【初心者でもわかる】入浴介助の手順をわかりやすく解説

バスルームのイメージ
新人
新人

入浴介助はどのように進めるのだろう…

気を付けることはあるのかな?

介護おじさん
介護おじさん

そのような悩みや疑問を解決するために

現場で13年以上入浴介助をしている介護福祉士のぼくが解説します。

この記事を書いた人

名前:介護おじさん
年齢:42歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴14年目

☑介護施設のリーダー職

☑ブラック企業からホワイト企業に転職

☑介護職のためになる情報を発信中

筆者の詳しい経歴はこちら

スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
 毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界

本屋の店長(普通の企業)
 面接など職員の採用にかかわるが会社倒産

ITの会社で営業(超ブラック企業)
 きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗

CADオペレーター(ブラック企業)
 休みなし、こき使われまくりで精神崩壊

福祉用具専門相談員(ブラック企業)
 上司のパワハラがエグすぎて精神の限界

介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
 転職の失敗を繰り返して介護士に落ち着く

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目次

入浴前の準備

職員の準備

  • 半袖、ハーフパンツ
  • 防水エプロン
  • ゴム製の靴
  • ゴム製の手袋
  • タオル
  • 水分(水筒など)
  • コロナ渦ではマスク・フェイスシールド・ビニールガウン
介護おじさん
介護おじさん

介助する職員は多量の汗をかきます。

にコロナ渦ではマスク等をして対応するため、脱水に注意しましょう!

利用者さんのことを気にかけてると自分のことを忘れがちになります💦

体調確認

血圧を測定する介護士のイメージ
  • 利用者さんから体調を聞き取り確認します。
  • 体温、血圧測定を行い異常がないか確認します。
  • 職員が顔色などを観察して問題がないか確認します。
介護おじさん
介護おじさん

ここがポイント!

「体調は大丈夫ですか?」と聞くと、ついつい「大丈夫」と答えてしまうことがあるので「体調はどうですか?」と聞き取りしましょう。

着替えの準備

着替えが置いてあるイメージ

ご自分で準備できない場合は、職員が一緒に選び利用者さんに決定して頂きましょう。

利用者さんの判断力が低下して難しい場合は、職員が服を数枚用意して「この中でどれがいいですか?」のように利用者さんが決めやすいように支援しましょう。

介護おじさん
介護おじさん

ここがポイント!

オープンクエスチョンでは答えれなくても

クローズドクエスチョンなら答えれることがあります。

自分で服を選ぶのも自己決定の原則ですね。

浴槽にお湯をためる

お湯がためてある浴槽のイメージ
新人
新人

お湯をためるくらい、僕でもわかります!

介護おじさん
介護おじさん

お湯をためるのもプロの視点だと奥が深いよ~

よくお風呂の温度は何度にすればいいの?という質問がありますが…

結論から言うと、人それぞれベストな温度が違います。それは基礎体温が違うからです。

一般的には38℃~41℃と言われていますが、その一般には若い人も含まれてます。

高齢者は若い人よりも入浴時の負担は大きくなり、入浴中に容態が急変するリスクも高くなります。

参考:日本医師会 日医NEWS「高齢者の入浴事故について」

お湯の温度は基礎体温の+2~3℃を意識しましょう。

注意点は温度は42℃以上にしないよにしましょう。

42℃以上にすると交感神経が働き体が緊張したり、血圧も上昇して心臓に負担がかかります。

心臓に持病があったり、高血圧の利用者さんはお湯の水位を心臓の下までにしましょう。

心臓に水圧がかかり負担になるからです。心臓から上はタオルをかけて、かけ湯で対応します。

胸が苦しくなる高齢者のイメージ

浴室と脱衣場の温度を同じくらいにして、ヒートショックに注意しましょう。

参考:奈良県医師会「ヒートショックにご用心」

ヒートショックとは急激な温度差により血圧が上下して、心臓や血管などの身体にダメージを受ける現象です。心筋梗塞や脳卒中等のリスクが高くなります。

介護維持さん
介護維持さん

特に冬場はヒートショックになりやすいので、脱衣場を暖房で暖めるなどの対策をしましょう。

入浴前にトイレを済ませていただき(←ここ重要)入浴スタートです!

入浴介助のポイント

アドバイスする介護士のイメージ

服を脱ぐ

片麻痺の利用者さんは健康な腕や足(健側)から脱ぎ、着るときは麻痺がある(患側)から着るようにしましょう。残存能力を活かしてスムーズに着脱ができます。

「脱健着患」は介護の基本となります。

高齢者の爪は乾燥してもろいため、引っかかって剝がれる等の事故があります。

靴下はたぐり寄せゆっくりと丁寧に着脱しましょう。

介護おじさん
介護おじさん

利用者さんの羞恥心に配慮して、肌の露出を最小限にしましょう。

バスタオルやボディタオルうまく使うのがコツ。

洗身介助

シャワーヘッドのイメージ

シャワーチェアの座面と背もたれにお湯をかけて温めます。

転倒に気を付けて座って頂きましょう。

介護おじさん
介護おじさん

入浴時は床も滑り転倒事故が起きやすいので、しっかりと座るまでは目を離さずに注意しましょう。油断は禁物ですよ。

一般的には髪→顔→上半身→下半身の順で洗いますが、利用者さんが意向を聞き取り利用者さんに合わせて進めましょう。

お湯の温度を確認して頂き、足元からお湯をかけて温めます。

「末梢から体幹」も介護の基本ですね。

洗髪介助の方法と注意点

耳に水が入らないように手でふさいで頂きお湯をかけて行きましょう。

シャンプーで泡立て指の腹でやさしく洗います。「痒いところはないですか?」と美容室のように言葉をかけてコミュニケーションをとりながら進めましょう。

コンディショナーを使用する利用者さんもいるので、個々に合わせて対応しましょう。

介護おじさん
介護おじさん

ぼくは美容室で痒いところを聞かれても遠慮して「大丈夫です」と言ってしまいますが、利用者さんは「てっぺんが痒い」等しっかりと言ってくれることが多いです(当社調べ)

