介護職の面接NG行動12選|避けたい回答と改善例を現役介護士が解説

介護職の面接NG行動12選|避けたい回答と改善例を現役介護士が解説

「介護職の面接で、何をすると落ちるの?」

「志望動機や退職理由をうまく答えられるか不安……」

面接が近づくと、こんな心配をする方もいると思います。

結論からいうと、介護職の面接では、無連絡の遅刻や経歴の虚偽、質問への不誠実な回答などは避けたい行動です。一方で、給与や夜勤について質問すること、私服で面接を受けることなどが、必ずしもNGになるわけではありません。

大切なのは、応募先への敬意を持ち、自分の経験や希望条件を正直に伝えることです。

ぼくは介護現場で15年以上働く介護福祉士です。実際に介護職の面接で聞かれた質問や転職経験も交えながら、面接のNG行動12選と、その場で使える改善例を紹介します。

この記事でわかること

  • 介護職の面接で避けたい12の行動
  • 志望動機・退職理由・夜勤についての回答改善例
  • 服装・逆質問・給与の確認で誤解しやすいポイント
  • 面接前日に確認したいチェックリスト

【筆者紹介】
介護業界15年以上の現役介護士(施設勤務)
※現場経験と公的データ(厚労省など)をもとに執筆しています。
【所持資格】
介護福祉士/ケアマネ/上級心理カウンセラー

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目次

介護職の面接で避けたいNG行動12選【一覧】

まずは全体像を確認しましょう。

  1. 応募先の施設をまったく調べていない
  2. 履歴書や職務経歴書に事実と異なることを書く
  3. 遅刻しそうなのに連絡しない
  4. 面接時の服装や持ち物の指示を確認しない
  5. 挨拶をしない・相手の話を遮る
  6. 志望動機が「家から近いから」だけになっている
  7. 退職理由が前職への悪口だけになっている
  8. できない夜勤や勤務条件を安請け合いする
  9. 経験や介護への考え方を具体的に説明できない
  10. 給与や休日などの希望を一方的に伝える
  11. 逆質問や確認したいことを準備していない
  12. 面接結果について必要以上に問い合わせる

これらは「1つ当てはまったら不採用」という意味ではありません。採用の判断基準は施設ごとに異なりますし、面接では経験・勤務条件・人柄・募集職種との適合など、さまざまな要素が確認されます。

それぞれのNG行動について、改善方法を見ていきましょう。

介護職の面接|NG回答と改善例

面接前に気をつけたいNG行動4選

1.応募先の施設をまったく調べていない

介護施設の面接では、「なぜこの施設を選んだのですか?」と質問されることがあります。

そのとき、施設の種類や仕事内容を把握していないと、応募した理由を説明するのが難しくなります。

NG回答の例

「求人が出ていたので、とりあえず応募しました」

改善例

「貴施設のホームページで、利用者さんの生活を大切にするケア方針を拝見しました。これまでの経験を生かしながら、そのような環境で働きたいと考え、応募しました」

これは回答の一例です。実際には、確認できた施設の特徴と、自分が応募した理由を結びつけてください。

面接前に調べておきたいのは、施設形態、運営方針、仕事内容、勤務時間、勤務地の5点です。公式ホームページや求人票を確認し、気になることは質問として残しておきましょう。

2.履歴書や職務経歴書に事実と異なることを書く

資格、勤務期間、役職、担当業務などを実際より良く見せるために偽ってはいけません。

介護の仕事では、経験や資格によって任せられる業務が異なります。入職後の業務にも関係するため、正確に伝えることが大切です。

たとえば、リーダー経験がないのに「リーダーとして勤務していた」と書くのは避けましょう。

改善例

「リーダーの経験はありませんが、日々の申し送りや新人職員への業務説明を担当したことがあります」

できることを誇張するより、実際に担当した業務と、これから身につけたいことを伝える方が誠実です。

3.遅刻しそうなのに連絡しない

面接に遅刻しそうなとき、連絡せずにそのまま向かうのは避けたい行動です。

交通機関の遅延や予期しない事情は誰にでも起こり得ます。大切なのは、遅れそうだとわかった時点で連絡することです。

連絡例

「本日○時から面接を予定している○○です。交通機関の遅延により、到着が○分ほど遅れる見込みです。申し訳ありません。面接について、どのように対応すればよろしいでしょうか」

