- いじめに対して「仕返し」は一時的にスッキリしても、職場評価悪化・孤立・法的リスクなどデメリットが大きい。
- 効果が高いのは“スルー”すること。リアクションしない、相手にしない。
- 心身の安全が最優先。環境が変わらないなら、異動・転職も立派な解決策。
介護の仕事は、利用者さんの生活を支える、本当に尊い仕事です。
でも残念ながら、閉鎖的な環境や高いストレスから、職場で「いじめ」が発生しやすいのも事実です。
今日は、介護現場で起こりがちな「いじめの実態」と、対処法を紹介します。
ぼく自身も、職場でいじめられた経験がありますが、今では毎日楽しく働いています。
「どのように、いじめを克服したのか?」については、下の記事を参考にしてください。
詳しくはこちら
結論:いじめを受けたら、仕返しよりスルーが効果的。短期のスッキリより、自分のキャリアを守りましましょう。
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ブログ運営者:なお
【介護業界15年目】
【資格】
・介護福祉士
・介護支援専門員
・上級心理カウンセラー
著者の詳しいプロフィール
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☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
ブログを書き続ける理由
ぼくは、今日も介護現場で働き、
家ではキーボードを打っています。
なぜブログを書き続けるのか?
答えはシンプルで、
あの頃の自分に向けて書いているからです。
夜勤明け、
心も体もすり減って、
休憩室でため息ばかり……
そんな時期がありました。
理不尽な叱責、
見えないいじめ、
パワハラ。
仕事は好きなのに、職場に行くのが怖い。
あの時のぼくに必要だったのは、
「大丈夫、道はある」という自信でした。
だからこのブログでは、
同じ介護士として、
あなたの悩みを解決すること目指しています。
抽象論やキレイごとではなく、
今日から使える言い回し、動線、伝え方、記録の工夫、チームの回し方。
現場が少しでもラクになるコツを共有します。
また、ぼくにはブラック企業からホワイト企業へ転職した経験があります。
運や根性ではなく、
準備と戦略で抜け出しました。
- 求人票の読み方
- 面接でのポイント
- 入職前の条件確認
- 入ってからの立ち回り
——失敗しないコツを知っています。
だからこのブログでは、
自分らしい人生を取り戻す方法を共有しているのです。
あなたが「また同じ目に遭った…」と絶望しないように。
そして何より、
パワハラやいじめに苦しんでいる、
あなたを救いたい。
「あなたは悪くない」
「辞めることは逃げじゃない」
「残るなら自分を守る方法ある」
ぼくの約束は次の3つ。
- 現場基準:実際に体験したことだけを書く。
- 嘘をつかない:できないことはできないと正直に書く。
- あなたの味方でいる:どんな状況でも、ぼくはあなたの味方ですよ。
このブログは、疲れた心に戻ってこられる避難所であり、次の一歩を踏み出す地図です。
読んだあとに、ほんの少し肩の力が抜けて、
「よし、やってみよう」と思える。
そんな文章をこれからも届けます。
もしあなたが今つらいなら、
ここに悩みを置いていってください。
もしあなたが次の職場を探しているなら、
ここで一緒に準備をしましょう。
ぼくは毎日書き続けます。
あなたの明日が、
今日より少し生きやすくなるように。



