【介護士のあなたへ】働きながら転職活動をするべき3つの理由

【介護士のあなたへ】働きながら転職活動をするべき3つの理由

「今の職場を辞めたい。でも、働きながら転職活動をする時間がない……」

介護職は早番・遅番・夜勤など勤務時間が不規則なので、求人を探したり、面接の日程を合わせたりするのも大変ですよね。

結論からお伝えすると、心身に無理がないなら、今の職場で働きながら転職活動を始めるのがおすすめです。

理由は、収入を維持しながら職場を比較できて、「今は転職しない」という選択肢も残せるからです。

ただし、体調を崩していたり、出勤するのが難しいほど追い詰められていたりする場合は別です。無理に働き続ける必要はありません。

この記事では、介護現場で15年以上働くぼくが、自分の転職失敗談も交えながら、働きながら転職活動をする3つの理由と、シフト勤務でも進められる5つの手順を解説します。

この記事の結論

  • 在職中の転職活動は、収入を維持しながら職場を比較できるのがメリットです。
  • 夜勤・シフト勤務でも、求人確認と応募・面接を分ければ進めやすくなります。
  • 転職先を決める前に、給与・勤務時間・職場環境を確認しましょう。
  • 心身の健康が危ういときは、転職活動より休養や相談を優先してください。

【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー

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目次

介護職は働きながら転職活動をしたほうがいい?

ぼくの考えは、「辞めると決めてから求人を探す」のではなく、「求人を見てから辞めるか決める」です。

介護職の転職は、給料だけを比べればよいわけではありません。夜勤回数、職員配置、希望休、通勤時間、教育体制など、働きやすさに関わる条件がたくさんあります。

在職中なら、気になる施設を今の職場と比べながら、納得できるまで検討できます。

比較項目働きながら探す退職してから探す
収入基本的に給与を維持できる収入が途切れる可能性がある
活動時間勤務・休みの合間に調整するまとまった時間を確保しやすい
職場選び今の職場と比較しやすい生活費への不安が判断に影響する場合がある
体調・休養仕事との両立で負担が増える場合がある休養や回復に専念しやすい

どちらにもメリット・デメリットがあります。働きながら探すことが、すべての介護士にとって正解というわけではありません。

働きながら転職活動をするべき3つの理由

① 収入を維持できるので、焦って職場を決めずに済む

最大のメリットは、毎月の収入を維持しながら転職先を探せることです。

先に退職すると、貯金や生活費が気になる場合があります。なかなか希望する求人が見つからなければ、「とにかく早く働かなければ」と焦ってしまうかもしれません。

その結果、給与や夜勤回数など、本来なら妥協したくなかった条件まで緩めてしまう恐れがあります。

転職先が決まらず、貯金や生活費への不安を感じているイメージ

働きながら探す場合も、時間や体力に余裕があるとは限りません。それでも、生活費のために急いで応募先を決めなくて済むことは、職場選びの大きな助けになります。

② 比較した結果、今の職場に残ることもできる

転職活動を始めたからといって、必ず転職する必要はありません。

他施設の求人を見ると、「今の職場は給料が低いと思っていたけれど、夜勤回数や休日数を含めると悪くないのかもしれない」と気づくこともあります。

逆に、現在の職場では難しい働き方や待遇を見つけ、転職する理由がはっきりする場合もあるでしょう。

ぼく自身、転職エージェントに希望条件を伝えたところ、当時は条件に合う求人がないと案内された経験があります。別の相談では、「今はまだ仕事を辞めない方がいいですよ」とアドバイスも受けました。

