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介護士だって、キレたくなることがあります。
人間だもの。
介護士がキレたくなる理由と、キレないための対策は次のとおりです。
<介護士が利用者さんにキレる理由3選>
- 「お客様は神様です」という考え
- 利用者さんからの暴力や暴言
- 介護士の過酷な労働条環境
<介護士がキレないための対策3選>
- 自分の感情をコントロールする
- 利用者さんの言動の理由を理解する
- 職場の環境を整える
介護業界で働いたことのない人なら、
「介護士が利用者さんにキレるなんてありえない」と思うかもしれませんが、介護士だってキレますよ。
なぜなら、ニュースにならないだけで、利用者さんからの暴力・暴言が日常茶飯事だからです。
利用者さんが介護士を叩く、暴言を吐く。
女性職員の体触るセクハラも慣れたもの。
介護士がキレて利用者さんに暴力を振るえば事件になるので、利用者さんからのハラスメントを我慢しているのです。
「介護士が暴力を振るって逮捕されたニュース」は見たことがあるけど、高齢者が介護士に暴力を振るって、逮捕されたニュースは見たことがないでしょう?
それは、世間の人々が知ることのない介護業界の闇の部分で、介護施設内で利用者さんが介護士に暴力を振るっても表沙汰にならないだけです。
言い方が悪いですが、利用者さんの暴力はもみ消されて、介護士は泣き寝入りするしかありません。
- 利用者さんに手を上げて、逮捕される介護士
- ハラスメントに泣き寝入りする介護士
上記のような介護士をひとりでも減らすために、この記事を書きました。
この記事を書いた人
名前:介護おじさん
年齢:42歳
資格:介護福祉士、介護支援専門員
☑介護士歴14年目
☑介護施設のリーダー職
☑ブラック企業からホワイト企業に転職
☑介護職のためになる情報を発信中
筆者の詳しい経歴はこちら
・スーパーの精肉担当(超ブラック企業)
毎日6時~21時までの長時間労働で体力の限界
・本屋の店長(普通の企業)
面接など職員の採用にかかわるが会社倒産
・ITの会社で営業(超ブラック企業)
きついノルマ・飛び込みの営業で精神消耗
・CADオペレーター(ブラック企業)
休みなし、こき使われまくりで精神崩壊
・福祉用具専門相談員(ブラック企業)
上司のパワハラがエグすぎて精神の限界
・介護士(ホワイト企業) ☚今ここ
転職の失敗を繰り返して介護士に落ち着く
介護士が利用者さんにキレる3つの理由
介護士が利用者さんにキレる理由1:「お客様は神様です」という考え
「お客様は神様です」という考えは悪ですね。
「お金を払っているから許される」と勘違いされている利用者さんが一定数いるのです。
「こっちはお金を払っているんだ!」とお客様アピールして、自分の思い通りにならなかったら怒鳴る。
介護施設は集団生活の場ですから、ひとりの利用者さんだけを優遇するわけではありません。
何か用事があっても、他の客様の対応中は終わるまで待っていただくこともあります。
そもそも、自分のお金だけでサービスを受けているわけでないのに……
介護保険料は国民から徴収しているので、介護士も介護保険料を納めているのですから。
つまり、介護士も利用料金の一部を支払っているのですよ。
「お客様は神様です」という態度が介護士を苦しめているのです。
介護士が利用者さんにキレる理由2:利用者さんからの暴力や暴言
利用者さんからの暴力・暴言がエグイ。
- 叩く
- 蹴る
- ツバを吐く
- 怒鳴る
- 介護士の人格否定
高齢者虐待防止法を盾に、介護士に対してやりたい放題。
「利用者は守られている=介護士はやり返せない」と思って、介護士を叩いたり暴言を吐いたりセクハラしたりする方がいるのです。
9割の利用者さんは暴力や暴言、セクハラなんてしませんよ。
暴力・暴言、セクハラをするのは、ごく一部の利用者さんです。
さらに追い打ちをかけるように、介護施設側は利用者さんを擁護します。
「暴力をかわさない介護士が悪い」
「介護士の対応が悪いんじゃない?」
