介護職はイライラとの戦いですよね。
- 用事がないのにナースコールで何度も呼ばれる
- 人手不足でつねに時間に追われている
- 他のスタッフが動いてくれない
神や仏のような聖人ではないので、イライラするのは仕方がありません。
イライラを我慢し続けていると「怒り」に発展して爆発する恐れがあります。
イライラは取扱注意の危険物なのです。
高齢者虐待のニュースをよく見ますが、介護職をしているのなら他人事ではありませんね。
「自分だけは大丈夫。虐待とは無縁」と思っているかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
頭に血が上ると、理性を失います。ブレーキが壊れてしまうのです。
思わず利用者さんに暴言を吐いてしうと、心理的虐待となります。
明日は我が身だと思って、イライラを解消する方法を学びましょう。
「ついイラっとして」そのたった数秒で人生を台無しにする危険があるのですから。
まずはサクッと、イライラの原因と対処法をお伝えします。
イライラの原因 | イライラの対処法 |
---|---|
①自分の思い通りにならない ②時間に追われている ③利用者さんの対応 | ②イライラの原因から離れる ③相談する | ①深呼吸をする
この記事は、イライラとうまく付き合い、怒りを爆発させないためのコツについて解説します。
ぜひ、最後まで読んで、ストレスなく働きましょう。
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記事を書いた人
名前:なお(介護おじさん)
年齢:42歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴14年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職の悩みを解決する情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
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イライラする原因3選
イライラする原因はつぎのとおりです。
- 自分の思い通りにならないとき
- 時間に追われているとき
- 利用者さんの対応をしているとき
イライラの原因その1:自分の思い通りにならないとき
自分の思い通りにならないときは、イライラしてしまうものです。
たとえるなら、針に糸が通らないときに、だんだんイライラしてくるような感じ。
「〇〇したいのに、〇〇できない」これがイライラの正体です。
ペアを組んでいるスタッフが自分の思い通りに動かないとき……
「今はそれをする時間じゃない」
「いつまでその仕事をしているの」
自分がしてほしい動きを相手がしてくれないと、ついイライラしてしまいます。
イライラの原因その2:時間に追われているとき
時間に追われているときは、イライラのスイッチがオンになります。
普段はスルーできることでもイライラしてしまうのです。
たとえば、大事な面接に遅れそうなときに、前の車が超ノロノロ走っていると……
「ちょ、何キロで走っているんだ!?」
「遅い、遅すぎる!面接に遅れてしまう!」
でも、面接まで1時間余裕があれば、そこまでイライラしません。
「前の車遅いけれど、赤ちゃんでも乗せているのかな?」
「面接までの時間調整にちょうどいいか」
同じ状況でも時間に余裕があれば、心にゆとりができますよね。
仕事でも同じように余裕を持った行動で、時間の余裕を作りましょう。
とはいえ、「業務に追われて時間の余裕なんてない!」と叫びたくなるでしょう。
業務改善で根本的な問題を解決して、時間に余裕を生み出す必要がありますね。
業務改善の方法はこちら
イライラの原因その3:利用者さんの対応をしているとき
利用者さんの対応でイライラすることもありますよね。
「介護職なのにイライラするのはひどい」
「認知症だから仕方ないでしょ」
そんな声が聞こえてきそうですが、介護職だって中身は普通の人間ですから。
- 用事がないのに何度もナースコール
- 「家に帰る」と何度も帰ろうとされる
- 「ごはん食べていない」と何度も訴えられる
- 暴言を吐かれる
- 何度もセンサーマットが鳴る
上記のようなことが同時に発生します。
ひとつひとつなら耐えられても、複数同時はきついですよね。
だんだんと顔が引きつり、イライラしてくることでしょう。
そしてイライラが怒りに変わるのです。
イライラが怒りに変わる瞬間:複数のイライラが重なるとき
イライラが怒りに変わるトリガーはこれまで解説してきた、下記の3つが重なるときです。
- 自分の思い通りにならない
- 時間に追われている
- 利用者さんの対応
あなたが利用者さんの対応で忙しいときに、ペアのスタッフが優先度の低い仕事をしていたら……
「そんなことしていないで、利用者さんの対応してよ!」
イライラが怒りに変わります。
それでも、相手には言えないので、自分の心の中に怒りを閉じ込めてしまうでしょう。
他のスタッフの分まで自分が動き、仕事を回す。
「なんで自分だけ大変な目に合って、給料が同じなんだ」とモヤモヤ……
ストレスがたまりますよね。
ストレスをためないように、次はイライラしたときの対処法について解説します。
イライラしたときの対処法3選
イライラしたときの対処法は次のとおりです
- 深呼吸をする
- イライラの原因から離れる
- 相談する
イライラしたときの対処法:深呼吸をする
イライラしたらまず深呼吸をして心を落ち着けましょう。
