「夜勤がないデイサービスなら、施設介護より働きやすそう」
そんなイメージを持っている方もいると思います。
ぼくは介護現場で15年以上働き、同一法人のデイサービスで勤務した経験もあります。
実際に働いて感じたのは、デイサービスには夜勤がないなどのメリットがある一方、「ラクな介護」と考えて選ぶとギャップを感じやすいということです。
送迎、入浴、レクリエーション、時間管理、曜日ごとに変わる利用者さんへの対応など、デイサービスならではの大変さがあります。
この記事では、ぼく自身の実体験も交えながら、デイサービスで働くメリット・デメリット、給料、向いている人、転職前に確認したいポイントまで解説します。
- 夜勤が基本的になく、生活リズムを整えやすい
- 利用者さんとの交流を楽しめる人と相性がいい
- 送迎・時間管理・レクにはデイ特有の大変さがある
- 「ラクそう」ではなく、自分との相性で選ぶことが大切
【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー
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デイサービスで働くメリット5つ
デイサービスで働くメリットは、夜勤がないことだけではありません。
特に生活リズム、利用者さんとの交流、仕事の楽しさを重視する人には魅力のある働き方です。

1.夜勤が基本的になく生活リズムを整えやすい
一般的なデイサービスは、利用者さんが自宅から通い、日中にサービスを利用します。
特養や有料老人ホームのような入所施設とは違い、夜間の勤務が基本的にありません。
「夜勤を減らしたい」「生活リズムを整えたい」という介護職にとって、デイサービスは選択肢のひとつです。
ただし、事業所によって営業時間や勤務形態は異なります。応募前に勤務時間を確認してください。
夜勤なしの働き方をもっと広く比較したい方は、介護職が日勤のみで働ける職場・給料・デメリットも参考にしてください。
2.利用者さんと一緒に楽しめる
デイサービスでは、レクリエーションや趣味活動を通じて利用者さんと関わる機会があります。
利用者さんと麻雀や脳トレゲームをする時間がありました。
麻雀ができる利用者さんがそろわない日は、スタッフが一緒に参加することもあります。半日ほど麻雀をして過ごす日は、「仕事をしているのか、遊んでいるのか分からないな」と感じるくらい楽しかったです。
もちろんレクリエーションも仕事です。それでも、利用者さんの楽しそうな姿を間近で見られることは、デイサービスの魅力だと感じました。



3.コミュニケーション力を活かしやすい
デイサービスでは、短い時間のなかで多くの利用者さんと関わります。
会話だけではなく、表情や体調の変化に気づいたり、利用者さん同士が過ごしやすい雰囲気をつくったりすることも仕事です。
人と話すのが好きな人や、場を和ませるのが得意な人は強みを活かしやすいでしょう。
4.身体的な負担を減らせる職場もある
デイサービスは、入所施設と比べて自立度の高い利用者さんが多い事業所もあります。
夜間の排泄介助や就寝・起床介助がないため、身体的な負担を減らせる場合があります。
ただし、「デイサービス=身体介助が少なくてラク」とは限りません。
入浴介助が集中する事業所や、介護度の高い利用者さんが多い事業所では、移乗・排泄・入浴などの介助が続くこともあります。
求人票だけで判断せず、利用者さんの介護度や1日の入浴人数も確認しておきましょう。
5.1日の流れをつかみやすい
送迎、健康確認、入浴、昼食、レクリエーション、おやつ、帰りの送迎など、デイサービスは1日の大きな流れが決まっています。
慣れるまでは覚えることが多いですが、全体の流れが見えるようになると、次の業務を予測して動きやすくなります。
デイサービスで働くデメリット5つ
夜勤がない部分だけを見ると働きやすそうですが、デイサービスには別の大変さがあります。
特に「送迎・時間管理・集団対応・レクリエーション」は、入所施設とは違う負担になりやすいポイントです。
1.送迎が負担になることがある
デイサービスでは、自宅と事業所の送迎があります。
介護職が運転するのか、専任ドライバーがいるのかは事業所によって違います。
介護職が運転する場合、利用者さんを乗せて住宅街を走ったり、決められた時間までに複数の自宅を回ったりします。
運転が苦手な人にとっては、大きなストレスになる可能性があります。