希望に合う求人がないという情報も、立派な判断材料です。

転職活動の目的は、転職することそのものではなく、今より納得できる働き方を選ぶこと。 比較してから残ると決めても、無駄な活動にはならないとぼくは思います。

③ 限られた時間だからこそ、条件を絞って探せる

介護士は勤務が不規則です。転職活動に使える時間は、決して多くありません。

ただ、毎日何時間も求人を見る必要はないんです。

例えば「通勤30分以内」「夜勤月4回まで」「現在より年収を下げない」といった条件を先に決めれば、希望に合わない求人を最初から除外できます。

短時間でも確認するポイントが決まっていれば、求人を眺めるだけで終わりにくくなります。

もちろん、忙しいほど効率が上がるとは限りません。疲れている日は休み、集中できる日に比較することが大切です。

ぼくの失敗談|先に仕事を辞めてしまった

ぼくには、威圧的な上司に耐えきれず、昼休みに退職の意思を伝えた経験があります。次の仕事は決まっていませんでした。

退職後は時間に余裕ができたものの、「転職活動は明日でいいか」と先延ばしにしてしまいました。結果として、十分に比較できないまま、次の職場選びでも失敗しています。

この経験から、ぼくは退職するかどうかと、転職先を探すことは分けて考えたほうがいいと思うようになりました。

ただし、当時のぼくのように職場がつらい人へ、無理に出勤を続けてほしいという意味ではありません。自分を守ることを優先してよいんです。

介護職が働きながら転職活動を進める5ステップ

ここからは、早番・遅番・夜勤がある介護士でも取り組みやすい手順を紹介します。

STEP1:譲れない条件を3つだけ決める

最初にするのは求人への応募ではなく、今の職場から何を変えたいのかを整理することです。

「もっと働きやすい施設」という希望だけでは、求人を見ても判断できません。

例えば、次のように具体的に書いてみましょう。

  • 給与:夜勤手当などを含む年収が現在より下がらない
  • 勤務:夜勤回数を減らしたい、または日勤中心で働きたい
  • 生活:通勤片道30分以内にしたい

上記はあくまで例です。家族との時間を優先する人なら、希望休や残業時間が最重要条件になるでしょう。

「絶対に譲れない条件」と「あればうれしい条件」を分けるだけでも、求人選びはずっと簡単になります。

STEP2:シフトに合わせて転職活動の時間を確保する

介護士の場合、勤務日によって使える時間が違います。毎日同じ時間に活動するより、勤務に合わせて作業を分けるほうが続けやすいでしょう。

勤務・休日おすすめの進め方
早番・遅番の日余裕があれば求人を10〜15分確認する
夜勤前無理に予定を詰めず、睡眠と体調を優先する
夜勤明け休養を優先。重要な応募判断や面接は避ける
休日・公休条件比較、応募書類、施設見学・面接を進める

これは一例なので、自分の疲労度や勤務時間に合わせて調整してください。

特に夜勤明けは、予定を入れすぎないことが大切です。面接のために睡眠を削ると、今の仕事にも転職活動にも負担がかかります。

勤務中の私用スマホや施設のパソコン・メールアドレスを使った活動は避け、自分の端末と勤務時間外で進めましょう。

STEP3:求人を探す方法を、自分の負担に合わせて選ぶ

求人を探す方法は、転職エージェントだけではありません。

  • 施設の公式採用ページ:気になる施設の募集内容を直接確認したい人向け
  • ハローワーク:地域の求人を調べたい人向け
  • 求人検索サイト:空いた時間に自分のペースで比較したい人向け
  • 転職エージェント:条件に合う求人の紹介や、面接日程の相談をしたい人向け

自分で探すほうが気楽な人もいれば、勤務が忙しくて担当者のサポートが助かる人もいます。

エージェントを使う場合は、最初に「まだ転職するか決めていない」「電話は休日の午後にしてほしい」など、希望と連絡可能な時間帯を伝えておくのがおすすめです。

連絡方法や対応できる範囲はサービスによって異なるため、利用前に確認しましょう。

自分に合うサービスを比較したい人は、介護職向け転職エージェントの比較記事も参考にしてください。

STEP4:休日に施設見学・面接を調整する

気になる求人が見つかったら、可能であれば施設見学を申し込みましょう。

求人票に書かれている給与や休日数だけでは、実際の働きやすさは分かりません。

ぼくなら、次の点を確認します。

  • 職員同士の声かけや、現場の雰囲気
  • 日勤・夜勤の職員配置と担当業務
  • 新人への教育・フォロー体制
  • 残業、希望休、急な欠勤時の対応
  • 記録・見守りなどのICT機器の活用状況

見学で分かることには限界があります。それでも、説明を聞くだけより判断材料を増やせます。

面接はできるだけ公休や有給休暇の日に調整しましょう。希望日を複数伝えたり、オンライン面接が可能か相談したりする方法もあります。

施設見学の詳しい確認ポイントは、介護施設の見学で確認したいことの記事で解説しています。

STEP5:労働条件を書面で確認してから退職日を決める

内定をもらっても、その場ですぐに退職を申し出る必要はありません。

まずは提示された労働条件を確認し、今の職場と比較しましょう。

  • 基本給・各種手当・賞与の条件
  • 勤務時間・夜勤回数・休日・残業の扱い
  • 雇用形態・契約期間・試用期間
  • 仕事内容と、将来的な業務変更の範囲
  • 就業場所と、異動・転勤の可能性
  • 入職予定日と、現職の引き継ぎ期間