場所を事前に確認し、余裕を持って移動しましょう。ただし、予定より極端に早く訪問すると施設側の準備の負担になることもあります。受付時間の指示があれば、それに従ってください。

4.面接時の服装や持ち物の指示を確認しない

「介護職の面接は私服だと落ちる」と考えている方もいるかもしれません。

しかし、私服だから必ずNGというわけではありません。施設から服装の指定がある場合は、その指示を優先しましょう。

服装の指定がなく迷う場合は、清潔感のあるスーツなど、落ち着いた服装が無難です。「服装自由」と案内された場合も、派手すぎない服装を選ぶと安心です。

迷ったら、応募先に「当日の服装について指定はありますか?」と確認して構いません。

履歴書、資格証の写し、筆記用具など、持ち物についても事前に確認しておきましょう。

面接中に避けたいNG行動7選と改善例

5.挨拶をしない・相手の話を遮る

介護の仕事では、利用者さんやご家族、同僚など、さまざまな人とのコミュニケーションが必要です。

そのため、面接では受け答えの内容だけでなく、相手の話を聞く姿勢も大切にしたいところです。

緊張して言葉が詰まること自体は、問題とは限りません。うまく話そうとするより、次の3つを意識してみてください。

  • 入室時と退室時に挨拶する
  • 質問を最後まで聞いてから答える
  • 聞き取れなかったら確認する

質問の意味がわからなければ、「恐れ入りますが、もう一度お願いできますか?」と聞き直して大丈夫です。

6.志望動機が「家から近いから」だけになっている

自宅から近い、給料が良い、休日が多いといった理由は、応募先を選ぶうえで大切です。

ただし、志望動機がそれだけだと、「なぜこの施設で働きたいのか」が伝わりにくくなります。

NGになりやすい回答例

「家から近くて、給料も良さそうだったからです」

改善例

「長く働き続けるために、無理なく通勤できる職場を探していました。その中で貴施設のケア方針を知り、自分の経験を生かせると考えて応募しました」

通勤や待遇の条件を隠す必要はありません。自分が大切にしている条件と、その施設を選んだ理由の両方を伝えてみましょう。

志望動機を一から考えたい方は、介護職の志望動機の考え方と例文も参考にしてください。

7.退職理由が前職への悪口だけになっている

転職理由として、人間関係や給料、勤務体制への不満があるのは珍しいことではありません。

問題は、前職への不満だけを話してしまい、次の職場に何を求めているのかが伝わらないことです。

伝わりにくい回答例

「前の職場は上司がひどくて、仕事も押しつけられるので辞めました」

改善例

「前職では業務分担や相談体制について難しさを感じていました。今後は職員同士が相談しながら、利用者さんのケアに取り組める職場で働きたいと考えています」

もちろん、ハラスメントや労働条件の問題があった場合まで、隠したり、自分の責任にしたりする必要はありません。

事実を簡潔に説明したうえで、今後はどのような環境で働きたいのかを伝えるのがおすすめです。

8.できない夜勤や勤務条件を安請け合いする

採用されたい気持ちから、本当は難しい勤務条件でも「大丈夫です」と答えてしまうことがあります。

しかし、入職後に無理が生じると、自分も施設側も困ってしまいます。

避けたい回答例

「夜勤も残業も、いつでも対応できます」

※実際に対応可能であれば、この回答自体が悪いわけではありません。

改善例

「夜勤は月に2回程度であれば対応できます。曜日や勤務時間について、相談することは可能でしょうか」

あるいは、夜勤が難しい場合は「現在は家庭の事情で夜勤が難しいため、日勤中心の勤務を希望しています」と正直に伝えましょう。

施設によって必要な勤務条件は異なるので、希望と合わないこともあります。それでも、無理に約束して入職後に困るより、面接時点で確認する方が大切だとぼくは考えています。