【介護職のお悩みQ&A】
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介護職のお悩み【Q&A】



介護職でよくある「いじめ」の特徴



介護現場のいじめは、一見すると「業務指導」と見分けがつきにくい、陰湿な形をとることが多いのが特徴です。
注意といじめの違い(“業務指導”を装った嫌がらせの見分け方)
まず、「注意」と「いじめ」を切り分けることが大切です。
- 「指導」の目的は、あなたの成長や業務改善です。「この介助方法は腰を痛めるから、こう変えよう」と具体的で、改善すれば評価されます。
- 「いじめ」の目的は、あなたへの攻撃や排除です。「そんなこともできないの?」「センスない」といった人格否定や、人前での吊し上げ、無視などがこれにあたります。
心理的に見ると、いじめる側は「あなたをコントロールしたい」「自分の優位性を確認したい」という歪んだ欲求や、「人気があってムカつく」という嫉妬が隠れていることが多いです。
グレーゾーン事例3選(スケープゴート・情報遮断・雑務の押し付け)
介護現場で特によく見る、グレーゾーンのいじめです。
- スケープゴート(生贄):何かトラブルが起きた時、「あの人のミスだ」「あの人が報告しなかったから」と、特定の人(特に新人や立場の弱い人)のせいにする行為です。ユニットケアなど少人数の現場で起こりやすいですね。
- 情報遮断:これが一番タチが悪いです。業務に必要な申し送り事項をわざと伝えない、カンファレンス(会議)に呼ばない、利用者さんの重要な情報を共有しない。結果、あなたがミスを誘発させられ、「できない人」のレッテルを貼られます。
- 雑務の押し付け:入浴介助や排泄介助などの中核業務から外し、延々とリネン交換や掃除、備品補充ばかりを命じる。孤立させたり、自己肯定感を下げる目的があります。
自分が悪いのかも…と思わされる仕掛け(ガスライティング)
「自分が悪いのかも…」と思い込ませる手法に「ガスライティング」があります。
ガスライティングとは、意図的にウソの情報や誤った記憶を植え付け、被害者に「自分の考えがおかしい」と思い込ませる心理的虐待の一種。
これは心理カウンセラーとして警鐘を鳴らしたい手法です。
「え、そんなこと言った?」
「あなたの勘違いじゃない?」
「みんな普通にできてるけど」
こんな風に言われ続けると、被害を受けている側が「あれ、自分がおかしいのかな」「自分の努力が足りないんだ」と、自分の認識を疑うようになります。
介護職はマジメで責任感の強い人が多いので、この罠に陥りやすいのです。
仕返しをしない理由



嫌がらせを受けたら、一発言い返してやりたい。
その気持ちは痛いほどわかります。
でも、仕返しは絶対にダメ。理由は、あなた自身を守るためです。
職場評価が下がる(第三者からは「同レベルの争い」に見える)
あなたがどんなに正当な理由があっても、感情的に反撃した時点で、上司や他のスタッフからは「どっちもどっち」「同レベルの争い」と見なされます。
冷静に対応していたはずのあなたまで「感情的なトラブルメーカー」という評価になり、周囲の人からの信頼を失うだけ。
あまりにもったいないと思いませんか?
相手と同じ土俵に上がってはいけません。
悪者は相手ひとりでいいのです。
孤立と報復リスクが高まる(いじめ側は“仲間”で動く)
介護現場のいじめは、残念ながら「1対1」ではなく、主犯格が仲間(派閥)を作って集団で動くことが多いです。
あなたが仕返しをすれば、相手は「被害者」のフリをして仲間を結束させ、あなたへの報復や孤立化をさらに強めてきます。
1対多の構図では、勝てないですし、終わりがありません。
そのような環境の職場にいる必要はないので、上司に相談して解決しなければ、さっさと転職するのがおすすめ。
懲戒・法的トラブル(名誉毀損/侮辱/器物損壊などの恐れ)
やり返す方法も問題です。
陰口を言い返せば名誉毀損や侮辱罪、カッとなって相手のロッカーを蹴れば器物損壊罪。
あなたが「加害者」として懲戒処分や法的な責任を問われるリスクを背負うことになります。
仕返しをするのもバカらしくなりますよね。
あなたの時間と心を消耗する
仕返しを計画し、実行し、その後の報復に怯える…
仕返しに使うエネルギーと時間は、本当にムダです。
仕返しに使う時間とエネルギーは、あなたが人生を楽しむために使うべき。
消耗戦に明るい未来はありません。
家にいる時まで、相手のことを考えているのなんてイヤですよね?
もう、消耗するのはやめにしましょう。
仕返しより“スルー”が効果的な理由とやり方