<イライラしたときの深呼吸のコツ>
「一般的な深呼吸の仕方」とは異なり、「イライラしている時の深呼吸」は、一気に「八ツ!」と吐き出す方法がお勧めです。逆に「クヨクヨと思い悩んでいる時の深呼吸」は、細く長く「フ~~ッ」と吐き切りましょう。
息を吸う時には、鼻から空気を身体全体に引き込み、肺や内臓全体にまで届けるような気持ちでされてみられて下さい。もし可能であれば、息を吸ったら5秒程度息を止めてから、ゆっくり限界まで吐き出されると尚良いでしょう。
このように、呼吸に意識を向けて、少しの間集中をしてみると、雑念が取れ、慣れてくると感情(イライラ・クヨクヨなど)のコントロールもできるようになります。ぜひ試してみられて下さい。
出典:医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック【心療内科Q/A】「イライラした時の上手な呼吸の方法とは…?」
イライラしたときの対処法:イライラの原因から離れる
イライラしたときは原因から離れるべきです。
物理的にその場を離れるのが一番ですが、利用者さんの対応をしていると無理ですよね。
物理的にイライラの原因から離れられないときは、心だけ切り離す裏技があります。
「全く別の楽しいことを考える」これ、なかなかいいですよ。
イライラしたら、体は仕事を続けて、頭では(次の休みどこに遊びに行こうかな?)とか考えたり、もっとシンプルに子どものことを思い出したり、ペットのことを思い出したり。
利用者さんから理不尽に怒られているとき、まともに聞いていたらこちらのメンタルがもちません。
表情と相づちだけは利用者さんに寄り添っている風にして、心の中でうまく受け流しましょう。
(※あくまでも、理不尽なときだけですよ)
それでも、受け流せないときは「すみません、別の方からナースコールあったので一旦離れます」とウソをついてその場を離れましょう。その後、別のスタッフに対応してもらうのもあり。
「噓も方便」ですよ。
普段はしっかりと傾聴して、利用者さんに寄り添いましょうね。(説得力なし)
傾聴とは:相手の話に真剣に耳を傾け、理解しようとする姿勢
傾聴について詳しくはこちら
イライラしたときの対処法:相談する
イライラしたときは自分の中にためずに吐き出しましょう。
とはいえ、愚痴は言いたくないですよね。
そこでオススメなのは愚痴を相談に変換することです。
たとえば、利用者さんに理不尽ことを言われてイライラしたとき……
「利用者さんにこんなこと言われた!ムカつく!」これは愚痴です。
「利用者さんにこんなこと言われたのですが、どのように対応していけばいいですかね?」このように誰かに言うと愚痴ではなく相談になります。
ぶっちゃけ、相談したことを解決できなくていいのです。
イライラを吐き出すのが目的なのですから。
周りの人に相談しながら、うまく気持ちをコントロールしていきましょう。
怒りが爆発するのを阻止する方法:6秒待つ
「マジで恋する5秒前」ならぬ「マジでキレる6秒前」に手を打つと怒りの爆発を抑えられます。
感情をコントロールできるようになるまでの時間を稼ぐことがポイントですね。
次はアンガーマネジメントについて解説します。
アンガーマネジメント
アンガーマネジメントとは、1970年代に生まれた、怒りとうまく付き合うための心理トレーニングです。
怒りで衝動的な行動(相手を殴るなど)を抑えるには、6秒間我慢することがポイント。
なぜなら、6秒間我慢すれば怒りのピークが去り、衝動的な行動をすることを鎮められるからです。
<怒りを鎮めるのに6秒待つ理由>
「前頭葉は常に感情をコントロールする役割を果たしているのですが、実は、突発的に発生する怒りの感情には、すぐに対応できないのです。急には対応することはできないものの、実は『少し我慢している』と活動を始める、つまり、怒りの発生と理性の発動には時間的なズレがあるのです。ですから『ちょっと待つ』ことが、怒りを抑える最大のポイントになるのです」
柿木さんによると、「科学的に明確に定義することはできないのですが、前頭葉が本格的に働きはじめるまでにかかる時間は3~5秒程度と考えられます」という。
出典:日経Gooday「脳科学から「怒り」のメカニズムに迫る! カチンと来ても6秒待つと怒りが鎮まるワケ」
上記のとおり、6秒待つことでキレなくて済みますね。
とはいえ、誰でもすぐにアンガーマネジメントを実践できるとは限りません。
日々のトレーニングで習得していきましょう。
衝動的な怒りを抑えるトレーニング例を紹介します。
出典:日経Gooday「考えるトレーニングで「怒り体質」は徐々に変わっていく」
まとめ
今回は「介護職でよくあるイライラの原因3選と対処法3選」について解説しました。
これまでのおさらいをすると次のとおりです。
イライラの原因 | イライラの対処法 |
---|---|
①自分の思い通りにならない ②時間に追われている ③利用者さんの対応 | ②イライラの原因から離れる ③相談する | ①深呼吸をする
怒りがこみ上げたときには、6秒待つことで爆発を抑えることができます。
介護職をしているとイライラするとが多いですが、自分の気持ちとうまく付き合うことが大切ですね。
この記事を読んだあなたなら、怒りで衝動的な行動をすることを避けられます。
「6秒待つ」を合言葉に、これからも介護の仕事を頑張っていきましょう。
最後まで読んでくれた、あなたを応援しています。
では、また。
===== 追伸 =====
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