とくに、現場を知らない上司が状況を確認もせず「介護士なんだから我慢しろ」と精神論で何とかしようとする職場はヤバい。
なぜなら、現場の対応が介護士を精神的に追い詰めるからです。
暴力・暴言が、介護士個人で対応できるレベルとは限りません。
現場の介護士だけでなく、看護師は主治医と状態を共有したり、相談員は家族と問題行動についての相談したり、組織全体で暴力・暴言、セクハラなどのハラスメント対策をしなければいけないですね。
暴力・暴言のような問題を、現場の介護士に丸投げしているような組織が「キレる介護士」を生み出していると言っても過言ではないでしょう。
介護士の心身を守るためにも、現場の状況を確認して、具体的な対策を組織全体で考えなければいけませんね。
介護士が利用者さんにキレる理由3:介護士の過酷な労働環境
介護士が利用者さんにキレる理由に、過酷な労働環境も挙げられます。
「労働環境のせいにするな」という声が聞こえてきそうですが、人手不足で身体的な負担が大きく、さらに低賃金で働いていてストレスが溜まらない方がおかしいです。
公益財団法人介護労働安定センター 令和4年度「介護労働実態調査」のデータでは、52.1%の介護士が人手が足りないことに不満を感じています。
出典:公益財団法人介護労働安定センター 令和4年度「介護労働実態調査」
「不満があるなら転職するればいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、誰かが高齢者を支えなければいけないのです。
きつい・汚い・給料安いの3Kと言われる業界ですが、介護士は利用者さんのために懸命に働いています。
不満があっても続けているのは使命感ですね。
なかには介護士を辞めても、他の業界では雇ってもらえないから、仕方がなく介護士をしている人もいますが。
人手が足りないから、ひとりの職員に対する負担が大きくなり、身体的にも精神的にもきつくなります。
介護士の離職率は、他の産業よりも高い水準となっているのにも納得です。
人手不足で「有給休暇が取りにくい」「休憩が取りにくい」という環境で、ストレスを発散する機会が少ないのも介護士のつらい所です。
旅行に行くのなんて夢のまた夢……
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介護職必見!休みがなくて旅行に行けない悩みを解決する方法4選
夜勤をひとりでする「ワンオペ夜勤」では利用者さんの容態急変や、火災、地震、洪水などの災害時もひとりで対応しなければいません。
「夜間や深夜帯に何か起きるのではないか」と不安を抱えながら働いているのもストレスが溜まります。
関連記事
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不安や不満を抱えながら、利用者さんのために一生懸命働いていも、業務に対する社会的評価が低い、仕事内容のわりに賃金が低いのが現状です。
まとめると、人手不足で休憩も取れない、身体的にも精神的にもきつい状態の介護士に対して、追い打ちをかけるように、利用者さんからの暴力・暴言・セクハラ。
プチンとキレてもおかしくないほど心身ともに、追い詰めれてしまいます。
それでも、自分の感情をコントロールして、キレることなく笑顔で利用者さんと接するのが介護士です。
実際にキレると事件になりますから。
介護士がキレそうなときの対処法3選
自分の感情をコントロールする
キレそうになったら「6秒間我慢」しましょう。
なぜなら、6秒我慢すれば怒りの爆発を抑えられるからです。
6秒我慢する理由は次のとおり。
<怒りを鎮めるのに6秒待つ理由>
「前頭葉は常に感情をコントロールする役割を果たしているのですが、実は、突発的に発生する怒りの感情には、すぐに対応できないのです。急には対応することはできないものの、実は『少し我慢している』と活動を始める、つまり、怒りの発生と理性の発動には時間的なズレがあるのです。ですから『ちょっと待つ』ことが、怒りを抑える最大のポイントになるのです」
柿木さんによると、「科学的に明確に定義することはできないのですが、前頭葉が本格的に働きはじめるまでにかかる時間は3~5秒程度と考えられます」という。