仕返しをしない代わりに、ぼくが推奨するのは「戦略的スルー(受け流し)」です。
スルーは逃げではなく、相手の土俵に乗らないという積極的な防御技術です。
反応しない=相手にしない(挑発を断つ基本)
いじめる側は、あなたが困ったり、怒ったり、怯えたりする「反応(リアクション)」をエサ(燃料)にしています。
あなたがスルーし、無表情で反応を返さなければ、相手は「手応えがない」「つまらない」と感じ、やがて挑発のエネルギーが切れていきます。
徹底的に相手にしないのがおすすめ。
頭の中から存在を消し去りましょう。
“短く事実だけ返す”一言テンプレ
ただし、完全な無視は業務に支障が出ます。
職場に行けばイヤでも顔を合わせなきゃいけないし、報連相も必要です。
そこで使うのが「事実だけを返す」テンプレ。
感情を一切入れないのがコツです。
「その件は記録しておきます」
(圧力をかけられたり、理不尽な指示をされたりした時。淡々と「記録する」という事実を伝えることで、相手を牽制します)
「業務に関係ある部分だけ教えてください」
(人格否定や嫌味を雑談に混ぜてきた時。「あなたの感情」ではなく「必要な情報」だけを要求する姿勢を見せます)
「今はこの作業を優先します」
(不必要な雑務を押し付けられそうになった時。業務の優先順位は自分で判断するという毅然とした態度を示します)
相手と距離を取る方法
物理的に距離を取ることも重要です。
- 休憩室では相手から一番遠い席に座る。または、休憩室を利用しない。
- ケアに入る動線(ルート)をなるべく重ねない。
- 連絡は口頭を避け、業務チャットや連絡ノートなど「記録に残る」手段に限定する。
- 絶対に1対1の状況(密室)を作らないこと。常に第三者の目がある場所で対応するよう心がけてください。
スルーの限界ライン
ただし、何でもかんでもスルーすれば良いわけではありません。
以下のラインを超えたら、スルーを即時中止し、正式な相談に切り替えてください。
- 利用者さんの安全に関わる情報遮断があった場合。
- 身体的な暴力(押される、叩かれる)や、物を投げつけられるなどの威嚇があった場合。
- 明らかな法令違反(サービス残業の強要など)があった場合。
あなたの我慢が、利用者さんの危険や、あなた自身の安全を脅かすことになってはいけません。
今すぐできる!いじめの対処法【5ステップ】



もし今、つらい状況にあるなら、感情的にならず、以下のステップを冷静に実行してください。
- ステップ1:記録する
- ステップ2:味方をつくる
- ステップ3:相談する
- ステップ4:体調を守る
- ステップ5:異動・転職の判断
ステップ1:記録する
記録がすべての基本であり、最強の武器です。
「何を言われたか」だけでなく、次のことを時系列で詳細にメモします。
- 「いつ」
- 「どこで」
- 「誰が(誰の前で)」
- 「何を」
- 「どのように言った(やった)か」
業務チャットやメールはスクリーンショット。可能であれば音声メモも(ただし使い方は注意)。
ステップ2:味方をつくる
絶対に一人で抱え込まないでください。
同じ部署にいなくても、客観的に話を聞いてくれる「味方」を一人でも見つけましょう。
たとえば、次のような人です。
- 別のユニットの同期
- 他職種(看護師、リハビリ職、ケアマネ)
- 本社の人事担当者
ステップ3:相談する
味方づくりと並行し、公式ルートに相談します。
感情的に「いじめられてツラい」と訴えるのではなく、ステップ1で集めた「記録(事実)」を持って、「業務に支障が出ているため、改善を要求したい」という形で相談するのが効果的です。
まずは自社の就業規則やハラスメント窓口を確認してください。
ステップ4:体調を守る
あなたは介護職である前に、一人の人間です。
心が限界なら、体も壊れます。
- 眠れていますか?
- 食事はとれていますか?
ツラいときは有給休暇を使って休んでください。
休むのは権利です。
会社に産業医がいれば相談し、厚生労働省の「心の健康相談ダイヤル」を利用するのも手です。
とにかく、ひとりで抱え込まないでください。
ステップ5:異動・転職の判断
相談しても改善が見られない場合、環境を変える決断が必要です。
判断軸は、次のとおり。
- 「いじめの期間(どれくらい続いているか)」
- 「頻度(毎日か、週一か)」
- 「強度(心身への影響度)」
- 「組織の改善見込み」
ハッキリ言って、改善の見込みがなければ異動や転職しましょう。
今の環境で無理して働き続ける必要はありません。
証拠の集め方と伝え方(“主観”から“事実”へ)