すすぎ終わると素早く乾いたフェイスタオルを渡してあげましょう。

介護おじさん
介護おじさん

ぼくは新人の頃、フェイスタオルの準備を忘れて取りに走った記憶があります。

新人
新人

人の振り見て我が振り…

事前の準備が大切と…メモメモ

洗顔介助の方法と注意点

温かく絞ったタオルで面を変えながらやさしく拭いていきます。

目の周りは特にやさしく拭くように心がけ、目頭から目じりに向かって拭きましょう。

目やに(眼脂)があれば温かいタオルで数秒押されると、柔らかくなり取りやすくなります。

目元用のコットンがあれば使用するとよいでしょう。

洗身介助の方法と注意点

石鹸を泡立ててから

・首→手先から腕→上半身

・足先→ふくらはぎ→太もも→お尻→デリケートな部分

先ほども出てきた「末梢から体幹」で洗っていきます。

ご自分で洗える所は洗って頂きますが、よく観察して洗い残しがある部分は職員が支援しましょう。

職員が観察して、きちんと洗えてないと思っても、本人は一生懸命に洗ってます。

本人が洗った所を職員が再度洗うと自尊心を傷つけてしまう恐れがあります。

「きれいに洗えましたね」と認めた上で「血行を良くするためにお手伝いしますね」と「洗う」以外の目的で支援することを伝えると、快く支援させていただけました。(体験談)

介護おじさん
介護おじさん

本人がうまくできないことでも、認めることが大切ですね。

デリケートな部分を洗うときは必ず確認をとってから介助しましょう。

この利用者さんは、いつも大丈夫だからと確認を省略しないで、毎回きちんと確認することが信頼関係を築くのに大切です。

私が勤めてる施設では、デリケートな部分を洗うときにフェイスタオルより柔らかい素材のタオル(下タオル)を使用してます。

新人
新人

なるほど、そのような心遣いが大切なんですね。

介護おじさん
介護おじさん

足の爪が伸びてないか?皮膚にトラブルはないか?

入浴の時は確認する絶好のチャンスです。

浴槽への移動

手すりに掴まる高齢者のイメージ

洗身介助が終わったら、浴槽のお湯の温度を確認してから入って頂きます。

浴室内の手すりに掴まりながら移動して頂き、ここでも転倒に注意しましょう。

介護おじさん
介護おじさん

「ここを掴まって下さい」「足元が滑りますよ」等の言葉かけをしながら本人のペースで移動して頂きましょう。業務の時短や効率化を求めるのは大切ですが、ここはゆっくりと慎重に。

浴槽に浸かってる時も目を離さないようにしましょう。

脱衣場で脱いだ服を片付けたり、隣の浴室の掃除や準備をしてる間に利用者さんが沈んでしまうことがありますので、気を抜かずによく観察することが事故を防ぐために大切ですね。

参考:日本医師会 日医NEWS「高齢者の入浴事故について」

浴槽に浸かる時間は5分を目安にしましょう。

入浴後のポイント

入浴後に水分補給する高齢者のイメージ

入浴後はバスタオルで素早く水気を拭き取り、服を着ていただきましょう。

拭き取る際もバスタオルで包み込み、やさしく押さえるように水分を取っていきます。

高齢者の皮膚は薄く傷つきやすいので、くれぐれもバスタオルで強く擦らないようにしましょう。

ドライヤーで髪を乾かすときは同じ個所に熱風を当てないように、ドライヤーを振るように動かしながら使用します。

すべて終わったら利用者さんと一緒に戻り、水分を提供しましょう。

利用者さんが戻られる時も、ふらつき等がないかよく観察しましょう。

介護おじさん
介護おじさん

普段は歩行に問題ない利用者さんでも入浴直後は転倒の危険があります。

「家に帰るまでが遠足」よく学校で聞いたでしょう?

「居室に帰るまでが入浴」です。

まとめ

入浴をする目的は単に身体を清潔にしたり、新陳代謝を高めるだけではありません。

気持ちよく入浴するとQOL(生活の質)が向上します。※QOLとはクオリティ・オブ・ライフの略称。

身体の汚れを落とす、新陳代謝を高めるというのには限界があり、どの職員が入浴介助をしても大きく変わりませんが、QOLは職員の心遣いで大きく変わります。

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普段は業務に追われて忙しく、ゆっくりと利用者さんの話を聞いてあげれないと思います。

利用者さんも悩みやストレスを抱えながら生活してると思います。

入浴で服を脱いだ時は開放感もあり、普段はため込んでる思いを話してくれることがあります。

そのように話を引き出して、寄り添って対応していくことが大切です。

新人
新人

こうして勉強すると、入浴も奥が深いな…

知っただけでは意味がない…実践してこそ意味がある!

介護おじさん
介護おじさん

おっ、すごいやる気だ…!

期待しているよ。

ここまで読んだあなたは、とても意識が高い人だと言えるでしょう。

そのように意識が高い人が支援すれば、利用者さんは豊かな人生を送れるでしょう。

介護の知識や技術も大切ですが、一番大切なのは気持ち(心)です。

介護おじさん
介護おじさん

あなたがこの記事を読んだのは知識を得るため。つまり、勉強したいという気持ちです。

その気持ちがあれば、最高の介護士になれるでしょう。

===== 追伸 =====

最後まで読んでくれた、あなただけに介護士の悩みをピンポイントで解決する方法を紹介します。

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