入浴を拒否されたときの対応を、初心者でもわかるように解説します。
この記事では、言葉かけの失敗事例と成功事例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 相手からYESをたくさん引き出す
- 相手を否定しないで受け入れる
- 簡単なお願いからスタートする
この記事を書いた人
名前:介護おじさん
年齢:41歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴13年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職のためになる情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
転職の失敗を繰り返して介護士に落ち着く

失敗事例
- アルツハイマー型認知症
- 入浴の拒否が強く、何かと理由を付けて拒否されます。
- 体にはかき傷がある。
- 夜勤職員からの情報では布団の中でもかいていて、あまり入眠されてない様子。

Aさん、お風呂の準備ができたので入りませんか?

入らん

さっぱりして気持ちいいですよ

入らん

どうして入りたくないんですか?

朝に入った、今日はもう入らん(実際は入ってません)

今日はまだ入ってないですよ?

入らんって言ったら、入らん!

どうしよう…対応がわからない…

利用者さんが怒ってしまいましたね。
次は先輩職員の成功事例を見てみましょう。
成功事例

Aさん、こんにちは。今日も暑いですね~
私は汗をかいて体がかゆくなったのですが、Aさんはどうですか?

かゆいね~

私と一緒ですね~
かゆいのが治まって、夜ぐっすりと寝たくないですか?

そうだね~

それならいい方法があるので試してみませんか?

試してみたいね

その方法は、ぬるま湯で流すだけです。とっても簡単でしょう?

朝に入ったから、風呂には入らないよ!

朝にお風呂入ったのですね💡
大丈夫ですよ~今はお風呂に入らないですから🎵
ちょうど、準備が出来てるので試してみましょう。善は急げですよ🎵

じゃあ、ちょっと試してみるか…

浴室までの誘導は成功ですね💡
でもお風呂には入らないと伝えてるので…いったいどうするのでしょう?
~浴室にて~
【手順1】 服を着たまま浴室の椅子に座って頂き足浴からスタート。

服は着たままで、ズボンの裾を少し上げますね。
ゆっくりとお湯かけていきますよ~
湯加減はどうですか~?

いい気持ちだね~
【手順2】お湯に慣れてきたタイミングで次のステップ

そうですよね~お湯は気持ちいいですよね~
肩からお湯をかけたら、もっと気持ちいいですよ~🎵
どうしますか~?

じゃあ…お願いするかな

わかりました🎵
では、服を脱いでいきましょう。
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10分後…
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さすが先輩ですね~
次は解説とまとめ
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解説
先輩職員の言葉かけテクニックを解説します。
相手からYESをたくさん引き出す。
「イエスセット」という心理学に基づいたもので、本題の前に何度かイエスと答えるような質問をすることで、本題もイエスと言っていただきやすくなる。
相手を否定しないで受け入れる。
バイステックの7原則【受容の原則】に基づいたもので、相手が間違ったことを言っても、頭から否定しないでまずは受け入れます。
まずは相手のことを認めることが大切です。
それから適切な援助へ導いていくと、相手も自分のことを受け入れやすくなります。
「私のことを否定する人を私も否定する」ということですね。
簡単なお願いからスタートする
「フット・イン・ザ・ドア」という人間心理に基づいたテクニックです。
簡単なお願いからスタートしてOKしてもらい、段々とお願いのレベルを上げる方法。
入浴拒否のある利用者さんに、いきなり入浴すると言えばハードルが高いですが、座ってズボンの裾を上げるだけならOKしてもらえる可能性があります。

まとめ
介護あるあるですが、入浴拒否があっても実際に入ってしまえば気持ちよさそうに入浴されます。
今度は出たくないと仰られる方もいまね。
今回は新人職員と先輩職員の言葉かけや対応を比較しました。
新人職員も頑張って入浴していただこうと言葉をかけましたが拒否されてしまいました。
そうなると対応に困ってしまいます。
介護職員初任者研修で言葉かけや誘導方法を勉強しても、実際の現場では通用しないことがあります。
介護職員初任者研修では基礎となるストレートな言葉かけしか学べないからです。
拒否することまで想定してたら講習も進まないですもね。
【野球に例えると】
新人職員はストレート勝負
先輩職員は変化球を織り交ぜた投球
その変化球の球種がたくさんある職員は対応できる幅も広く、どんな利用者さんにも対応できます。
現場で覚えていくのが一番ですが、ぼくの経験談を元に今後もこのブログで様々な情報を発信していきます。
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