相談するには、「つらい」という主観だけではダメです。
なぜなら、主観だけだと「被害妄想」「誇張しすぎ」と思われる可能性があるから。
ただの「グチ」として処理されてしまいます。
なので、「こういう事実がある」という客観的な証拠を集めましょう。
- 誹謗中傷された内容
- 具体的な嫌がらせの内容
「客観的な事実」を元に相談することで、信ぴょう性が増します。
使える証拠の例(メモ・メール・業務チャット・勤怠・作業指示)
介護現場で集めやすい証拠です。
- 業務日誌、申し送りノート: (自分だけ情報共有されていない、不自然な記載があるなど)
- メール、業務チャット: (嫌味や理不尽な指示の履歴)
- シフト表: (自分だけ夜勤が多い、特定の相手とペアにされ続けるなど)
- 作業指示書、インシデントレポート: (不当な業務の押し付け、ミスを誘発された証拠)
- Step1でとった詳細なメモ(5W1H)
時系列の作り方(テンプレ:日付/状況/言動/影響/対応/結果)
集めた証拠を時系列でまとめると、第三者(人事や上司)に伝わりやすくなります。
| 日付/時間 | 状況(場所・誰がいたか) | 加害者の言動(具体的に) | 影響(どう感じたか・業務への支障) | あなたの対応 | 結果・証拠 |
| 10/25 10:00 | スタッフルーム(Aさん、Bさん) | Cさんから「何度言ったらわかるの」と大声で叱責 | 利用者様の情報共有が中断。精神的苦痛。 | 「すみません」と謝罪 | メモ |
| 10/26 14:00 | 業務チャット(全体) | D利用者様の食事形態変更の連絡なし | 誤嚥リスクのある食事を提供しそうになった | リーダーに口頭で確認し発覚 | スクショ |
相談書の書き方(結論→事実→要望の順/感情語を削る)
相談窓口や人事に文書で提出する場合、感情を書き連ねてはいけません。
ビジネス文書として冷静に。
- 結論: ハラスメント(いじめ)による業務上の問題が発生しており、改善を求めます。
- 事実: 上記の時系列表(別紙)の通り、○○氏による~といった言動が継続しています。
- 要望: (例)○○氏への事実確認と指導を求めます。/業務上必要な情報が共有されるよう、ルールの徹底を求めます。
「ひどい」「つらい」「信じられない」といった感情語はすべて削ぎ落とすのがポイントです。
相談できる窓口(公的/社内/外部)



一人で悩まず、これらの窓口を活用してください。
社内のハラスメント相談窓口・人事・上長
まずは社内の公式窓口です。
機能しているか不安でも、まずは「相談した」という事実を作ることが重要です。
直属の上司が加害者の場合は、その上の上司や人事に直接相談します。
労働局「総合労働相談コーナー」などの公的窓口
社内での解決が難しい場合、各都道府県にある労働局の「総合労働相談コーナー」が使えます。
無料で専門の相談員が話を聞き、法的なアドバイスや、場合によっては「あっせん(話し合いの仲介)」もしてくれます。
産業医・心の健康相談・弁護士相談(初回相談の活用)
- 産業医・心の健康相談: メンタル不調が出ている場合、まずは体調面から相談します。
- 弁護士: 法的措置(慰謝料請求など)を考える場合です。多くの弁護士事務所が「初回30分無料相談」などを実施しているので、まずは証拠を持って「見立て」を聞いてみると良いでしょう。
ケース別のいじめ対処法(介護現場のリアル)