9.介護経験や仕事への考え方を具体的に説明できない

「介護経験はありますか?」「どのような業務を担当していましたか?」と聞かれたとき、漠然とした答えだけでは経験が伝わりにくくなります。

伝わりにくい回答例

「介護の仕事はだいたいできます」

改善例

「特別養護老人ホームで、食事介助、排泄介助、移乗介助、申し送りなどを担当してきました。利用者さんの状態がいつもと違うと感じた際は、看護師や他の職員に報告・相談することを大切にしてきました」

これは経験者向けの回答例です。実際に担当していない業務は含めないでください。

未経験の方は、無理に介護経験を作る必要はありません。「未経験なので基本から学び、わからないことは確認しながら仕事を覚えたい」と伝えることもできます。

10.給与や休日などの希望を一方的に伝える

面接で給料や休日について聞くことは、悪いことではありません。

むしろ、長く働くためには、自分の生活と勤務条件が合っているかを確認する必要があります。

ただし、仕事内容や募集条件を確認せず、一方的に要求を伝えるだけでは、話し合いが進みにくくなります。

改善例

「求人票に記載されている夜勤回数について、実際の勤務では月に何回程度になることが多いでしょうか」

「希望休の申請方法や、勤務シフトが確定する時期について教えていただけますか」

確認したい条件を具体的な質問にすると、お互いの認識を合わせやすくなります。

また、賃金や労働時間などの労働条件は、採用後に曖昧なままにしてよいものではありません。詳しくは厚生労働省の労働条件の明示についての解説を確認してください。

11.逆質問や確認したいことを準備していない

面接の終わりに「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。

そこで何も思いつかず、面接後に「聞いておけばよかった」と後悔するのは避けたいですよね。

ただし、「質問はありません」と答えたら必ず不採用になるわけではありません。面接中に必要な説明をすべて受け、疑問が解消している場合もあるからです。

準備しておくと役立つ質問は、たとえば次のようなものです。

  • 「入職後はどのような流れで業務を覚えていきますか?」
  • 「夜勤に入るまでの研修や同行勤務はありますか?」
  • 「職員同士の情報共有は、普段どのように行っていますか?」

すでに説明を受けている場合は、「丁寧にご説明いただいたので、現時点での疑問は解消しました。ありがとうございます」と伝えてもよいでしょう。

ほかにも質問を準備したい方は、介護職の面接で使える逆質問と確認ポイントを参考にしてください。

面接後に避けたいNG行動

12.面接結果について必要以上に問い合わせる

「合否の連絡が来ない……」

転職活動中は、結果が気になると思います。

しかし、案内された連絡予定日より前に何度も問い合わせるのは避けたいところです。

一方で、予定日を過ぎても連絡がない場合に、丁寧に状況を確認することまでNGではありません。

問い合わせ例

「先日は面接の機会をいただき、ありがとうございました。選考結果について、○日頃にご連絡いただけると伺っておりましたが、その後の状況を確認させていただくことは可能でしょうか」

まずは迷惑メールや着信履歴を確認し、連絡予定日が過ぎているかを確かめてから問い合わせましょう。

ぼくが介護職の面接で実際に聞かれた3つの質問

ここからは、ぼく自身の経験です。

介護職の面接で実際に聞かれた質問には、次の3つがありました。

  1. なぜうちの会社を選んだのか?
  2. 介護の仕事を選んだ理由は?
  3. 夜勤があるけど大丈夫?