出典:日経Gooday「脳科学から「怒り」のメカニズムに迫る! カチンと来ても6秒待つと怒りが鎮まるワケ」
上記のように「怒りの発生」と「理性の発動」には時差があります。
突発的にキレてしまう人は、理性の発動まで待てない人でしょう。
事件を起こせば、人生が台無しになります。
理性の発動まで6秒待つことができれば、キレなくて済みますね。
”怒りを抑える理性”が怒りに追い付くまで6秒待って、自分の感情をコントロールしましょう。
アンガーマネジメント
アンガーマネジメントとは、1970年代に生まれた、怒りとうまく付き合うための心理トレーニングです。
怒らないことを目指すのではなく、怒りとうまく付き合いコントロールすることを目指しましょう。
怒りを抑えるトレーニングは次のとおりです。
- 6秒数える
- 大きく深呼吸する
- 怒りに点数をつける
出典:日経Gooday「考えるトレーニングで「怒り体質」は徐々に変わっていく」
イライラしたときはこちら
利用者さんの言動の理由を理解する
利用者さんの行動や言動の理由を理解することで、キレるのを防ぐことができます。
理由は、利用者さんが暴言を吐いたり、暴力を振るう場合、不安や不満を感じている可能性があるからです。
「なぜ利用者さんは暴言を吐いたり、暴力を振るうのか?」を考えて対策しましょう。
介護士がキレたくなる原因を突き止めて解決すれば、キレなくて済むのです。
利用者さんが暴言を吐いたり、暴力を振るう原因は?
- 認知症の症状かもしれない
- 介護士の対応が悪いのかもしれない
- ストレスが原因かもしれない
<対策方法>
認知症の症状かもしれないときは、主治医と相談しましょう。
薬や漢方の力を借りなければ、症状が落ち着かないことがあるからです。
ぼくの体験談ですが、介護士がどんなに寄り添った対応をしても「叩かれる」「唾をかけられる」など、どうすることもできなかった問題を「薬の調整」で解決することができました。
利用者さんの気持ちを理解する方法は次のとおり。
- 利用者さんの話を傾聴する
- 利用者の表情や仕草から気持ちを読み取る
- 利用者の生活歴や価値観を理解する
職場の環境を整える
介護士の心身を守るために、職場の環境を整えることが大切です。
介護士のストレスを軽減して、働きやすい職場を組織全体で目指しましょう。
ぼくの職場で取り組んでいること3選
- 暴力・暴言、セクハラに対して、忠告しても改善されないなら強制退去になります。
- 認知症の症状で暴力・暴言が見られる場合は、主治医と相談して薬を調整したり、医学的なアプローチを行っています。
- ユマニチュードを取り入れたケア
(※ユマニチュードとは「見る・話す・触れる・立つ」4つの柱からなるフランスのケア技法)
ユマニチュードについて詳しくはこちら
とはいえ、それでも暴力・暴言などがゼロにはなりません。
ひとつの問題が解決すれば、次の問題が出てきますから。
問題が起きれば「計画→実行→評価→改善」のPDCAサイクルで問題解決に取り組んでいます。
詳しくはこちら
介護施設の業務改善をする方法「PDCAサイクル」と「OODAループ」がポイント!
労働環境が悪い職場で働いているとメンタルがやられますよ。
介護職のメンタルがやられる原因と対処法はこちら
まとめ
今回は「介護士が利用者さんにキレる理由と対策」について解説しました。
おさらいとすると、次のとおりです。
<介護士が利用者さんにキレる理由3選>
- 「お客様は神様です」という考え
- 利用者さんからの暴力や暴言
- 介護士の過酷な労働条環境
<介護士がキレないための対策3選>
- 自分の感情をコントロールする
- 利用者さんの言動の理由を理解する
- 職場の環境を整える
介護士も人間なので、キレたくなるときがあるでしょう。
しかし、そこでキレて事件を起こしてしまうと、人生が終わります。
衝動的にキレたくなるときは、6秒だけ我慢してみましょう。
深呼吸をして、自分の感情をコントロールするのです。
深く息を吸って~
ゆっくりと息を吐いて~
最後まで読んでくれた、あなたを応援しています。
では、また。