2024年4月から、求人票などで明示すべき労働条件には、業務や就業場所の変更範囲、有期労働契約の更新基準も追加されています。詳しくは千葉労働局の公式案内を確認してください。

条件に納得できたら、現職の就業規則や雇用契約を確認し、退職日と入職日を調整します。退職に必要な手続きは契約内容などによって異なるため、特定の日数で必ず辞められると決めつけないようにしましょう。

転職のタイミングを詳しく検討したい人は、介護職が転職するタイミングと判断基準も参考になります。

働きながら転職活動をするデメリットと対策

在職中の転職活動はおすすめですが、負担がないわけではありません。

良い求人への応募が間に合わないことがある

勤務中に求人を確認できず、気になる募集が締め切られてしまうことがあります。

対策は、条件に合う求人を保存し、応募するか判断する時間を週に1回確保しておくことです。求人通知も活用できますが、通知の多さが負担なら絞り込みましょう。

仕事と面接が重なり、疲労がたまりやすい

夜勤、委員会、残業に加えて面接まで詰め込むと、休む時間がなくなります。

応募先を増やしすぎず、面接を入れる日は絞ることが大切です。担当者に日程調整を相談する場合も、無理なスケジュールにはしないでください。

転職活動をしていることが職場に知られる可能性がある

在職中に転職活動をしても、必ず職場に知られるわけではありません。しかし、絶対に知られないという保証もありません。

連絡先は個人の電話番号やメールアドレスを使い、応募先にも連絡できる時間帯を伝えましょう。現職への照会が必要な場合は、実施時期や方法を事前に確認してください。

心身が限界なら、働きながらの転職活動にこだわらなくていい

ここは、ぼくが特に伝えたいことです。

仕事を続けながら転職活動をすることにはメリットがあります。でも、働き続けるために自分の健康を犠牲にする必要はありません。

眠れない、食欲がない、出勤しようとすると強い不調を感じる。そんな状態が続いているなら、求人探しより休養や相談を優先してください。

状況に応じて、医療機関への相談、休暇・休職制度の確認、信頼できる相談先への連絡などを検討しましょう。

厚生労働省の「こころの耳」では、働く人向けの相談先やセルフケア情報を案内しています。

転職することも、職場に残ることも、いったん休むことも選択肢です。今の状況に合わせて決めてください。

働きながらの転職活動でよくある質問

Q.忙しくて転職活動の時間が取れません。何から始めればいいですか?

まずは求人に応募せず、今の職場で変えたい条件を3つ書き出してください。そのうえで、休日に10〜15分だけ求人を見るところから始める方法があります。

Q.内定をもらう前に退職を伝えるべきですか?

収入を維持したい場合は、応募先の労働条件や入職時期を確認してから、退職日を調整するほうが計画を立てやすくなります。ただし、心身の負担が大きい場合などは、必ずしもその順番にこだわる必要はありません。

Q.転職エージェントには、まだ転職を決めていなくても相談できますか?

サービスの利用条件によりますが、情報収集段階の相談を受け付けるところもあります。ぼくも、すぐに転職するつもりがないことを伝えて相談した経験があります。

登録前に連絡方法やサポート内容を確認し、合わないと思ったら無理に利用する必要はありません。

Q.在職中の面接では、入職可能日をどう伝えればいいですか?

現在の就業規則と引き継ぎに必要な期間を確認し、現実的な予定を伝えましょう。退職日が未確定なら「内定後に現職と調整したい」と説明し、確約できない日付を伝えないことが大切です。

まとめ|今の職場を辞める前に、まずは選択肢を増やそう

介護職が働きながら転職活動をするメリットは、次の3つです。

  1. 収入を維持し、焦らず条件を比較できる
  2. ほかの求人を見たうえで、今の職場に残る選択もできる
  3. 希望条件を明確にすれば、短い時間でも活動を進めやすい

ぼくは、先に仕事を辞めて転職先選びに失敗した経験があります。だからこそ、今すぐ辞める必要がない人には、まずほかの職場を知ってほしいと思っています。

今日の第一歩は、「次の職場で絶対に譲れない条件」を3つ書き出すこと。

今すぐ応募しなくても大丈夫です。自分のペースで比較し、納得できる働き方を選んでください。

今より条件の合う職場があるか、比較してみませんか?

介護職向け転職エージェントの特徴や注意点を比較しています。連絡の負担や、自分に必要なサポートを考えるときの参考にしてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

では、また。

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この記事を書いた人

【介護業界15年以上】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

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