。他の階にもいなくて大パニックです。
すぐに警察に捜索を要請して、スタッフも手分けして探すが見つからない。
いよいよヤバいぞ…。近くは交通量の多い通りで、最悪のシナリオが頭をよぎる。
すると、受診でお世話になっている病院から電話あり「○○さん一人で来られているのですが、本日診察でしょうか?」
見つかった。
ひとりで病院に行っていた。
無事で本当に本当によかった。
魂が抜けるほど「ほっ」としました。
転職先がブラック企業だった
介護業界のあるあるですが、ブラックな職場が嫌で転職すると、転職先がもっとブラックな労働環境だった。
同僚が体験したブラック企業の実態は次のとおり。
- 「うちの会社は有休がないから」と経営者に言われた。
- 交通費は支給されず、駐車場代を徴収される(施設の敷地なのに)
- 休日出勤するが、手当てはなくただ働き(通称:地獄のボランティア)
ブラック企業の特徴はこちら
【要注意】ブラック介護施設の特徴ランキング 介護業界の闇を暴露
転職に失敗したくないなら、正しい転職活動をしましょう。
笑顔で働きたいあなたへ
介護業界のICT化についていけない
デジタル難民が大ピンチ!
介護業界のICT化が進むのは業務が効率化してうれしいことですが、デジタル難民のスタッフからすると素直に喜べません。
なぜなら、パソコンの入力が増えて、業務に時間がかかるようになってしまったからです。
職場のスタッフの口ぐせは「手書きの方が早いのに面倒くさい」
「パソコンが動かないんだけど~」
(モニターの電源入ってないですよ)
「誰か来てー!変なボタン押しちゃった~」
(変なボタンってなんですか?)
「兄ちゃん、代わりにパソコンで文字打って~」
(ゴーストライター状態…)
職場が「パソコンの初心者教室」のような状態です。
ICTパニック到来。
給料日なのにすでに家計がピンチ
給料が入り、支払いを済ませるとすでにピンチ…
「ぜいたくは敵だ」「欲しがりません勝つまでは」の精神で生活するしかありません。
日本全体の平均月収は36万円(年収433万円)に対して、介護職の平均月収は次のとおりです。
さらに追い打ちをかけるように、物価は上昇。
介護職はさらにピンチ。インフレ時代に生き残れるのか?
家計がピンチのときだけ、単発バイトをして生活費を稼ぐ方法はこちら
【知らなきゃ損】介護士の副業に単発バイトが選ばれる理由とは?
カオス:無秩序な状態
介護士1人では対応しきれない状況ありますよね。
利用者さんは自由ですから。
転倒、転落、ヒヤリハット、異食、利用者さん同士のトラブルなど様々なことが起こります。
同時に複数のトラブルが起こると、介護士のメンタルがやられます。
ピンチをこえてカオス。
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まとめ
今回は「介護職の大ピンチあるある」を紹介しました。
介護職のピンチはまだまだこの程度ではありません。随時、記事に追加していきたいと思います。
「ピンチはチャンス」という言葉があるように、追い詰められた苦しい状況だからこそ、新たな業務改善のアイデアがひらめくこともあります。
ピンチをチャンスだと思って、自分自身や会社の成長につなげたいですね。
最後まで読んでくれた、あなたを応援しています。
では、また。