2.時間に追われやすい
デイサービスでは、利用者さんの帰宅時間が決まっています。
入浴や昼食、排泄、レクリエーションが遅れても、帰りの送迎を大幅に遅らせるわけにはいきません。
一つの業務が押すと、その後の予定にも影響します。
ゆっくり一対一で関わることを重視したい人は、慌ただしく感じることがあるでしょう。
3.曜日ごとの利用者さんや個別対応を覚える必要がある
これは、ぼくが実際にデイサービスで働いて大変だと感じたことです。
デイサービスでは曜日によって利用される方が変わります。
顔と名前だけではありません。湯飲みやコップ、コーヒーはブラックなのか、砂糖を入れるのか、クリープだけなのか、コーヒーではなく玄米茶なのか。細かな好みまで覚える必要がありました。
慣れるまでは先輩から注意されたり、利用者さんから指摘されたりして大変でした。
一人ひとりに合わせた細かな対応を覚えることも、デイサービスの仕事の一部です。
4.レクリエーションが苦手だとつらいことがある
レクリエーションが好きな人には楽しい仕事ですが、人前に立つのが苦手な人には負担になることがあります。
ぼくがつらかったのは、みんなの前でカラオケを歌うことでした。
歌が苦手なのにマイクを渡され、利用者さんとスタッフから拍手。断りにくい空気のなかで歌ったことがあります。
麻雀は楽しかった一方で、カラオケはかなり苦手でした。同じレクリエーションでも、人によって相性は大きく違います。
「レクリエーションが苦手だからデイサービスは無理」とあきらめる必要はありません。
レク担当が決まっている職場や、レクリエーションの負担が少ない事業所もあります。応募前に確認してみてください。
5.夜勤手当がないため給与が低めになる場合がある
デイサービスは夜勤が基本的にないため、夜勤手当による収入アップを期待しにくい働き方です。
厚生労働省の調査でも、通所介護の平均給与額は介護職員全体より低い結果になっています。
デイサービスの給料は低い?最新データを比較
厚生労働省の資料によると、介護職員等処遇改善加算Ⅰ〜Ⅳを取得している事業所における、2025年7月の月給・常勤介護職員の平均給与額は次のとおりです。
| サービス | 平均給与額 |
|---|---|
| 介護職員全体 | 341,340円 |
| 通所介護 | 299,930円 |
| 介護老人福祉施設(特養) | 363,020円 |
出典:厚生労働省「介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査結果」
通所介護は、介護職員全体より約4万1,000円低い結果でした。
ただし、この数字だけで「デイサービスは給料が安い」と判断するのは早いです。
勤務地、資格、勤続年数、役職、法人、賞与、各種手当などによって実際の給与は変わります。
基本給だけではなく、処遇改善・賞与・残業・年間休日まで含めて求人を比較してください。
デイサービスに向いている人・負担を感じやすい人
| 向いている人 | 負担を感じやすい人 |
|---|---|
| 夜勤を減らしたい | 夜勤手当で収入を増やしたい |
| 人と話すのが好き | 大人数との関わりが苦手 |
| レクや活動を楽しめる | 人前に立つことが苦手 |
| 時間を見ながら動ける | 時間に追われる仕事が苦手 |
| 運転に抵抗が少ない | 送迎運転が強いストレスになる |
もちろん、すべて当てはまる必要はありません。
大切なのは「デイサービスがラクか」ではなく、「自分が無理なく続けられる仕事か」で考えることです。
「自分には向いていないかも」と感じる方は、デイサービスの仕事に向いていない人の特徴7選も参考にしてください。
デイサービスへ転職する前に確認したい5つのポイント
同じデイサービスでも、職場によって仕事内容はかなり違います。
求人を選ぶときは、給料だけでなく次の条件も確認してください。
- 休日・営業時間・残業
- 介護職も送迎車を運転するのか
- 利用者さんの介護度と入浴人数
- レクリエーションの担当・準備方法
- 基本給・処遇改善・賞与・手当



特に「送迎がありますか?」だけで終わらせないことが大切です。
「介護職も運転するのか」
「どのサイズの車か」
「独り立ちまで同乗研修があるのか」
まで聞くと、入職後のギャップを減らせます。
ほかの働き方も比較したい方は、介護施設で働くメリット・デメリットや、訪問介護で働くメリット・デメリットも参考してください。
「デイサービスに転職するかまだ迷っている」という方は、介護職におすすめの転職エージェント5社比較で、今の職場とほかの求人条件を比べてみませんか?
デイサービスで働くことに関するよくある質問
デイサービスなら夜勤はありませんか?
一般的なデイサービスは日中の利用が中心です。ただし、勤務形態は事業所によって異なるため、求人票で勤務時間を確認してください。
土日祝は休めますか?
事業所によって異なります。日曜定休のところもあれば、土日や祝日も営業するところがあります。
「デイサービスだから土日祝休み」と考えず、営業日と年間休日を確認しましょう。
車の運転ができないと働けませんか?
必ずしもそうではありません。
専任ドライバーがいる事業所や、介護職は添乗のみの職場もあります。一方で介護職が送迎を担当する職場もあるため、応募前に確認してください。
デイサービスでは介護技術が身につきにくいですか?
一概には言えません。
入浴・移乗・排泄介助が多いデイサービスもありますし、比較的自立度の高い利用者さんが中心の事業所もあります。
「技術が身につくか」だけではなく、実際にどのような利用者さんがいて、どの介助を担当するのか確認することが大切です。
デイサービスは介護施設よりラクですか?
夜勤や夜間の排泄介助がないなど、負担が減る部分はあります。
一方で、送迎、入浴、レクリエーション、集団対応、時間管理など、別の大変さがあります。
仕事内容の種類が違うのであって、単純に「デイサービスのほうがラク」とは言い切れません。
まとめ|デイサービスは「ラクそう」ではなく相性で選ぼう
デイサービスには、夜勤が基本的にないことや、利用者さんとレクリエーションを楽しめることなどのメリットがあります。
一方で、送迎、時間管理、曜日ごとに変わる利用者さんへの対応、レクリエーションなど、デイサービスならではの大変さもあります。
ぼく自身、利用者さんとの麻雀は楽しかったですが、カラオケはかなり苦手でした。
同じ仕事でも、何を楽しいと感じるか、何をつらいと感じるかは人によって違います。
「デイサービスはラクらしい」で職場を決めず、自分が長く続けられる条件と仕事内容が合っているかを確認してから選んでください。
まだ転職するか決めていなくても、求人を見るだけなら今の職場を辞める必要はありません。
まずは介護職におすすめの転職エージェント5社比較で、「自分の地域に希望条件の求人があるか」を確認してから判断するのもひとつの方法です。
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