この3つには、それぞれ確認したいことがあるとぼくは考えています。

「なぜこの施設なのか」は応募先への理解。「なぜ介護職なのか」は仕事への考え方。「夜勤ができるか」は、募集している勤務条件との適合です。

つまり、面接前に準備しておくとよいのは、応募理由・介護の仕事を選んだ理由・対応できる勤務条件の3つ。

立派な答えを暗記する必要はありません。自分の言葉で説明できるよう、短く整理しておくことが大切です。

そのほかの質問を確認したい方は、介護職の面接でよく聞かれる質問と回答例もご覧ください。

面接は「採用されるため」だけの場ではない

ここで、ぼくが大切にしている考えをお伝えします。

面接は施設から選ばれる場であると同時に、あなたが施設を選ぶ場でもあります。

採用されることだけを考えて、「夜勤は何回でもできます」「残業も問題ありません」と答えても、実際に働き続けられなければ意味がありません。

ぼくは、長く働くなら「毎日安心して働けるか」を大切にしたいと考えています。

だからこそ、勤務条件だけでなく、入職後の教育体制や職員同士の連携についても確認することをおすすめします。

たとえば、こんな質問です。

「新人職員がわからないことを相談できる体制はありますか?」

「施設見学をさせていただくことは可能でしょうか?」

求人票だけでは、現場の雰囲気や仕事の進め方まではわからないことがあります。

面接の前後に見学できるなら、介護施設の見学マナーとチェックポイントも確認しておくと、職場を選ぶ判断材料が増えます。

なお、採用選考は本来、応募者の適性や能力に基づいて行われるべきものです。厚生労働省も公正な採用選考の基本を示しています。

本籍・家族の職業・宗教など、仕事への適性や能力と関係のない事柄を採用判断に用いることは問題になり得ます。答えにくい質問があった場合は、何でも無理に答える必要があると思い込まないでください。

高圧的な質問への対応に困っている方は、介護職の圧迫面接への対処法と職場の見極め方も参考にしてください。

介護職の面接前日チェックリスト

介護職の面接前日チェックリスト

面接まで時間がない方は、最低限、次の項目を確認しておきましょう。

  • □ 応募先の施設形態・理念・仕事内容を確認した
  • □ 履歴書の資格・職歴・勤務期間に間違いがない
  • □ 面接場所・開始時間・連絡先を確認した
  • □ 服装・持ち物・必要書類を準備した
  • □ 志望動機を自分の言葉で説明できる
  • □ 退職理由と今後希望する働き方を整理した
  • □ 夜勤・残業・休日など、対応できる条件を把握している
  • □ 施設に確認したい質問を1~2個準備した

すべてを完璧に暗記する必要はありません。特に、志望動機・転職理由・勤務条件の3点を自分の言葉で説明できるか確認しておくと安心です。

介護職の面接でよくある疑問

介護職の面接は私服でも大丈夫ですか?

施設から私服や服装自由と案内されている場合は、その指示に従って構いません。指定がない場合は、清潔感のあるスーツなどが無難です。不安であれば事前に確認しましょう。

面接で給与や休日について質問すると印象が悪くなりますか?

質問すること自体がNGではありません。勤務条件は入職後の生活に関わる大切な情報です。求人票と実際の勤務に違いがないか、具体的に確認しましょう。

逆質問が思いつかないと落ちますか?

逆質問がないことだけで不採用になるとは限りません。ただ、疑問を残さず入職するためにも、教育体制や勤務条件など、確認したいことを事前に考えておくと役立ちます。

面接でうまく答えられなかったら不採用ですか?

一度言葉に詰まったからといって、必ず不採用になるわけではありません。わからない質問には無理に答えを作らず、確認したり、考える時間をもらったりして、落ち着いて答えましょう。

まとめ|介護職の面接は正直な回答と事前準備が大切

介護職の面接で大切なのは、完璧な回答を暗記することではありません。

応募先のことを調べ、自分の経験を正しく伝え、無理のない勤務条件を確認する。その準備ができていれば、落ち着いて面接に臨みやすくなります。

今回紹介した12のNG行動の中でも、特に意識してほしいのは次の3つです。

  • 嘘をつかない:経験・資格・勤務条件を正直に伝える
  • 準備をする:応募理由と退職理由を整理する
  • 自分も選ぶ:入職後に無理なく働ける施設か確認する

面接は、採用してもらうためだけのものではありません。あなたにとって働き続けられる職場なのか、確かめる機会でもあります。

次は、実際によく聞かれる質問への答えを準備しておきましょう。

面接後も求人を比較したい方は、介護職向け転職エージェントの比較記事で、情報収集や相談の選択肢を確認できます。

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この記事を書いた人

【介護業界15年以上】
資格:介護福祉士、介護支援専門員、上級心理カウンセラー
施設のリーダーで採用から教育に関わる
現役介護士ならではの「体験談」や「介護現場の声」を発信しています。
「ブラック企業」から「ホワイト企業」に転職した経験を活かし、転職に失敗しない方法も紹介しています。

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