介護職特有のケース別いじめ対処法です。
新人いじめ(“質問禁止”雰囲気/情報遮断への対処)
「見て覚えろ」「何回も聞くな」という圧ですね。
対処法:
- 質問はメモにまとめ、相手の忙しくない時間を見計らって「お時間5分いいですか」とまとめて聞く。
- 加害者以外(指導係以外)の、話しやすい先輩を捕まえて聞く。
- 「マニュアルのありか」や「過去の研修資料」の場所を聞き、自己学習でカバーする姿勢を見せる。
夜勤ペアの圧(2人きりを避ける動線・引継ぎの“文書化”)
夜勤は2人きりという密室になりがちで、非常に危険です。
対処法:
- 仮眠や休憩の時間を意図的にずらし、1対1の時間を減らす。
- 巡視やコール対応のルートを分担し、物理的に距離を取る。
- 最も重要なのが「引継ぎの文書化」です。口頭ではなく、日勤への申し送りノートに「相手がやらなかった業務」や「発生したこと」を客観的な事実として詳細に記録します。
委員会/係での孤立(役割の明文化・タスク見える化)
レクリエーション係や研修委員会などで、自分だけ仕事を振られる、意見を無視されるなど。
対処法:
- 会議では必ず議事録を取り、「誰が」「いつまでに」「何をやるか」を明文化し、全員に共有します。
- タスクの進捗をチャットなどで「見える化」し、「あの人だけやっていない」という状況を作らせないようにします。
利用者家族からの圧(個人対応にせず、必ずチーム対応へ)
これは「カスタマーハラスメント(カスハラ)」です。
対処法:
- 絶対に一人で対応しない。 必ずリーダーやケアマネ、上司に同席を求めます。
- 「私(個人)では判断できませんので、施設として検討し、後日改めてお返事します」と、必ず組織対応に切り替えます。
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やってはいけないNG行動



自分を守るために、これだけは絶対にやめてください。
あなたの立場が不利になります。
陰口・SNSでの晒し・録音の違法利用
- 陰口を言い返せば、あなたも加害者と同じです。
- SNSでの愚痴や晒しは、特定された場合、名誉毀損で訴えられ、100%あなたが負けます。
- 録音データも、無断で第三者(同僚など)に聞かせるとプライバシー侵害を問われる可能性があります。証拠はあくまで公式な相談窓口だけに提出します。
挑発に乗る長文LINE・感情的な反撃
相手の挑発的なメールやLINEに、感情的な長文で返信してはダメです。
それが「あなたも感情的だった」という格好の証拠として相手に使われます。
業務連絡は「承知しました」「対応します」など、短く事実だけで返します。
無断欠勤・突然のバックレ(自分の履歴に傷がつく)
ツラすぎて職場に行きたくない気持ちはわかります。
しかし、無断欠勤や連絡なしの退職(バックレ)は、懲戒解雇の理由となり、あなたの職歴に大きな傷がつきます。
辞める時も、法的な手続き(退職届の提出)をしっかり踏みましょう。
自分を守るセルフケア



心理カウンセラーとして、何よりあなたの心を守る方法をお伝えします。
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ジャーナリング
ジャーナリングは「書く瞑想」とも呼ばれます。
やり方は、ノートを用意し、今感じている怒り、悲しみ、不安、理不尽さを、ただひたすら書き出すだけ。
感情を外に出す(吐き出す)だけで、心が軽くなりますよ。
「絶対に他人に見せないノート」なので、思ったことをどんどん書き出しましょう。
メンタル不調のサイン
体は正直です。
以下のサインが出ていたら、心が悲鳴を上げている証拠です。
- 好きだった食べ物がおいしくない。
- 夜、寝付けない。または何度も目が覚める。
- 仕事のことを考えると心臓がドキドキする(動悸)。
- 理由もなく涙が出てくる。
専門家に相談する目安(2週間以上続く時は受診)
上記のサインが「2週間以上」続いている場合、それは「根性」や「我慢」で乗り切れるレベルではありません。
精神科や心療内科を受診することに抵抗があるかもしれませんが、風邪をひいたら内科に行くのと同じです。
専門家の助けを借りてください。
診断書が出れば、休職や異動交渉の強力な材料にもなります。
環境を変える選択肢(異動・転職)



あなたがどれだけ頑張っても、組織や加害者が変わらないことは多々あります。その場所にしがみつく必要はありません。
同じ法人内で異動するコツ(配属希望の伝え方)
もし法人が複数の施設(特養、デイ、訪問など)を運営しているなら、異動も手です。
その際、「○○さんが嫌だから」というネガティブな理由ではなく、「訪問介護のスキルも身につけたい」「ユニットケアを経験してキャリアアップしたい」など、ポジティブな理由で人事に相談するのがスムーズです。
転職時の見極めポイント(離職率・人員配置・教育体制)
次の職場選びは慎重に。
- 離職率: (面接で「平均勤続年数」や「昨年度の離職者数」を具体的に聞く)
- 人員配置: (介護職の人数が、法律の基準ギリギリでないか)
- 教育体制: (OJT(現場任せ)だけでなく、新人研修プログラムが整備されているか)
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面接での質問例(ハラスメント対応・相談窓口の運用)
面接の最後、逆質問のチャンスにこう聞いてみましょう。
- 「御施設では、ハラスメント防止のためにどのような取り組み(研修など)をされていますか?」
- 「もし職場で困ったことがあった場合、相談窓口は実際にどのように機能しているか伺えますか?」
答えが曖昧だったり、担当者が「うちはそういうのないから(笑)」といった反応だったりしたら、要注意です。
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よくある質問(Q&A)
最後に、よく受ける質問にお答えします。
- 記録って本当に意味ありますか?
-
絶大な意味があります。
「つらかった」「ひどいことを言われた」というあなたの「記憶(主観)」だけでは、上司や人事は動けません。「○月○日、○○の場所で、○○と言われた」という「記録(事実)」こそが、第三者を動かす唯一の客観的な証拠になります。
- 録音はしてもいい?
-
扱いが非常にデリケートです。まずは就業規則と法律の確認を。
相手に無断の録音は、証拠能力が認められないケースや、裁判などで逆にプライバシー侵害を問われるリスクもあります。使うとしても、社内の相談窓口や弁護士など、公式な場でのみ開示するようにしましょう。
- 上司が加害側です。どうすれば?
-
さらに上の上司、人事部、ハラスメント窓口、または外部の公的窓口へ、「文書」で相談してください。
直属の上司を飛ばすことになりますから、口頭ではなく、集めた「記録」を「相談書」として文書にまとめ、証拠として提出します。
- 相談しても改善しない…
-
期限を区切り、異動・転職を含めた「撤退」を選択してください。心身の悪化は赤信号です。
それは組織に自浄作用がない、またはあなたを守る意志がないという証拠です。心理カウンセラーとして断言しますが、あなたが壊れるまで、その職場に尽くす義務は一切ありません。「○月までに改善が見られなければ環境を変える」と期限を決め、自分の心身を最優先に守ってください。
- いじめ側と同じシフトがつらい
-
まずは上司に配置の相談を。ダメなら、動線の工夫や引継ぎの文書化で、1対1の状況を徹底的に減らします。
「体調不良(事実です)」や「業務効率化のため」といった理由で、シフト交換やペアの変更を相談します。夜勤などで避けられない場合は、前述の「夜勤ペアの対処法」を使い、物理的な接点と会話を最小限にしましょう。
- 法的措置は現実的?
-
証拠と専門家の判断次第です。まずは無料相談で見立てを聞くことから。
慰謝料請求などは、時間もお金も精神力も使います。あなたの目的が「謝罪」なのか「金銭」なのか、それとも「事実を認めさせること」なのかを整理し、集めた証拠で勝算があるか、弁護士の初回無料相談などで冷静に見立てを聞くのが現実的です。
まとめ
- いじめに対して「仕返し」は一時的にスッキリしても、職場評価悪化・孤立・法的リスクなどデメリットが大きい。
- 効果が高いのは“スルー”すること。リアクションしない、相手にしない。
- 心身の安全が最優先。環境が変わらないなら、異動・転職も立派な解決策。
介護職のいじめ問題は、あなたのせいではありません。
理不尽ないじめに、あなたが耐え続ける必要はどこにもないのです。
大切なのは、感情的にならず、自分を守るための行動(記録・相談・スルー、そして撤退)を冷静に取ること。
介護は、社会に絶対に必要な仕事です。
どうか、つらい環境のせいで、この仕事自体を嫌いにならないでください。
あなたを必要としている利用者さん、そしてあなたが輝ける職場が必ずあります。
15年間現場にいるぼくが断言します。
何よりもまず、ご自身の心と体を守ることを最優先に行動してくださいね。
あなたを応援しています。
=== 追伸 ===
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
あなただけに「介護士の悩み」をピンポイントで解決する方法を紹介します。
介護転職に失敗しないコツはこちら
https://kaigo-ozisan.com/lp/recruitment-agent/
あなたの悩みをピンポイントで解決
介護士の悩み・疑問【Q&A】
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